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時代を見通す日本の基礎情報

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東アジアに米第3艦隊も投入 中国の挑発行為を阻止へ 自衛隊と連携強化



中国との緊張悪化に備える米原子力空母「ジョン・C・ステニス」(共同)
中国との緊張悪化に備える米原子力空母「ジョン・C・ステニス」(共同)【拡大】
中国の尋常ならざる挑発が続いている日本の領海や接続水域への海軍艦艇の侵入を繰り返しているのだ。防衛省が情報収集や警戒監視を続けるなか、米政府は抑制的な反応を続けているが、黙って見過ごしているわけではない。横須賀を拠点とする第7艦隊に加え、100隻以上の艦隊を保有する米海軍第3艦隊が、東アジアでの活動を拡大させるというのだ。

 「(中国軍艦が)一方的にわが国周辺海域での行動をエスカレートさせている活動全般について懸念している」

 菅義偉官房長官は17日の記者会見でこう語り、警戒監視活動を強化していく意向を示した。

 中谷元(げん)防衛相も「通常、領海内に軍艦が入る時には事前の連絡、通報があってしかるべきだ」と猛批判した。

 確かに、中国海軍の動きは異常だ。9日、沖縄県・尖閣諸島の久場島周辺の接続海域にジャンカイI級フリゲート艦を入域させた。15、16日には、ドンディアオ級情報収集艦を鹿児島県の口永良部島付近の領海と、沖縄県・北大東島周辺の接続水域に侵入させた。事前通報は一切なかった。

 中国海軍は、沖縄周辺海域で実施中の日米印海上共同訓練「マラバール」の情報収集をしているとみられる。

 米オバマ政権はこれまで、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島で、中国が軍事拠点化を進める人工島の12カイリ(約22キロ)内に、駆逐艦を航行させる「航行の自由」作戦を断続的に実施してきた
 このため、中国国防省の「(沖縄や鹿児島周辺は)国際的な航行に使われる海峡であり、中国軍艦が通過することは、国連海洋法条約が規定する『航行の自由』の原則に合致している」との説明に反論しにくい面もある。

 ただ、世界最強の米軍は黙ってはいない。

 米カリフォルニア州サンディエゴに拠点を置き、国際日付変更線以東の太平洋を担当海域としてきた米海軍第3艦隊が、東アジアにさらに艦船を派遣するというのだ。ロイター通信が14日報じた。

 第7艦隊は、米海軍横須賀基地を母港とする原子力空母「ロナルド・レーガン」を中心とする空母打撃群(艦隊)と艦艇80隻、航空機140隻で構成される。第3艦隊は、「ジョン・C・ステニス」など空母4隻を筆頭に、駆逐艦、巡洋艦、フリゲート艦、潜水艦など100隻以上の艦船を保有する。両艦隊を統合した太平洋艦隊の航空機は1400機を超える。

 中国の挑発を阻止するため、米太平洋艦隊と陸海空自衛隊が連携を強めていくことになりそうだ

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