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時代を見通す日本の基礎情報

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中国、尖閣侵攻へ民兵50人が準備元寇以来の“中韓連合”の襲来も

安倍晋三首相が参院選圧勝で政権基盤を強化したことを受け、「反日」を掲げる中国や韓国の出方が注目されている。こうしたなか、中国の民兵1000人が沖縄県・尖閣諸島に強行上陸する計画が今月初め、香港発で報じられたが、何と、すでに約50人が応募し、300人以上が賛同の声を寄せていることが分かった。船は中国・福建省から出港予定だが、韓国やフィリピンからの出港も検討しており、元寇以来の“中韓連合”の襲来も危惧される。中韓両国の経済危機が現実味を帯びるなか、日本への敵対姿勢が高まっているのか。

 関係者によると、尖閣上陸計画の中心人物は、北京で活動する弁護士の賈方義(カ・ホウギ)、郭乗希(カク・ジョウキ)の両氏。賈氏は、日本による尖閣国有化を「人権問題だ」と主張している。なぜ尖閣問題が人権問題なのかは不明だが、賈氏は今月出版した自著「醜い日本人」の関連イベントで民兵募集計画を発表し、対日好戦ムードを煽っている。

 賈氏は周辺に「尖閣上陸のための民兵にはすでに50人が応募している。運動を支持する署名も300人分が集まった」と説明。出港時期は未定だが、東シナ海での中国の禁漁が終わる9月中旬以降が警戒される。ただ、資金面での準備は不透明で、「愛国的企業家に呼びかけて漁船をチャーターする」とも語っている。

 賈氏らの計画で問題となるのが、尖閣に向かう船の出港地点だ。日中軍事筋は「反日ムードが盛り上がりすぎると、習近平国家主席率いる共産党政府への批判に飛び火しかねない。だから中国本土から漁船が尖閣に向かうのは中国当局が許さない可能性が高い」と分析する。


東京都が尖閣諸島の魚釣島などを取得後の昨年9月、島に接近する調査団。中国を上陸させない新たな備えが必要だ

 昨年8月に尖閣諸島に抗議船を派遣し、活動家らを上陸させた香港の団体「保釣行動委員会」も、メンバーが過去に反中国や民主化を訴えるデモで逮捕された経緯がある。それだけに、尖閣領有権を主張する中国政府も手放しで活動家の動きを歓迎できない、というわけだ。

 ただ、中国情勢に詳しい作家の宮崎正弘氏は、中国当局のそうした対応を「あくまで表向きの姿」といい、「寄付金はある程度集まるだろう。なぜなら、裏から『愛国的企業家』に資金を回しているのは、実は中国公安当局だからだ」と明かす。

 香港返還から16年を迎えた今月1日、親中派の梁振英(リョウ・シンエイ)行政長官の辞任を要求する大規模デモが行われ、主催者発表で43万人が集まった。民兵募集計画が発表されたのも香港で、宮崎氏は「香港人の不満をそらすために今回の上陸計画も発表されたようだ」と指摘する。

 中国のインターネット検索大手「百度」(バイドゥ)では、「尖閣1000人上陸計画」について、賛否を問う掲示板が設けられた。一部に慎重論が書き込まれたが、圧倒的多数が計画に賛成している。香港人のみならず、中国人の不満の矛先を日本に向けさせるには格好の計画というわけだ。

 賈氏自身は「保釣行動委員会とは無関係」と語っており、尖閣に向かう船も中国・福建省からの出発を計画している。ただ、中国当局が出港を認めない可能性も織り込み済みといい、賈氏は「韓国やフィリピンから出港することも考えている」と周辺に語っている

韓国は、日本固有の領土・竹島を不法占拠しており、中国にとっては「敵の敵は味方」といえる。中国の習国家主席と韓国の李槿恵(パク・クネ)大統領が6月27日に会談した際は、共同声明で「最近、歴史問題などにより、地域の国家間の対立と不信が出現し、状況はさらに悪化している。これに対し憂慮を表明」しており、歴史カードを使った共闘も実現した。

