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野党は、国民をバカにしているのか。財務省や防衛省の不祥事をめぐり、麻生太郎副総理兼財務相の辞任要求などに応じない与党に対し、新たな国会日程の協議を拒否する方針を決めたのだ。国際情勢が激動するなか、パフォーマンス狙いの「職場放棄」に等しい。
事あるごとに官僚らをつるし上げる野党の合同ヒアリング閣僚の海外出張も認めない姿勢は、国益を無視した「倒閣運動」といって差し支えない。
衆院では20日に厚労委員会などを開いたが、野党は質疑に立たず、数時間にわたって議論のない「空回し」が続く見通し。厚労委は、野党が提出した「生活保護法改正案」も議題となり、審議拒否は「自殺行為」にほかならない。
立憲民主党など野党6党は19日、与党に対し、麻生氏の辞任や、セクハラ発言疑惑がかかる財務省の福田淳一事務次官(58)の罷免など4項目を要求した。
これに対し、与党は、麻生氏について「全容解明の責任者として職務を果たすべきだ」として、続投の考えを伝えた。
野党側は、「ゼロ回答だ」と反発し、「徹底抗戦」の構えを見せるが、1日数億円かかる国会審議を拒否して、国民の理解が得られるのか。
セクハラ疑惑については、恒例となった合同ヒアリングで、希望の党の山井和則衆院議員が「財務省はセクハラを認め、おわびすべきだ。次官、省、麻生氏が政権ぐるみで被害者の首を締め付けている」と批判した。
であるならば、野党に所属する不倫議員やセクハラ議員が自らバッジを外し、国民に「申し訳ない」「二度と政界に戻らない」と頭を下げ、ケジメをつけるべきだ。賢明な国民は、野党のご都合主義を見透かしている。
麻生氏や小野寺五典防衛相の米国出張に反対する姿勢には、「的外れ」「筋違い」という言葉しか思い浮かばない。
もし、麻生、小野寺両氏が、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議や、ジェームズ・マティス米国防長官との会談に出席できず、日本の国益を損なった場合、責任を取れるのか。
野党6党が旧社会党のような「万年野党」ぶりを発揮するなか、民進党の会見動画で看過できない事態が起きた。
大塚耕平代表の19日の記者会見で、ある記者が、福田氏のセクハラ発言を告発したテレビ朝日の女性記者の実名を挙げ、それが流れてしまったのだ。ネット上には、女性記者の実名や顔写真が拡散している。
まともな野党が存在しないことが、日本最大の悲劇といえる。