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時代を見通す日本の基礎情報

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中国、強制連行で日本企業を提訴 受理されればさらに撤退加速も

習近平国家主席率いる中国が墓穴を掘りつつある。第2次世界大戦中、日本国内の炭鉱などに「強制連行」され働いた中国人元労働者や遺族らが26日、複数の日本企業を相手に損害賠償を求め北京市内の裁判所に提訴した。「戦時賠償は日中政府間で解決済み」のはずだが、習氏は日本企業の投資意欲を減退させる「反日」暴挙を認めるのか。

 「日本企業は中国での事業継続にイヤ気が差している。事実上、1万社が撤退している。今回の提訴が受理されれば、さらに加速するだろう」

 中国事情に詳しい評論家の宮崎正弘氏はこう語った。

 関係者によると、提訴したのは北京市出身の趙宗仁氏ら元労働者と遺族代表ら30人以上で、原告団はさらに増える予定。対象は、三菱マテリアルなど旧財閥系を中心とした日本企業で、対象企業も最大35社程度となる可能性があるという。

 提訴が受理された場合、1972年の日中国交正常化以降、中国国内で日本に民間賠償を迫る初の本格的な集団訴訟となる。

 戦時賠償をめぐっては、72年の日中共同声明で、中国が日本への請求権を放棄したため、日本政府は「政府間の交渉により問題は解決済み」との立場を取っている。

 共産党独裁の中国では、司法機関も党中央の指導下にある。日中関係悪化の長期化を決定付けかねないだけに、受理の可否は習指導部が最終判断を下すとみられる。

これまで日本企業による投資が中国の経済発展を支えてきたことから、中国側は日本企業への対応を抑制してきた。ところが、経済失策や汚職、環境汚染などへの批判をごまかすためか、最近の習政権は沖縄県・尖閣諸島をめぐる対立を煽るなど、「反日」強硬路線を取り続けている。

 今回の集団提訴を支援するグループには、習氏周辺に近い学者が複数含まれており、提訴が受理される可能性は高いとみられている。

 前出の宮崎氏は「中国は『宣伝戦』『心理戦』『法廷戦』による“対日戦争”を仕掛けている」といい、こう続けた。

 「中国のネット上でも『こんなことをして何になるのか』という冷めた意見もあるが、習執行部が『反日は権力基盤強化に利用できる』として決断すれば裁判は行われる。日本政府としては、毅然として『決着済み』『時効』という主張を発進すべきだ。中国の異常さを、世界に向けてアピールしていくしかない」

 中国人労働者の「強制連行」 第二次大戦中、日本は国内の労働力不足を補うため、中国戦線の捕虜や占領地の民間人らを日本に連行し、各地の鉱山や土木工事現場に投入した。戦時中、日本の統治下にあった韓国の元徴用工などとは様相が異なる。中国側は「約4万人の中国人労働者が強制連行され、過酷な労働条件で約7000人が死亡した」と主張している。

 中国の元労働者らは1990年代以降、勤務した日本企業を相手取り、損害賠償を求めて日本国内の裁判所で10回以上提訴してきたが、「時効」「賠償問題は日中政府間で解決済み」などを理由にいずれも敗訴した。

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これまで日本企業による投資が中国の経済発展を支えてきたことから、中国側は日本企業への対応を抑制してきた。ところが、経済失策や汚職、環境汚染などへの批判をごまかすためか、最近の習政権は沖縄県・尖閣諸島をめぐる対立を煽るなど、「反日」強硬路線を取り続けている。

 今回の集団提訴を支援するグループには、習氏周辺に近い学者が複数含まれており、提訴が受理される可能性は高いとみられている。

 前出の宮崎氏は「中国は『宣伝戦』『心理戦』『法廷戦』による“対日戦争”を仕掛けている」といい、こう続けた。

 「中国のネット上でも『こんなことをして何になるのか』という冷めた意見もあるが、習執行部が『反日は権力基盤強化に利用できる』として決断すれば裁判は行われる。日本政府としては、毅然として『決着済み』『時効』という主張を発進すべきだ。中国の異常さを、世界に向けてアピールしていくしかない」

 中国人労働者の「強制連行」 第二次大戦中、日本は国内の労働力不足を補うため、中国戦線の捕虜や占領地の民間人らを日本に連行し、各地の鉱山や土木工事現場に投入した。戦時中、日本の統治下にあった韓国の元徴用工などとは様相が異なる。中国側は「約4万人の中国人労働者が強制連行され、過酷な労働条件で約7000人が死亡した」と主張している。

 中国の元労働者らは1990年代以降、勤務した日本企業を相手取り、損害賠償を求めて日本国内の裁判所で10回以上提訴してきたが、「時効」「賠償問題は日中政府間で解決済み」などを理由にいずれも敗訴した。

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