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首都圏で地震が頻発している。25日に千葉県で最大震度5弱、27日早朝も茨城県北部で震度4を観測した。専門家は「北関東で今後もマグニチュード(M)6・5以上の地震が起きる可能性がある」と指摘したうえで、地震が起きた場合、東京都心の六本木や銀座などで大きな被害が出る恐れがあるというのだ。
25日の千葉県南部を震源とした地震は、マグニチュード(M)5・1、震源の深さは40キロだった。千葉県長南町では震度5弱と、昨年7月の千葉県東方沖を震源とする地震以来の揺れだった。千葉市緑区や美浜区などでも震度4を観測した。
「震源が深く、陸の下で発生したプレート型の地震だ」とみるのは立命館大学環太平洋文明研究センター教授の高橋学氏。「東日本大震災の南端の動き残りが動いた可能性があるが、地震の規模としてはまだ小さく、動ききっていない。今後も茨城や千葉、栃木、群馬東部、埼玉などでM6・5以上の地震が起きる可能性がある」と指摘する。
この地震では、東京都中央区でも震度4の揺れを観測した。震源から離れていても、地盤が弱ければ被害が出る可能性がある。
「『谷』だった地域は石を運ぶような大きな川が流れておらず、細かい粘土で形成されたプリンのような土地が多い。地下街などの入り口で、数段高くなってから下りるような形態の場所は、水はけが悪く、かつて谷だった可能性もある場所なので、地震の際に危険な目印になる」
昨年9月の北海道胆振東部地震では、山体崩壊が発生したが、都心部でも同様の被害が生じる恐れがあるという。
前出の高橋氏は「坂の多い六本木などは、坂の上の方の地盤も表面が火山灰で形成された関東ローム層なので、大きな地震に伴い、『崖崩れ』が起きる危険性がある」という。
高橋氏は、京都などで地震が起きた際には、祇園や先斗町、木屋町など歓楽街の地盤の脆弱(ぜいじゃく)性を指摘するが、東京でも「銀座や六本木、麻布十番、渋谷などの繁華街は脆弱な地盤であることが多いので危ない」と警鐘を鳴らした。