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時代を見通す日本の基礎情報

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地球温暖化、平均気温4℃上昇で生物種の40%が絶滅!?

ニホンウナギの絶滅危惧種指定が話題になっているが、絶滅しそうなのはウナギだけではない。実は1年に4万種という、恐竜絶滅期以上の超スピードで“種の絶滅”が進んでいることが判明。人類は、史上最悪の“第6の大絶滅期”真っただ中にいたのだった!

◆平均気温4℃上昇で生物種の40%が絶滅!?【気候変動】

サンゴ

温暖化や開発などでサンゴが失われると、そこに生息する生物もともに絶滅の危機にさらされる

 気候変動も、生態系に大きな影響を与えている。世界自然保護基金ジャパンの気候変動・エネルギー担当、山岸尚之氏は「よく言われるホッキョクグマだけでなく、温暖化で多くの生物が絶滅の危機にさらされる可能性がある」と危惧する。

「気温の変化に対して、高山や島などの限られた地域に住む生き物、開発で生息域が分断されている生き物、植物などは逃げる場所がありません。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告では、温暖化対策を何もしなかった場合、樹木や草木をはじめ、リスなどのげっ歯類、ゴリラなどの霊長目までが温暖化のスピードについていけなくなると予測されています。日本でも、昨年の環境省報告によると、クマゲラなどの希少な鳥類、カモシカ、ツキノワグマなどが生息するブナ林が2℃上昇で39%減少、3℃以上で68%減少すると危惧されているのです」

 山岸氏は「CO2濃度の上昇が海水の酸性化を招き、海の生物にも致命的な影響を与える」という。

「海水の酸性化が進むと、サンゴや貝類、カニやエビなどの甲殻類が殻をつくれなくなります。IPCCの最新の知見では、温暖化対策を何もしなかった場合には甲殻類の2割以上、軟体動物や暖水サンゴの約5割の種が影響を受けるとされています」

 温暖化による海面上昇も、大きなリスクとなる。

「亜熱帯・熱帯地域の海岸沿いの浅瀬に生い茂るマングローブ林は、多くの小魚が育つ『海の揺りかご』ですが、海面上昇で消失する恐れがあります。ウミガメが産卵場所とする砂浜もなくなります」(山岸氏)

 IPCCは「平均気温が4℃上昇すると、全生物の40%以上の種が絶滅する」と警告している。

 温暖化は人類にも大変な脅威だ。IPCCは、このままでは30億人以上が水不足に、洪水被害が毎年1500万人、食糧危機や貧困も深刻化すると警告している。

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