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厳戒の北京で、9日から4日間の予定で中国共産党の第18期中央委員会第3回総会(3中総会)が開催中だ。主要議題は「広範囲で大胆な経済改革」という。1970年代末以来、堅持してきた高度経済成長モデルのほころびがひどい。汚職腐敗、貧富の格差、不動産・金融バブル、さらに環境破壊と問題が噴出し、成長も行き詰まってきた。さて、どうする。
3中総会前には、北京の天安門前でウイグル族とされる容疑者による車両突入・炎上事件や、山西省太原市の省共産党委員会庁舎前での連続爆発事件が起きた。農民などの暴動や各種抗議活動は1日当たり数百件起きている。
これまで、一党支配体制の存続の鍵は経済成長にかかっていると党中央は判断してきた。党指令によって人民銀行がお札を刷り、資金を重点配分すれば投資を増やせる。人民元レートを安い水準に誘導すれば輸出も伸びるのだ。だが、この成長の方程式はここにきて狂いっ放しだ。
2008年9月の「リーマン・ショック」を受け、輸出が打撃を受けると、当時の胡錦濤政権は国有商業銀行が融資を一挙に3倍に増やした。地方の党幹部は不動産開発の受け皿会社を相次いでつくり、農地を潰して高層ビル群を建設する。上海など大都市郊外はもちろん、住宅需要の少ない内陸部でも高層住宅建設ラッシュが起きた。中国は固定資産投資主導で、世界で最も早く、リーマン不況を乗り切ったが、その成功プロセスはがん細胞を増殖させた。汚職腐敗の横行である。
党の利権官僚によって不正蓄財される資金は、香港経由などで海外にいったん移されたあと中国本土に還流して投資される。その売買益は再び海外に流されたあと、今度は「外資」を装い、還流するというふうに循環する。その多くは不動産や高利回りの「理財商品」に投資され、バブルを膨らませる。それが外に逃避すると、不動産や金融商品バブルが崩壊する。現在の中国経済が抱えている不安の多くは、党幹部の利権にまみれた汚いカネによって引き起こされているのだ。
実際、中国経済の動向は、非合法の投機資金(「熱銭」)を追えばかなりわかる。
不正資金総額を粗っぽい中国統計から正確に算出することは不可能だが、およその見当は付けられる。厳しい外国為替管理体制を敷く中国で、海外との間で合法的に出入りできる資金は(1)貿易収支の黒字または赤字分(2)中国からの対外投資に伴う利子・配当収入から外国企業の対中投資の利子・配当収入を差し引いた所得収支(3)外国からの対中直接投資-である。これら合法資金の純増加額合計から外貨準備増加額を差し引いた額を非合法な資本収支としてみなしたのが本グラフである。
非合法資金はリーマン直後に年間2千億ドル規模で逃避したが、党指令による融資増で値上がりし始めた不動産に熱銭が還流し、不動産や金融のバブルを引き起こした。バブル崩壊不安が生じた11年後半から熱銭は引き上げ始め、資本逃避が続いたが、ことし4~6月期には再び流入に転じた。それを裏付けるように、中国不動産市況は最近、値上がりしている。差し当たり、中国はバブル崩壊危機をしのいだように見える。
実体景気のほうはどうか。中国はことし、実質7%台の経済成長を続けているのだが、李克強首相は党官僚の数字操作が可能なGDPデータを信用せず、運賃収入を元に集計する鉄道貨物輸送量などを重視している。その前年比はグラフにある通り、リーマン後マイナスに落ち込んだあと急回復したが、輸出不振のために12年前半から再びリーマン後と同じように低下した。固定資産投資増の効果で、ことし7~9月にようやくプラスに転じた。
モノの景気を含め、経済崩壊には歯止めがかかったようだが、本格回復にはほど遠い。3中総会での「経済改革」提起は不安の反映だろう。
北京からは党内のあせりの声が漏れ伝わって来る。「経済改革はうまくいかないだろう」「日本からの投資をもっと引き寄せる方法はないか」と、日本の有力者に持ちかける党幹部もいる。先端技術や、製造ノウハウを合弁先の中国企業に提供してくれる日本を頼るほうが現実的との判断が働いている。
党支配の経済モデルに執着する限り市場や社会は安定しない。党幹部はそれを承知だが、利権が優先する。そこで、日本を取り込む作戦に出る公算が大きいのだ。中国側に誘われるまま、対中投資を続ける企業は泥舟に乗る覚悟が必要だろう。