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時代を見通す日本の基礎情報

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小笠原の噴火、新島できたら命名どうする? 日本の領土どう認定?

小笠原諸島の西之島(手前)近くに出現した新しい陸地から上がる噴煙=21日午前10時48分、共同通信社機から

小笠原諸島の西之島(手前)近くに出現した新しい陸地から上がる噴煙=21日午前10時48分、共同通信社機から

日本の領海内に新たな島ができた場合、どうやって日本の領土に組み入れるのか。

 内閣官房総合海洋政策本部事務局によると、国際的に島と認められる条件は国連海洋法条約で定められている。(1)人工ではなく自然にできた(2)周囲を水に囲まれている(3)高潮時でも水面上にある-の3点。これらの条件が満たされ、領海内であれば「それは自然に『日本の領土』ということになる」(同局)という。

 ただ、過去には島ができた後、すぐに沈んでしまったケースもあるため、「島として定着するかしばらく様子をみる必要がある」という。

 また、対外的に日本の領土と示すには、地図に明記することが不可欠。まずは海上保安庁が測量し、船の安全な航行に必要な「海図」に干潮時の海岸線などを書き入れる。さらに国土地理院が現地入りし、陸側の等高線などを詳細に調べた「陸図」を作製する。陸海の両地図に島の存在を示した上で、どの自治体に編入するのかを総務省が決定し、地元自治体の意向を聞きながら、島の名前を決めるという。

 気象庁などによると、過去にも噴火で新たな陸地ができたケースがある
昭和9年9月には硫黄島(いおうじま)(鹿児島県三島村)周辺の海域で、大規模な噴火があり、12月から翌年1月にかけて0・07平方キロメートルの新島が誕生、「昭和硫黄島」と命名された

 48年5月には今回の噴火場所に近い西之島周辺で海底火山が噴火。複数の海域から溶岩が噴き出して、3つの島ができ「新島ブーム」と呼ばれた。噴火は継続し、次第に3島は1つにつながり、同年10月には0・25平方キロメートルの陸地が誕生、「西之島新島」と命名された。

 その後も噴火は続き、巨大化した西之島新島は49年6月、西之島をのみ込むようにして陸続きに。単独の島としての存在は消え、現在の西之島の一部となった

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