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「韓国経済悲観論」に信憑性はあるかウォン高だけに止まらない3つの不安
最近、韓国経済に対する悲観的な見方が強くなっている。その背景には、足もとのウォン高による輸出の伸び悩みもあり、経済成長率が鈍化していることがある。
また、朴新政権の閣僚人事の遅れなど、政治面でも不透明な部分が増えている。そうした状況を反映して、国民の間にも政府の経済政策に対して不満が蓄積しており、従来の韓国の強さが徐々に後退している。
マクロベースの韓国経済を概括すると、主に3つの特徴を上げることができる。
1つは貿易依存度が高いことだ。資源に恵まれず、人口が相対的に少ない韓国は、どうしても貿易に頼る割合が高くなる。貿易依存度が高いと、海外経済の変動によって国内の経済活動が大きく影響を受けることになり、景気の変動の幅が大きくなり易い。
2つ目は、対外債務の割合が高いことだ。国内の資本の蓄積が相対的に低いため、海外からの投資資金に頼らざるを得ない。一般的に海外の投資資金は、経済状況が良好なときには流入額が増えるものの、逆に経済状況が悪化すると、すぐに海外に逃避する可能性が高い。そのため、どうしても経済活動のアップダウンが大きくなる。
そして3つ目は、経済に占める財閥系企業の割合が高いことだ。韓国では、伝統的に財閥が強い力を持っていた名残りがあり、政府もウォン安によって財閥系の輸出企業の業績改善を後押しする経済政策を採ってきた。
ところが、世界市場の競争の激化やウォン高の影響もあり、主要輸出企業の業績が伸び悩んでいる。加えて、政府による財閥系企業優先策に対する国民の不満も溜まっており、政情が不安定化することも懸念される。政治・経済の両面において“強い韓国”のイメージが崩れつつあることは間違いない。