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東証1部上場の機械商社「椿本興業」の名古屋支店で働いていた元社員、籾井(もみい)新一郎容疑者(56)。工事の発注から工事代金の支払いまで実務を一手に任されていた。与えられた大きな権限を悪用し、椿本興業に架空の工事を下請け企業に発注させ、工事代金をだまし取っていたという。
事件では、籾井容疑者と共謀した詐欺容疑で、椿本興業と長年、取引関係にあった機械メーカー「川端エンジニアリング」社長の川端孝男(47)と、双子の弟で同社元社員の利昭(47)の両容疑者も逮捕されている。
大阪府警によると、下請け企業に架空取引を持ちかけたのは孝男容疑者だったという。
「助けてやってくれないか」。平成19年12月、以前から付き合いのあった電子機械会社に、椿本興業が発注したクレーン設置工事をいったん下請けし、そのまま孫請けに発注するよう頼んだ。見返りとして、電子機械会社には工事代金の5%をマージンとして支払う約束をしたという。
話はじきにまとまり、椿本興業-電子機械会社-孫請け企業の間の架空取引は翌20年5月まで計3回繰り返されたとされる。
工事代金として椿本興業が振り出した約束手形4通の額面は計787万円。これが10月の最初の逮捕容疑となった。
電子機械会社がマージンを抜き取った後、残りの現金は「豊田メディアネットワークス 川端利昭」名義の銀行口座に振り込まれた。この口座から、利昭容疑者ら3人は約600万円を引き出し、山分けしたとされる。
下請けに入る会社は他にも数社あり、いずれも椿本興業に架空工事を発注させる手口で工事代金をだまし取っていた。
11月、籾井容疑者らは別の架空工事でも代金1400万円を詐取したとする詐欺容疑で再逮捕された。21年8月までのおよそ2年半で行われた架空取引は38件。3人が不正に得た利益は計約6800万円に上るとみられる。
しかし、これは籾井容疑者が川端エンジニアリングと結託して繰り返してきた不正のほんの一部に過ぎなかった。
15年にわたる不正
事実解明と再発防止のために椿本興業が設置した第三者委員会の調査報告書によると、籾井容疑者らの不正は平成10年から15年間、続いていたという。
不正の中心となった籾井容疑者と孝男容疑者は、籾井容疑者が名古屋支店の課長をしていたとき、椿本興業の取引を通じて知り合ったとされる。
その後、籾井容疑者が直接取引を持ちかけ、孝男容疑者は10年、川端エンジニアリングを設立した。
籾井容疑者は自ら川端エンジニアリングを担当した。それと同時に、川端エンジニアリングに水増し発注や架空発注を行い、工事代金の一部をキックバックさせる不正が始まった。当初はいくつもの企業が関わる循環取引ではなく、椿本興業と川端エンジニアリングの2社だけの架空取引だったという。
急速に深まっていった2人の関係は、不景気を背景に川端エンジニアリングの経営が行き詰まったことで危機に陥った。そのまま倒産すれば、整理手続きで過去の取引が世間に知れ渡り、不正も露見してしまう可能性があった。「倒産を避けるには川端エンジニアリングの資金繰りを維持することが不可欠」と判断した籾井容疑者らは、複数の企業の間で架空取引を繰り返し、資金を環流させる循環取引に手を染めた。
循環取引に加わった会社は椿本興業、川端エンジニアリング以外に7社あったとされる。これらの会社に、籾井容疑者は「川端エンジニアリングの発注枠が決まっているため間に入ってほしい」と循環取引に加わるよう依頼していた。7社には、循環取引を行われるたびに、報酬として取引額の数パーセントのマージンが支払われたという。
循環取引でからくも倒産の危機を免れたことに味を占め、籾井容疑者らは、その後も循環取引を繰り返しながら、工事代金の着服を続けていた。
しかし、自由に金を生み出す〝魔法のシステム〟は23年、取引に加わっていた企業が、帳簿上、架空の在庫を大量に抱えている問題が発覚し、崩壊への道をたどり始めた。
椿本興業の内部調査で籾井容疑者の問題への関与が疑われるようになり、25年2月、籾井容疑者は上司から取引の撤退を指示された。循環取引を続けられなくなった籾井容疑者は翌3月、会社に不正を打ち明けたという。
最後は訴訟合戦
接待費用、スナックでの私的な飲食、海外旅行、愛人の生活費…。1億円以上とみられるだまし取った現金を、籾井容疑者は主に遊興費に充てていた。
椿本興業が設置した第三者委員会の調査報告書によると、籾井容疑者は入社以来、中日本営業本部(現・名古屋支店)で勤務。課長職になって以降は20年間、一貫して、工場やプラントなどの設備を扱う装置営業部門を歩み、常に取引の発注や工事代金の支払いを決裁する権限を持っていた。管理職となってからは取引の直接の担当者になることはできなかったが、部下の発注番号を使い、架空取引を行っていた。社内報告の際にも、自分で処理したことを隠蔽するために、部下の名前を使っていたという。
社内外での評価は高く、装置営業のキーマンとみられていた。不正発覚後も周囲からは「まさかあの人が」という声が漏れた。
「籾井さんの頼みだったので断ることができなかった。籾井さんの指示は椿本興業の指示なのでだましたことにはならない」。逮捕後の調べに容疑を否認した孝男容疑者の供述には、籾井容疑者の社内での権限の強さがうかがえる。
