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「盗人猛々しい」「私たちは充分に日本に打ち勝てる」--。8月2日、日本政府は、輸出管理上の優遇措置の対象となる「ホワイト国(現グループA)」から韓国の除外を閣議決定。これを受け、文在寅大統領(66才)は会見で攻撃的な言葉を吐き続けた。
事の発端はいわゆる徴用工問題。日本政府は1965年に結ばれた日韓請求権協定で、元徴用工への補償問題は解決済みとの立場をとっている。
(※日本が韓国に無償3億ドル、有償2億ドルの経済協力金を供与し、両国それぞれの国民間で「請求権」の問題を「完全かつ最終的に解決されたことを確認する」と明記されている)
しかし、韓国の最高裁が日本企業への賠償責任を認めたことで一転、日韓関係は悪化。そしてこのタイミングでの排除措置を、韓国側は事実上の対抗措置と捉え、文大統領は過激な発言で反日感情を煽っているのだ。
韓国国内では日本製品の不買運動が激しさを増し、日本への観光旅行のキャンセルも相次いでいる。多くの専門家が、今の日韓関係を“史上最悪”と見ており、その“旗振り役”が文大統領なのである。
だが文大統領には意外な一面があると、産経新聞ソウル駐在客員論説委員の黒田勝弘さんは言う。
「長女のダヘさんは、日本の国士舘大学に留学していました。金正淑夫人も茶道が大好きで、釜山に住んでいた頃には裏千家の教室に熱心に通っていた」
さらに韓国国内で、アニメーターとして活動する長男のジュニンさんは『エヴァンゲリオン』の庵野秀明監督に大きな影響を受け、《今の私があるのは、日本のアニメのおかげ》とのコメントが報じられている。
「側近も日本に長期滞在するなど、文大統領のまわりは日本好きが集まっています。文大統領自身、寿司が大好きで、6月の大阪サミットでも寿司をたくさん食べていたそうです」(黒田さん)
つまり、文一家は家族ぐるみで“親日”という一面を持っているのである。
日本好きのわけは、その生い立ちにあるという。
「文大統領は釜山の学校を出ていて、選挙区も釜山です。地理的にも日本に近く、町そのものが親日的な地域。『さしみ』や『あじ』『あなご』などは日本語としてではなく、日常の言葉として定着しているほど」(黒田さん)
日本文化が染みついているという文大統領は、なぜ反日的な政策や発言を繰り返すのか。
「皮肉なことに、韓国では『反日』や『日本叩き』は『愛国のシンボル』とされています。今は徴用工問題が経済問題にすり変わり、韓国は日本にいじめられている“被害者”だと主張している。過去の日本の統治・支配時代の歴史と重ね、“また日本はわれわれを侵略している”と言い出している。これは文大統領にとって、支持率アップに直結する大きなチャンスなのです」(黒田さん)
文大統領の“口撃”は、はたしてどこまでが本音なのだろうか。