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広々とした公園や競技場には、よく立派な野外彫刻が設置されている。平和をイメージしたものや、現代的で奇抜なデザインなど形はさまざまだが、野外彫刻を見て「不快だ」と思うことはほとんどないだろう。
だが、韓国南西部の光州(クァンジュ)市に設置が予定されている彫刻は、設置前から市民の大ひんしゅくを買っているという。韓国の報道によると、その野外彫刻は暗くて、不気味で、地獄まで連想させるとか……。そんなに評判が悪い彫刻って、一体どんな形をしているの!?
・球場にふさわしい彫刻?
その彫刻は、光州市に新しく建設される野球場に、2014年2月に設置されるものだという。市が公募を行い、韓国の彫刻家Aさんの作品「光州の人々」が当選した。Aさんによると、野球を通じてひとつになった光州の人々の姿を表現したそうで、確かに作品は多くの人間が結合し、巨大な玉を形成。その後ろには巨大なグローブのようなものがそびえ立つ。
公募を審査した韓国の大学教授は、この作品について、「球場の建物の特徴と調和性に焦点を当てた秀作」、「野球のグローブや野球の球を形象化し、野球場のイメージにもっともふさわしい作品だ」とベタ褒めだ。
・市民らは設置に大反対
しかし、市民の多くは新しい球場にAさんの作品は似合わないと感じているようだ。巨大な人間の玉はブロンズで作られる予定だが、ブロンズというタダでさえ重々しい素材で人間の玉を作れば、異様な雰囲気を醸し出してしまうという批判が集まっているのだ
実際、光州市のホームページにある「市長にお願い」コーナーには、
「地獄の門を連想させる」
「家族や友だちと一緒に訪れる野球場なのに、この造形物は似合わない」
「暗い」
「明るい作品にしてくれ」
などと彫刻の設置に反対する市民の声が多数書き込まれている。
・日本のゲームキャラクターをパクッた?
さらにA氏の作品のデザインには盗作疑惑も浮上している。作品のイメージ図に描かれている「光州の人々」が、1997年に日本のコナミが発売した『悪魔城ドラキュラ』に登場するモンスター「レギオン」にそっくりだというのだ。
あるネットユーザーは、「光州の人々」は盗作の可能性があるとして光州市に確認を求めているという。
・設置計画に変更なし
だが、このような騒動にも関わらず、市側は設置計画を変更する予定はないという。また、市は盗作疑惑についても「今のところ盗作だと判断する正確な根拠が見当たらない。専門機関に判断を仰ぎ、結果が出次第、公示する」と説明した。来年2月に実物が設置された際には、再び騒動が巻き起こりそうだ。