孝男容疑者は逮捕容疑の共犯ではなく、〝被害者〟の立ち場を貫いている。代表を務める川端エンジニアリングは昨年10月、循環取引に参加させられ、損害を受けたとして、椿本興業と籾井容疑者に約11億円の損害賠償を求め名古屋地裁に提訴した。一方で、椿本興業も川端エンジニアリングを相手取り、今年4月、約18億円の損害賠償請求訴訟を起こしており、訴訟合戦となっている。
昨年5月、椿本興業を懲戒解雇された籾井容疑者は築き上げた地位を失い、同僚たちの信頼も失った。〝不正の盟友〟だった孝男容疑者とは法廷で争う。周囲を裏切り、不正に手を染め続けた籾井容疑者には今、何も残っていない。工事代金として椿本興業が振り出した約束手形4通の額面は計787万円。これが10月の最初の逮捕容疑となった。
電子機械会社がマージンを抜き取った後、残りの現金は「豊田メディアネットワークス 川端利昭」名義の銀行口座に振り込まれた。この口座から、利昭容疑者ら3人は約600万円を引き出し、山分けしたとされる。
下請けに入る会社は他にも数社あり、いずれも椿本興業に架空工事を発注させる手口で工事代金をだまし取っていた。
11月、籾井容疑者らは別の架空工事でも代金1400万円を詐取したとする詐欺容疑で再逮捕された。21年8月までのおよそ2年半で行われた架空取引は38件。3人が不正に得た利益は計約6800万円に上るとみられる。
しかし、これは籾井容疑者が川端エンジニアリングと結託して繰り返してきた不正のほんの一部に過ぎなかった。
15年にわたる不正
事実解明と再発防止のために椿本興業が設置した第三者委員会の調査報告書によると、籾井容疑者らの不正は平成10年から15年間、続いていたという。
不正の中心となった籾井容疑者と孝男容疑者は、籾井容疑者が名古屋支店の課長をしていたとき、椿本興業の取引を通じて知り合ったとされる。
その後、籾井容疑者が直接取引を持ちかけ、孝男容疑者は10年、川端エンジニアリングを設立した。
籾井容疑者は自ら川端エンジニアリングを担当した。それと同時に、川端エンジニアリングに水増し発注や架空発注を行い、工事代金の一部をキックバックさせる不正が始まった。当初はいくつもの企業が関わる循環取引ではなく、椿本興業と川端エンジニアリングの2社だけの架空取引だったという。
急速に深まっていった2人の関係は、不景気を背景に川端エンジニアリングの経営が行き詰まったことで危機に陥った。そのまま倒産すれば、整理手続きで過去の取引が世間に知れ渡り、不正も露見してしまう可能性があった。「倒産を避けるには川端エンジニアリングの資金繰りを維持することが不可欠」と判断した籾井容疑者らは、複数の企業の間で架空取引を繰り返し、資金を環流させる循環取引に手を染めた。
循環取引に加わった会社は椿本興業、川端エンジニアリング以外に7社あったとされる。これらの会社に、籾井容疑者は「川端エンジニアリングの発注枠が決まっているため間に入ってほしい」と循環取引に加わるよう依頼していた。7社には、循環取引を行われるたびに、報酬として取引額の数パーセントのマージンが支払われたという。
循環取引でからくも倒産の危機を免れたことに味を占め、籾井容疑者らは、その後も循環取引を繰り返しながら、工事代金の着服を続けていた。
しかし、自由に金を生み出す〝魔法のシステム〟は23年、取引に加わっていた企業が、帳簿上、架空の在庫を大量に抱えている問題が発覚し、崩壊への道をたどり始めた。
椿本興業の内部調査で籾井容疑者の問題への関与が疑われるようになり、25年2月、籾井容疑者は上司から取引の撤退を指示された。循環取引を続けられなくなった籾井容疑者は翌3月、会社に不正を打ち明けたという。
最後は訴訟合戦
接待費用、スナックでの私的な飲食、海外旅行、愛人の生活費…。1億円以上とみられるだまし取った現金を、籾井容疑者は主に遊興費に充てていた。
椿本興業が設置した第三者委員会の調査報告書によると、籾井容疑者は入社以来、中日本営業本部(現・名古屋支店)で勤務。課長職になって以降は20年間、一貫して、工場やプラントなどの設備を扱う装置営業部門を歩み、常に取引の発注や工事代金の支払いを決裁する権限を持っていた。管理職となってからは取引の直接の担当者になることはできなかったが、部下の発注番号を使い、架空取引を行っていた。社内報告の際にも、自分で処理したことを隠蔽するために、部下の名前を使っていたという。
社内外での評価は高く、装置営業のキーマンとみられていた。不正発覚後も周囲からは「まさかあの人が」という声が漏れた。
「籾井さんの頼みだったので断ることができなかった。籾井さんの指示は椿本興業の指示なのでだましたことにはならない」。逮捕後の調べに容疑を否認した孝男容疑者の供述には、籾井容疑者の社内での権限の強さがうかがえる。
孝男容疑者は逮捕容疑の共犯ではなく、〝被害者〟の立ち場を貫いている。代表を務める川端エンジニアリングは昨年10月、循環取引に参加させられ、損害を受けたとして、椿本興業と籾井容疑者に約11億円の損害賠償を求め名古屋地裁に提訴した。一方で、椿本興業も川端エンジニアリングを相手取り、今年4月、約18億円の損害賠償請求訴訟を起こしており、訴訟合戦となっている。
昨年5月、椿本興業を懲戒解雇された籾井容疑者は築き上げた地位を失い、同僚たちの信頼も失った。〝不正の盟友〟だった孝男容疑者とは法廷で争う。周囲を裏切り、不正に手を染め続けた籾井容疑者には今、何も残っていない。