忍者ブログ

時代を見通す日本の基礎情報

日本を取り巻くアジア情勢の変化 世界の情報を辛口で伝える情報部ログ 世の中はめまぐるしくかわっていきます その中で取り残されない為の情報をお伝えします Changing Asian situation surrounding Japan Tell the world information by information Department log The world is rapidly mood In order not to lag behind in its informed the <a href="https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=3BDZ68+72TSYA+4IRQ+5YJRM" rel="nofollow">なんでもまとめてお売りください!宅配買取「いーあきんど」</a> <img border="0" width="1" height="1" src="https://www19.a8.net/0.gif?a8mat=3BDZ68+72TSYA+4IRQ+5YJRM" alt="">

矢車剣之助」 当時の子供たちを虜にした時代考証や伏線を超越した“おおらかさ”

 ミッション(69)奇想天外な時代劇アクション

 今回は、かつて少年雑誌で大活躍した異色の経歴を持つマンガ家に関する調査だ。

 「このコーナーを読んでいると、子供の頃には、友達の家や散髪屋さんでマンガを読んだ、という方が多いですね。じつは私も散髪組。髪が伸びてきても、我慢して月刊誌の発売日まで待ったものでした。そのころ読んだ抜群に面白くて毎月楽しみにしていたマンガとマンガ家さんを探してください。時代劇なのに、ヒーローは連発拳銃をぶっぱなすし、キャタピラで走る要塞のようなお城が出てくるし…。とにかくムチャクチャなアクションものだったのは覚えていますが、タイトルは忘れました」(65歳・会社員)

 依頼人が探しているマンガは光文社の月刊雑誌『少年』で1957年から61年まで連載された堀江卓の時代劇『矢車剣之助』だ。

 舞台は江戸。主人公の矢車剣之助は浪人という以外に素性は謎。親の敵を探す健気な少年でもなければ、技を究めようとする剣士でもない。なにしろ武器として使うのは剣ではなく、名奉行・大岡越前から贈られた2丁の回転式拳銃。アメリカでリボルバー式回転拳銃が普及しはじめたのは19世紀半ば。大岡越前守忠相が活躍したのは18世紀前半なので計算が合わないが、このマンガはそんなことにはお構いなし。

銃からは「ババババババババ…」と無限に弾が飛び出すし、地下からはからくり満載の砦が現れるわ、依頼人の言うキャタピラで動くお城は登場するわ-奇想天外なドラマが展開していくのだ。

  •  

 大人は眉をひそめるかもしれないが、時代考証や伏線を超越したおおらかさが当時の子供たちを虜にした

 作者の堀江卓は1925(大正14)年、山口県下関市生まれ。終戦後、地元の映画館で支配人などを経験。テレビの登場で、映画業界の未来に見切りをつけて上京しマンガ家になった、という経歴の持ち主。映画館の支配人時代に浴びるように観た邦画、洋画の面白さのエッセンスを盛り込んだアクション・マンガを描いて一世を風靡した。

 時代劇だけでなく、西部劇やスパイアクションなどさまざまなジャンルの作品に挑戦。テレビ時代劇『隠密剣士』のコミカライズなども手がけた。単発だが特撮の『ウルトラセブン』のコミカライズ版もある。

 70年代半ばには青年誌でも活躍。その後、学習マンガの世界に移り、70歳までマンガを描き続け、2007年に81歳で亡くなっている。

 ■中野晴行(なかの・はるゆき) 1954年生まれ。フリーライター。京都精華大学マンガ学部客員教授。和歌山大卒業後、銀行勤務を経て編集プロダクションを設立。1993年に『手塚治虫と路地裏のマンガたち』(筑摩書房)で単行本デビュー。『謎のマンガ家・酒井七馬伝』(同)で日本漫画家協会特別賞を受賞。著書多数。

奇想天外な堀江卓の時代劇『矢車剣之助

拍手[0回]

PR

 ミッション(69)奇想天外な時代劇アクション

 今回は、かつて少年雑誌で大活躍した異色の経歴を持つマンガ家に関する調査だ。

 「このコーナーを読んでいると、子供の頃には、友達の家や散髪屋さんでマンガを読んだ、という方が多いですね。じつは私も散髪組。髪が伸びてきても、我慢して月刊誌の発売日まで待ったものでした。そのころ読んだ抜群に面白くて毎月楽しみにしていたマンガとマンガ家さんを探してください。時代劇なのに、ヒーローは連発拳銃をぶっぱなすし、キャタピラで走る要塞のようなお城が出てくるし…。とにかくムチャクチャなアクションものだったのは覚えていますが、タイトルは忘れました」(65歳・会社員)

 依頼人が探しているマンガは光文社の月刊雑誌『少年』で1957年から61年まで連載された堀江卓の時代劇『矢車剣之助』だ。

 舞台は江戸。主人公の矢車剣之助は浪人という以外に素性は謎。親の敵を探す健気な少年でもなければ、技を究めようとする剣士でもない。なにしろ武器として使うのは剣ではなく、名奉行・大岡越前から贈られた2丁の回転式拳銃。アメリカでリボルバー式回転拳銃が普及しはじめたのは19世紀半ば。大岡越前守忠相が活躍したのは18世紀前半なので計算が合わないが、このマンガはそんなことにはお構いなし。

銃からは「ババババババババ…」と無限に弾が飛び出すし、地下からはからくり満載の砦が現れるわ、依頼人の言うキャタピラで動くお城は登場するわ-奇想天外なドラマが展開していくのだ。

  •  

 大人は眉をひそめるかもしれないが、時代考証や伏線を超越したおおらかさが当時の子供たちを虜にした

 作者の堀江卓は1925(大正14)年、山口県下関市生まれ。終戦後、地元の映画館で支配人などを経験。テレビの登場で、映画業界の未来に見切りをつけて上京しマンガ家になった、という経歴の持ち主。映画館の支配人時代に浴びるように観た邦画、洋画の面白さのエッセンスを盛り込んだアクション・マンガを描いて一世を風靡した。

 時代劇だけでなく、西部劇やスパイアクションなどさまざまなジャンルの作品に挑戦。テレビ時代劇『隠密剣士』のコミカライズなども手がけた。単発だが特撮の『ウルトラセブン』のコミカライズ版もある。

 70年代半ばには青年誌でも活躍。その後、学習マンガの世界に移り、70歳までマンガを描き続け、2007年に81歳で亡くなっている。

 ■中野晴行(なかの・はるゆき) 1954年生まれ。フリーライター。京都精華大学マンガ学部客員教授。和歌山大卒業後、銀行勤務を経て編集プロダクションを設立。1993年に『手塚治虫と路地裏のマンガたち』(筑摩書房)で単行本デビュー。『謎のマンガ家・酒井七馬伝』(同)で日本漫画家協会特別賞を受賞。著書多数。

奇想天外な堀江卓の時代劇『矢車剣之助

拍手[0回]

PR
" dc:identifier="http://zero.indiesj.com/%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88/%E7%9F%A2%E8%BB%8A%E5%89%A3%E4%B9%8B%E5%8A%A9%E3%80%8D%20%E5%BD%93%E6%99%82%E3%81%AE%E5%AD%90%E4%BE%9B%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%82%92%E8%99%9C%E3%81%AB%E3%81%97%E3%81%9F%E6%99%82%E4%BB%A3%E8%80%83%E8%A8%BC%E3%82%84%E4%BC%8F%E7%B7%9A" /> -->