 賈氏が出港候補地に韓国を含めているのも、こうした背景が関係しているとみられるが、宮崎氏は別の一面をこう指摘する。

 「中国にとっては、韓国もフィリピンも『わが国の属国』という意識だから、出港候補地になったのだろう。今回の計画に韓国が手を貸せば、元と高麗が日本を侵攻した13世紀の元寇と構図はそっくりになる」

 1274年の文永の役と1281年の弘安の役で、鎌倉幕府は御家人を大量動員して、元軍と高麗軍と応戦。暴風雨の助けも借りて、両軍を撤退・壊滅に追い込んだ。ただ、対馬(長崎県)や壱岐(同)では、両軍が多くの住民を虐殺し、生き残った者も奴隷として連れ去ったという。

 中国と韓国の動きから目を離してはならない

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東京都が尖閣諸島の魚釣島などを取得後の昨年9月、島に接近する調査団。中国を上陸させない新たな備えが必要だ

 昨年8月に尖閣諸島に抗議船を派遣し、活動家らを上陸させた香港の団体「保釣行動委員会」も、メンバーが過去に反中国や民主化を訴えるデモで逮捕された経緯がある。それだけに、尖閣領有権を主張する中国政府も手放しで活動家の動きを歓迎できない、というわけだ。

 ただ、中国情勢に詳しい作家の宮崎正弘氏は、中国当局のそうした対応を「あくまで表向きの姿」といい、「寄付金はある程度集まるだろう。なぜなら、裏から『愛国的企業家』に資金を回しているのは、実は中国公安当局だからだ」と明かす。

 香港返還から16年を迎えた今月1日、親中派の梁振英(リョウ・シンエイ)行政長官の辞任を要求する大規模デモが行われ、主催者発表で43万人が集まった。民兵募集計画が発表されたのも香港で、宮崎氏は「香港人の不満をそらすために今回の上陸計画も発表されたようだ」と指摘する。

 中国のインターネット検索大手「百度」(バイドゥ)では、「尖閣1000人上陸計画」について、賛否を問う掲示板が設けられた。一部に慎重論が書き込まれたが、圧倒的多数が計画に賛成している。香港人のみならず、中国人の不満の矛先を日本に向けさせるには格好の計画というわけだ。

 賈氏自身は「保釣行動委員会とは無関係」と語っており、尖閣に向かう船も中国・福建省からの出発を計画している。ただ、中国当局が出港を認めない可能性も織り込み済みといい、賈氏は「韓国やフィリピンから出港することも考えている」と周辺に語っている

韓国は、日本固有の領土・竹島を不法占拠しており、中国にとっては「敵の敵は味方」といえる。中国の習国家主席と韓国の李槿恵(パク・クネ)大統領が6月27日に会談した際は、共同声明で「最近、歴史問題などにより、地域の国家間の対立と不信が出現し、状況はさらに悪化している。これに対し憂慮を表明」しており、歴史カードを使った共闘も実現した。

 賈氏が出港候補地に韓国を含めているのも、こうした背景が関係しているとみられるが、宮崎氏は別の一面をこう指摘する。

 「中国にとっては、韓国もフィリピンも『わが国の属国』という意識だから、出港候補地になったのだろう。今回の計画に韓国が手を貸せば、元と高麗が日本を侵攻した13世紀の元寇と構図はそっくりになる」

 1274年の文永の役と1281年の弘安の役で、鎌倉幕府は御家人を大量動員して、元軍と高麗軍と応戦。暴風雨の助けも借りて、両軍を撤退・壊滅に追い込んだ。ただ、対馬(長崎県)や壱岐(同)では、両軍が多くの住民を虐殺し、生き残った者も奴隷として連れ去ったという。

 中国と韓国の動きから目を離してはならない

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