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時代を見通す日本の基礎情報

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日本の国家安全保障戦略に米国からエール

2013年12月20日付ナショナル・インタレスト誌で、Dan Blumenthal米AEI客員研究員とMichael Mazza米AEI研究員が、安倍政権が発表した国家安全保障戦略を評価し、地域秩序を維持するため、米国はこの流れを支援すべきである、と述べています。

 すなわち、日本が発表した初の国家安全保障戦略は、21世紀におけるアジア史の転換点となるかもしれない。従来、日本の安全保障政策は慎重なものであったが、現在はそれを積極的なものに変えようとしている。こうした計画は、日本はもちろん、アジアや米国の国益にとってもよいことである。

 現在、中国は、世界貿易に最も依存した国になりつつある。中国は、海洋貿易を保護するため、海軍力を構築している。

 今や中国は海洋進出を試みる大陸国家である。だが、真の海洋国家になろうとして、中国は、東シナ海、南シナ海を超えて、インド洋、太平洋まで到達しようとしている。中国が言う「第一列島線」を維持することは、中国の太平洋へのアクセスに関わる問題なのである。

 新たに国家安全保障戦略を策定した日本の姿勢は、中国の脆弱性を活用する新たな海洋戦略を構築する機会を米国に与えてくれる。国家安全保障戦略では、北朝鮮やテロ、中東、グローバル・コモンズの問題を挙げながら、琉球列島、特に尖閣諸島の防衛に焦点を当てている。つまり、日本は安全保障の重点を北のロシアから西の中国へリバランスしていると言える。

 日本は領土の安全について懸念を持っているが、地理的には中国よりも優位にある。日本は既に非常に強力な潜水艦と駆逐艦からなる見事な海軍力を保有しているが、更に、第一級の海上阻止・航空阻止能力、ステルス攻撃能力等を加えようとしている。これらの能力は、すべて南西諸島防衛に役立つ。しかし重要なのは、これらの能力によって、自衛隊は国際共同任務をより効率的に行えるようになるということである。

 米国は自国の国防戦略とともに、日本の新たな防衛戦略の効力を増幅させることができる。米軍は新たな分野の能力構築を行ったり、インドネシア、フィリピン、台湾、そして日本を含む地域の同盟国の中国海軍封じ込め能力の向上を支援したりできる。こうすることで、中国は対潜水艦戦能力のような分野に重点投資することを余儀なくされるはずである。その他、米国は、第一列島線にかかる国々が海洋における情報収集・情報共有を行うためのセンターを設立するのをリードすることもできる。これらは、海中戦、機雷戦、水上戦といった海洋すべての局面において、米国と同盟国のプレゼンスを補完するものとなり、中国が昨今やっている強制的な戦略を再考させる要因となろう。

 日本は、中国から主導権を取り戻そうとしている。米国は、中国が守勢にまわることを余儀なくさせる戦略をリードする機会にある、と述べています。

* * *

 安倍政権の国家安全保障戦略に対するエールです。アジア史における転換点になるかもしれない、と指摘しています。あるいは、あと何年か経った後、それが正しい指摘となる可能性もあると思います。

 中国の戦略にとって死活的な重要性を有する第一列島線にまさしく位置し、高度の戦闘能力を要する日本がその防衛に積極的になることは米国にとって望ましく、米国はそれを支持すべきだと論じています。

 なお、クリングナーも、ヘリテージの12月リポートに、米国は、集団的自衛権の行使を含む、日本の防衛政策に対して支持を与えるべきであり、韓国に対しては日本に不平を言い続けるのではなく、日本と協力関係を築くよう要求すべきだと論じています。

 ワシントンの知日派は、安倍内閣の国家安全保障政策に全面支持の姿勢です。当然と言えば当然ですが、それが望ましい形です。

 米国の政策は、最終的には大統領によって決定されますが、それに至る過程では世論があり、議会があり、行政府があり、ホワイトハウスがあります。そして、その世論の背後には、有識者、専門家による意見とマスコミの評論があります。特に外交政策については地域専門家の意見に影響力があります。まず地域専門家の支持のないような政策は、たとえ、世論、議会が一時的に支持しても、米政府の政策とまではなかなか固まりません。

 現在の米政府は、中国に対して刺激的な政策を取ることには慎重なようですが、日本関係専門家が一致して支持するような政策ならば、行政府、ホワイトハウスとしても、結局は支持することとなるでしょう。

 政策広報における、地域専門家、有識者の重要性を改めて認識させられる、有り難い論文です。

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