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この試みは、刈谷市教育委員会や警察などでつくる「市児童生徒愛護会」が発案したもので、通知に従わなくても罰則は科せられない。
刈谷市の試みの背景には、日本の児童と生徒の間で急速に広がっているスマートフォンの利用がある、と英テレグラフ紙は指摘している。
【子供のネット利用時間一日平均約2時間】
10歳から17歳の児童と生徒を対象にした内閣府の調査によると、スマートフォンや携帯を使用したネットの利用時間は一日平均107.4分に上る。40%近くの児童と生徒は一日2時間以上をネット利用に費やしている。
スマートフォンの人気メッセージアプリ(LINE等)上のいじめの増加も、刈谷市を動かした一因である。
ネットいじめは世界的な問題である。デイリーメール紙によると、イングランドの子供と若者の半数以上が日常的にネットいじめにあっている事が最近の調査で明らかになった。子供のネット乱用問題が深刻さを増す一方で、親と教師は問題に対処する備えができていないと感じている。
刈谷市の試みに海外からも注目が集まっている。
【子供のスマホ利用禁止令は必要ない】
テレグラフ紙に投稿されたコメントには、夜間に子供のスマートフォン利用を禁止する試みに関し、批判的なものが見られた。
・こんなバカバカしい法律は必要ない。親が子供を教育すればいいだけのことだ。
・この禁止令を実行するのは親に任されている。怠慢な親は実行しないだろうし、政府が彼らに強制することもできない。結局、この禁止令には何の意味もない。
・「まず法律ありき」という考えは好きじゃない。必要なのは何をすべきかに関する良識だ。10歳の子供にスマートフォンは必要ないし、学校がある平日の夜は9時に就寝すべきだ。政府にそのことを言ってもらう必要があるとしたら、子供を育てられないバカな親ということだ。
一方、賛成する意見もあった。
・わが国でも禁止令を施行すべきだ。
・子供のネット利用を家で管理するのは大変だ。親に責任があるのは認めるけど、社会からの支援があれば、とても助かる。
刈谷市の通知は4月1日以降施行される。