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時代を見通す日本の基礎情報

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ヒュンダイ入社試験に「歴史問題」の仰天…韓国席巻「トヨタ」駆逐へ “ナショナリスト”養成の企みか

ヒュンダイ入社試験に「歴史問題」の仰天…韓国席巻「トヨタ」駆逐へ “ナショナリスト”養成の企みか
韓国で2番目に大きな財閥である現代自動車グループが入社試験で「歴史問題」を出題したことが波紋を呼んでいる。歴史認識をめぐって日韓関係が悪化しているだけに、さまざまな憶測を呼ぶ一方、「行き過ぎた社員への思想教育はマイナスに働く」(関係者)との指摘も。韓国国内のシェアが4カ月連続で低水準にとどまるなど業績不振を背景に、現代自の経営が迷走を始めているのかもしれない。

■朝鮮人で尊敬する人物は誰?

 「採用試験で歴史問題を出題するなんて、あり得ないですね」。日本の自動車メーカーの広報担当者はこう否定する。

 世界中でビジネスを展開するグローバル企業の社員にとって自国の歴史や文化などを学んでおくことは大切だが、「採用試験は受験者の適正能力を判断するのが最大の目的。そこで歴史問題を出すのは『別の意図があるのでは?』と勘ぐってしまいます」と話す。そんな驚くべき採用試験を実施したのが韓国の現代自動車グループだ。

 朝鮮日報(電子版)によると、現代自が10月にソウルや釜山など4都市で行った大卒者を対象にした採用試験で、次のような問題が出題された、という。

 『高麗・朝鮮王朝時代の中で最も尊敬する人物は誰か』

 『世界史の中で下された重要な決定を一つ挙げ、その決定について惜しまれる点は何か、あなただったらどのような決定を下すのか、またそのような決定を下した場合、後世に与える影響は何かについて書きなさい』

 この2問のうち1つを選び、30分間で1000文字以内でまとめる「歴史の論述」問題。現代自の採用試験に、歴史問題が出題されたのは初めてとなる
歴史観をもてば競争力がつく?

 前出の自動車関係者が話すように、グローバル企業にとって自国の歴史や文化を熟知しておくことは必要な素養だろう。しかし、現代自はなぜ今、歴史問題を入社試験に取り上げる必要があったのか。


 中央日報(日本語版)によると、現代自グループの鄭夢九(チョン・モング)会長は、最近開かれた経営会議で「歴史観が明確な職員が自分と会社を、さらに国を愛することができる」とし、「明確な歴史観を持って車を売れば、グローバル市場で我々の最も大きな力になるだろう」と述べたという。

 この鄭会長の考えを行動に移したのが、今回の歴史問題の出題だが、別の自動車関係者は「歴史観を持つことがグローバル競争力につながるという発想はイマイチ理解不能だ。そんなことで車が売れるのか」と疑問を呈す。

 韓国では今、トヨタ車が売れているが、一方で歴史認識をめぐって日韓関係は最悪の状態にある。「私論だが、現代自は歴史観を持つ韓国人の採用をアピールすることでトヨタなど海外メーカーに対抗したいのでは…」と推測する。

■現代自“右傾化”のワケは…

 中央日報によると、採用試験だけでなく、現代自は歴史意識を高めるため、9月から大学教授を招待して全社員を対象に講義を行っているという。この現代自の“右傾化”が進行している背景には「業績低迷があるのは間違いない」(関係者)。

 現代自は今夏、労使による賃金交渉が暗礁に乗り上げ、労組側が断続的な時限ストライキを実施。その影響で生産量が大幅に落ちるとともに、国内外で企業のブランドイメージが失墜したといわれている。

 実際、韓国では圧倒的な強さをみせてきた現代自だが、11月の国内シェアは70%台(グループの起亜自動車を含む)に低迷。今年1~7月は80%台をキープしてきたものの、8月以降は4カ月連続で70%台にとどまっている。自国での販売不振にあえぐ中、現代自は明確な歴史観をもつことが競争力強化につながるという独自理論の“右傾化”で業績打開を図ろうとしているわけだ

落ち目企業の採用に10万人が殺到

 ただ、歴史問題が出題された理由については別の見方もある。


 著書「悪韓論」がベストセラーとなり、新作「呆韓論」を出版したばかりの韓国事情に詳しい室谷克実氏は「あの試験には10万人が殺到したという。歴史問題は応募者全員に出題されたわけではないが、あまりにも応募が多いため、ふるいにかける意味もあったのでは」と指摘する。

 その上で「現代自グループは中核の自動車が“落ち目”だし、製鉄も建設も苦しい。そこに10万人も押しかけたのは大卒者の就職難と、変わらぬ財閥人気の表れ」と話す。

 将来性や収益水準ではなく、あくまでも財閥系企業を志向する韓国人。労組の暴走と、経営陣の迷走で業績不振の沼にはまり込んだ現代自、さらには韓国経済そのものが想像以上に厳しい状況に追い込まれているのは間違いない。

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