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時代を見通す日本の基礎情報

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「河野談話」合作 見直しはいよいよ急務

慰安婦の強制連行を認めた平成5年の河野洋平官房長官談話に加え、基になった調査結果報告も韓国の修正要求を入れて作成された経緯が新たに明らかになった。

 事実を無視し、謝罪外交の末に作文された談話と言わざるを得ない。これは国民への背信行為である。政府と国会には、徹底した検証と談話の見直しを改めて求めたい。

 河野談話は、慰安婦の募集について、「官憲等が直接これに加担したこともあった」と日本の軍や警察による強制連行を認めたものだ。しかし、政府が約1年半かけて集めた二百数十点に及ぶ公式文書に、強制連行を裏付ける資料はなかった。

 強制連行を認める唯一のよりどころとしていた元慰安婦16人の聞き取り調査が極めてずさんだったことは、産経新聞が入手した資料ですでに判明している。

 さらに今回、政府関係者らの証言により、原案段階から談話を韓国側に提示していたことが分かった。韓国側から修正要求があり、慰安婦の募集にあたった業者について「軍の意向を受けた」を「軍の要請を受けた」と書き換えるなどした箇所があったという。

 調査結果報告は談話とともに発表されたが、事実認定の部分まで韓国側の意向をうかがっていたのは、重大な問題である。「韓国側には発表直前に談話の趣旨を通知した」というこれまでの説明とも異なる。

 このような調査過程のずさんさは、談話がはじめに結論ありきで、事実より政治決着を優先させた日韓合作の「虚構」であることを物語っている。

河野氏は国民に対し、作成経緯を説明する責任を果たしていない。談話は宮沢喜一内閣が総辞職する直前に出された。自民党が政権を明け渡す前のいわば、どさくさにまぎれて発表された負の遺産である。

 日本維新の会が党内にプロジェクトチームを設けて談話の検証を行っているが、自民党こそ率先して検証などに取り組まなければなるまい。

 「従軍慰安婦」という戦後の造語をつかった談話により、誤解や曲解が米国など海外に広がり、日本の信頼が著しく傷つけられている。識者らの知見も入れ、検証とともに、談話見直しを早急に行ってもらいたい

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