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時代を見通す日本の基礎情報

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改革が進まなかった中国経済共産党の独裁体制 3中総会

中国共産党中央委員会第3回全体会議(3中総会)が12日に閉幕した。中国政府が目指す経済運営の方向はどうなるのだろうか。

 まず、中国の体制を復習しておこう。単なる党大会がなぜ政府の方向を決めることになるのだろうか。日本など先進国であれば、政府の方針は閣議決定などで、予算や法律といった重要な事項は国会で決められる。

 ところが、中国では、政府や国会(全国人民代表大会)ではなく中国共産党にすべての決定権がある。ちなみに中国共産党は、中国国家の上に位置し、国家を指導することが憲法に規定されている。人民解放軍も中国共産党の軍隊とされており、中国は事実上の一党独裁体制になっている。

 このため、中国には政治的自由は存在しない。

 ここで、思い出すのが、経済学者ミルトン・フリードマンの「資本主義と自由」だ。第1章の「経済的自由と政治的自由」で、フリードマンは経済的自由と政治的自由は密接な関係だとし、経済的自由のためには資本主義の市場が必要だと説く。この観点から言えば、政治的自由のない中国では経済的自由にも制約があり、本格的な資本主義を志向できないはずだ。3中総会をみると、いよいよ中国も曲がり角に来たなという感じだ。

 中国共産党は、資源配分で市場が「決定的な」役割を果たすと表明した。この「決定的な」という言葉に強い決意を見いだす者もいるが、今回は、国有企業改革は打ち出されなかったし、経済の「公的セクター」の支配は維持されるとしている。やはり本格的な資本主義には踏み込めないのだ。

 今回の3中総会の前には、大胆な改革が打ち出されるとの予想もあったが、ふたを開ければ大きなサプライズはなかった。今後、国有企業の権力を抑制し市場を民間や外資に開放することを期待する向きもあるが、期待外れに終わるだろう。

 海外が期待していたものに、資本自由化がある。「固定相場制」「独立した金融政策」「自由な資本移動」の3つを同時に達成できない「国際金融のトリレンマ(三すくみ)」があることから、今の中国は、資本自由化を行わないで、固定為替相場と独立した金融政策を選択している向きがある。ここで、資本自由化を実施して変動相場制に移行すると思われていたが、国有企業改革をやらずに公的セクター中心を維持するなら、資本自由化など夢のまた夢になる。中国は、表向き市場重視というが、公的セクターにはどうしても政治的にメスが入れられないようだ。一党独裁制ではやはり政治的自由は無理ということと表裏一体である。

 新たに「国家安全委員会」を設立することを直前の天安門での治安問題と関連付けて解説するマスコミもあるが、これは政治的自由の否定を優先した結果と読むべきだろう。それは、経済的自由を進めないことと同義であるので、資本主義を取り入れることへの大きな制約だ。長期的には中国の成長にも徐々に陰りがみえるだろう

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