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安倍晋三首相は、集団的自衛権の行使の限定容認に向け、憲法解釈の見直しを政府・与党で検討することを表明した。日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを考えれば当然の行動だが、「平和ボケ」に陥っているのか、一部の野党やメディアは強い拒否反応を示している。自民党の三原じゅん子参院議員を直撃した。
「あの人たちは『日本がどうなってもいい』『日本人が犠牲になっても構わない』とでも言いたいのでしょうか」
三原氏は立腹ぎみに、こう語った。
安倍首相の15日の記者会見を受けて、一部の野党やメディアは「憲法を破壊し、海外で戦争する国をつくる企て」「国民を戦地に」などと大騒ぎしている。会見内容を無視するような反応で、その姿は、現実離れした「一国平和主義」に固執しているようにみえる。
三原氏は「東シナ海や南シナ海で軍事的覇権を求める中国や、核やミサイルで世界を恫喝する北朝鮮の存在は目に入らないのでしょうか。昨年1月には、日本人10人が犠牲になったアルジェリア人質拘束事件もありました。国際社会の現状を考えれば、『一国だけで平和は守れない』『国民の生命と財産を守るためには、集団的自衛権は必要だ』という結論に達するはずです」
安倍首相は会見で、憲法が掲げる平和主義は守り抜く決意を強調したうえで、現行法制の不備や欠陥をパネルを使って説明した。三原氏はその姿に、安倍首相の決然たる覚悟を感じたという。
「その思いは、国民のみなさんにも伝わったと思います。各種世論調査でも、集団的自衛権には一定の理解が常にあります。国民の方々が、一部の野党やマスコミよりも冷静かつ賢明だという証拠です」
集団的自衛権の行使容認に向けた日本国内の議論には、キャロライン・ケネディ駐日米大使も「とてもよいことだ。評価している」と賛意を示している。だが、中には安倍首相を批判する米メディアもあった。
三原氏は「今回の議論開始に、中国は猛反発しています。くしくも、反対論陣を張った国内外のメディアには、日ごろから『中国寄り』の記事が目立ちます。私たちが『日本を守ろう』『国民を守ろう』と行動を起こすと、必ず内外から妨害が入る。日本を脅かす勢力や、その手先には絶対に負けません」と語っている。