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佐藤氏は、岡田氏の発言が掲載された平成15年5月の読売新聞と「中央公論」17年7月号、野田佳彦元首相の著書「民主の敵」から発言を抜き出してパネルに示した。佐藤氏の求めに応じ、石川博崇防衛政務官がパネルを読み上げた。
「日本を防衛するために活動している米軍が攻撃された場合、日本に対する行為と見なし、日本が反撃する余地を残すのは十分合理性がある。今の憲法は全ての集団的自衛権の行使を認めていないとは言い切っておらず、集団的自衛権の中身を具体的に考えることで十分整合性を持って説明できる」(岡田氏、読売新聞)
「仮に集団的自衛権を憲法なり、法律なりで認めるとしてもきちんと制限を明示したほうがよいだろう。いずれにせよ、より具体的な形で議論すべきだ。最後にはその時々のリーダーが政治生命をかけて決断しなければならない」(岡田氏、中央公論)
「いざというときは集団的自衛権の行使に相当することもやらざるを得ないことは、現実に起きうるわけです。ですから、原則としては、やはり認めるべきだと思います。認めた上で乱用されないように、歯止めをかける手段をどのように用意しておくべきかという議論が大切になってくるわけです」(野田氏、著書)
佐藤氏は「まさに必要性を認めている。しかしなぜか6月の党首討論で岡田氏は『集団的自衛権は必要ない』と断言した」と指摘。岡田氏が米艦防護は個別的自衛権や警察権で対応できると主張を変えたことについて「外形上、他国防衛を集団的自衛権でなく個別的自衛権で行うのは危険だ」と切り捨てた。
また、佐藤氏は、前原誠司元外相や長島昭久元防衛副大臣も行使を認める立場であることも付け加えた。