忍者ブログ

時代を見通す日本の基礎情報

日本を取り巻くアジア情勢の変化 世界の情報を辛口で伝える情報部ログ 世の中はめまぐるしくかわっていきます その中で取り残されない為の情報をお伝えします Changing Asian situation surrounding Japan Tell the world information by information Department log The world is rapidly mood In order not to lag behind in its informed the <a href="https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=3BDZ68+72TSYA+4IRQ+5YJRM" rel="nofollow">なんでもまとめてお売りください!宅配買取「いーあきんど」</a> <img border="0" width="1" height="1" src="https://www19.a8.net/0.gif?a8mat=3BDZ68+72TSYA+4IRQ+5YJRM" alt="">

「全体主義は『権力』を放さない」と香港紙 中国政府批判

中国は、2017年に予定される香港特別行政区トップの行政長官に直接選挙を導入することを決めた。しかし香港紙は、今回の選挙制度改革は民主派の立候補を認めない「ニセの普通選挙」などと痛烈に批判。1997年まで香港を統治した英国の新聞も、「一国二制度」を弱めることは中国のためにならないと主張した。これに対し中国紙は「民主主義の完成に向けた大きな前進だ」と自賛している。

8月31日、香港市内の公園で、全人代常務委員会が採択した選挙制度案に反対する人々 (ロイター)

 □リンゴ日報(香港)

 

全体主義は「権力」を放さない8月31日、香港市内の公園で、全人代常務委員会が採択した選挙制度案に反対する人々 (ロイター)

 香港の大衆紙リンゴ日報(電子版)は3日、著名な民主派コラムニストの李怡氏による「問題の本質は『権』の1文字にこそある」と題した論評を掲載した。李氏はこの中で、「全体主義は権力をきつく握って放さない」と指摘し、香港行政長官の「普通選挙」に向けた制度改革で、全体主義の中国がやすやすと「権力」を香港市民に渡すとは考えにくいとの見方を示した。

 李氏は、「英米が背後で香港住民を操り、普通選挙で香港を“反共基地”に仕立て上げ、民主化要求を中国本土にも突きつけてくると、中国共産党は恐れているのではないか」との考えを紹介した。

いわば「蟻の穴から堤も崩れる」との韓非子の言葉のごとく、香港政府トップの行政長官に民主派が就任したり、立法会(議会)の過半数を民主派が占めたりする制度を許せば、香港から共産党一党独裁体制が脅かされるとして、中国は「権力」を振りかざしているとの分析だ。

 李氏はまた、英作家ジョージ・オーウェルが1949年、将来の世界像として党が権力構造を握る全体主義国家の台頭を予言した小説「1984年」で、「全体主義国家で権力は手段ではなく『目的』になる」との記述を引用し、強権体制を強める中国に重ねた。

 だが李氏は、「民主派の立候補を認めない“ニセの普通選挙”ながらも、『1人1票』の体裁が整う制度改革を中国が示してきたのに対し、これを民主派が立法会で否決すると、2020年の立法会議員選で真の普通選挙を行う道まで閉ざすことになる」と現実論も展開した。

 別のコラムニストによるリンゴ日報の論評では、「香港の前途を中国人が決めるという喜劇」「ニセの普通選挙を支持することは歴史の罪人になることだ」など、厳しい見出しも躍るが、星島日報など親中派の香港紙は、「1人1票が実現すれば大きな進歩」と落とし所も探り始めている

香港の発展への大いなる好機

 1日付の中国共産党機関紙、人民日報傘下の環球時報は1面トップで、中国の全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会で香港の普通選挙導入案が採択されたことを大きく伝えた。中国国内の大学教授らのコメントを引用する形で、「歴史的な意義を持つ出来事だ」「民主主義の完成に向けて大きな前進となった」などと絶賛した。

 記事は同法案が香港で親中派や一部の政府高官に支持されていることを詳しく紹介した。法案が採択されたことは香港の今後の発展にとっての「大きなチャンスであり、絶対に見逃してはいけない」と主張し、香港の立法会(議会)がこの法案を承認するように促した。

 同紙はまた、「香港の反対派はみな紙老虎(張り子のトラ)だ」と題する社説を1日付に掲載。法案に反対する香港の民主活動家や一般市民らを「身の程知らず」「白日夢を見る人々」などと痛烈に批判した。

 「紙老虎」とは、中国建国の父、毛沢東が米中対立の時代に、米国を「帝国主義だ」と批判する際によく使った言葉だった。中国の官製メディアが香港の民主派に対し、この死語になりつつある表現を使ったのは、「絶対に妥協しない」との意思表示だと分析する北京の改革派学者もいる。
社説は、香港で起きた一連の反対運動について「虚勢を張っているにすぎない」とし、「香港はウクライナではない」「反対派は自分たちが香港の運命を変える力を持っていると勘違いしている。今のやり方を改めなければ必ず孤立する」と強調した。そのうえで「香港では大きなストライキなど起きるはずはない」と述べ、香港社会を掌握しているとの自信をのぞかせた。

 同社説は、香港の反対派の声を詳しく伝える欧米メディアへの不満も示した。「西側社会が香港の過激な反対派を支持しているようだが、大きな力にならない」と一蹴し、「今日の中国の国力を考慮すれば、西側社会は香港のことにそれほど干渉できないだろう」と主張している。(北京 矢板明夫)

 □フィナンシャル・タイムズ(英国)

 

英国には民主主義語る責任

 かつて香港を統治した英国のフィナンシャル・タイムズ紙(電子版)は1日、「香港の選挙をめぐる厳しい選択」と題する社説を掲載し、「強引な態度」で選挙制度を変えようとしている中国当局を批判した。

 英国と中国が1984年に香港返還の条件で合意した際、中国側は香港を「一国二制度」の原則で統治することを約束した。しかし、中国が最終的に決めたのは、香港住民は香港行政長官を選ぶ権利を得るが、条件として「中国流の民主主義」を受け入れさせる、というものだった。
2017年の香港行政長官選では、「北京政府に敵意を抱く候補たちは、事前に選挙から排除される」という。

 同紙は、実利的で現実的な香港住民は、北京政府と対立する候補を選んでこなかったが、それでも当局側がルールを変えたのは、今年6月に選挙制度をさらに自由にするか否かを問う非公式の住民投票を実施したことが、当局の気に障ったとみる。

 そのうえで、「確かなのは、選挙制度の変更が英国と中国が合意した文書に反することだ」と断じ、中国指導部は、金融センターである香港の地位をおとしめたり、国際的な合意を履行していないとの批判を浴びたりはしたくないはずだと指摘。中国側の姿勢は台湾に、対中接近は危ういことだと教えることになるほか、商業と金融のハブであるという香港の特質を形作ってきた「一国二制度」を弱めることは、中国の利益にはならないと諭した。

 さらに同紙(同)は2日、この問題でキャメロン政権が沈黙していることを批判する、英国最後の香港総督を務めたクリストファー・パッテン・英オックスフォード大学総長の寄稿を掲載。パッテン氏は「英国には発言する道義的責任がある」と強調した。

 同氏はその中で、香港がイランのような舞台演出型の民主主義を導入しようとしていることに英国が懸念を表明しないのは「国家の品格」をおとしめていると非難した

拍手[0回]

PR