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時代を見通す日本の基礎情報

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「沖縄併合論・独立論」の異常と愚 中国の侵略宣言を利するだけ

日本政府が昨年9月、沖縄県・尖閣諸島を国有化して以来、急速に中国の軍事的威嚇行動が活発化し、ますますエスカレートしている。こうしたなか、中国は尖閣を自国の「核心的利益」であると明言した。これは日本の領土に対する、侵略宣言に他ならない。

 尖閣は沖縄の一部だが、中国は最近、沖縄全体についても、侵略の野心を隠さなくなっている。中国の民間では以前から、不当極まる「沖縄併合論」が出現し、ネットの世界では堂々と流布していた。それについては、産経新聞で5月3日、河崎真澄記者が長文の記事を書き、警告を発している。

 この記事で注目すべきは、広東省・深●(=土へんに川)に「中華民族琉球特別自治区準備委員会」の事務所を持つ趙東という人物が、「沖縄の人間は中華民族に含まれる」と主張していることである。この理屈でいけば、沖縄も「中華の領域」となり、中国に併合できるという主張につながる。

 一方、沖縄においては沖縄独立論が台頭し、5月15日には「琉球民族独立総合研究学会」が設立された。中国ではすでに、沖縄併合論が熱心に語られているのに、「あまりにも愚かだ」と言うしかない。いくら独立しても中国に侵略・併合されてしまうことは、チベットやウイグルなどの例を見れば、明白ではないか。

 沖縄独立論の根拠となるのは、「沖縄の人間は日本民族とは異なる」という考え方である。しかし、この考え方は、完全な誤りであり、意図的に作られたものである。

 それに対する反証は、いくつも挙げることができる。
まず、文化の基本である言語であるが、沖縄の言葉はあくまでも、日本固有の言語である「大和言葉」の方言である。発音が変化しているが、それは日本本土の方言でも見られる現象にすぎない。

 沖縄では古くから、日本固有の文字である「ひらがな」が公的な文書に広く使われたうえ、歌謡集「おもろそうし」もひらがなで書かれた。

 中国の宮殿をまねて作られたとされる、首里城の中心的建築である正殿(せいでん)も、靴を脱いで入っており、中国のような「土足文化」ではない。正殿の正面には大きな「唐破風」が目につくが、これは名前とは裏腹に、日本建築独自のものである。

 江戸時代には、沖縄は清国と薩摩藩、すなわち日本に両属していたとする説明があるが、これも正確ではない。

 清との関係は朝貢貿易を行うための形式的な関係であるが、薩摩藩は沖縄を実質的に支配していた。江戸時代に幕府の命令により、国ごとに作られた「国絵図」も、沖縄の絵図は薩摩藩によって詳細に作られた。

 要するに、沖縄は明らかに日本そのものである。



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