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時代を見通す日本の基礎情報

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人々はなぜ「海自艦」に集まるのか…「被災地」での真摯な活動で注目

海上自衛隊呉基地(広島県呉市)で毎週日曜日、所属艦船の1隻が一般公開され、このところ人気が高まっている。海自基地で毎週見学者を受け入れているのはここだけ。1日に3回、1時間ずつ見学を実施し、多い日は合わせて千人以上が訪れる。呉基地によると、これほどの人数が集まるようになったのは、ここ1、2年のこと。その理由を探ってみた。

(服部幸一)海上自衛隊呉基地(広島県呉市)で毎週日曜日、所属艦船の1隻が一般公開され、このところ人気が高まっている。海自基地で毎週見学者を受け入れているのはここだけ。1日に3回、1時間ずつ見学を実施し、多い日は合わせて千人以上が訪れる。呉基地によると、これほどの人数が集まるようになったのは、ここ1、2年のこと。その理由を探ってみた。

(服部幸一)海上自衛隊呉基地(広島県呉市)で毎週日曜日、所属艦船の1隻が一般公開され、このところ人気が高まっている。海自基地で毎週見学者を受け入れているのはここだけ。1日に3回、1時間ずつ見学を実施し、多い日は合わせて千人以上が訪れる。呉基地によると、これほどの人数が集まるようになったのは、ここ1、2年のこと。その理由を探ってみた。

(服部幸一)【関西の議論】人々はなぜ「海自艦」に集まるのか…「被災地」での真摯な活動で注目

練習艦「しまゆき」の見学

 人気ぶりを直接確かめようと、呉基地を訪れたのは4月の日曜日。小雨がぱらつくあいにくの天候で、公開されたのは一線を引いた練習艦「しまゆき」(3050トン)だった。

 見学者の人数は、その日の天候や公開される艦種によって影響が出るという。呉基地で一番人気は「おおすみ」型輸送艦(8900トン)。現役の護衛艦がそれに続く。

 練習艦では見学者も少ないのではないかと、少し心配しながら基地を訪ねた。

 桟橋近くで受け付けが始まると、友人同士や家族連れで来た人たちが集まり始め、団体客を乗せたバスも到着。1回目の公開が始まる午前10時前には200人近くになっていた。

 見学者は当直士官らの敬礼を受けて「しまゆき」に乗艦する。立ち入りを許されているのは露天の上甲板だけだが、そこでの写真撮影は自由だった。

 練習艦は次に護衛艦に乗り組む要員を鍛えるための艦。だから搭載する装備は現役艦にひけをとらない。艦尾の対空ミサイル「シースパロー」発射機、中央部の対潜魚雷発射管と対艦ミサイル「ハープーン」発射機、艦首の対潜ミサイル「アスロック」発射機と76ミリ速射砲-。乗組員が丁寧に説明してくれ、みな真面目な表情で熱心に耳を傾けている。

 この日の見学者は午後1時、同3時も合わせた3回で計約500人だった。

練習艦「しまゆき」の見学

 人気ぶりを直接確かめようと、呉基地を訪れたのは4月の日曜日。小雨がぱらつくあいにくの天候で、公開されたのは一線を引いた練習艦「しまゆき」(3050トン)だった。

 見学者の人数は、その日の天候や公開される艦種によって影響が出るという。呉基地で一番人気は「おおすみ」型輸送艦(8900トン)。現役の護衛艦がそれに続く。

 練習艦では見学者も少ないのではないかと、少し心配しながら基地を訪ねた。

 桟橋近くで受け付けが始まると、友人同士や家族連れで来た人たちが集まり始め、団体客を乗せたバスも到着。1回目の公開が始まる午前10時前には200人近くになっていた。

 見学者は当直士官らの敬礼を受けて「しまゆき」に乗艦する。立ち入りを許されているのは露天の上甲板だけだが、そこでの写真撮影は自由だった。

 練習艦は次に護衛艦に乗り組む要員を鍛えるための艦。だから搭載する装備は現役艦にひけをとらない。艦尾の対空ミサイル「シースパロー」発射機、中央部の対潜魚雷発射管と対艦ミサイル「ハープーン」発射機、艦首の対潜ミサイル「アスロック」発射機と76ミリ速射砲-。乗組員が丁寧に説明してくれ、みな真面目な表情で熱心に耳を傾けている。

 この日の見学者は午後1時、同3時も合わせた3回で計約500人だった。

練習艦「しまゆき」の見学

 人気ぶりを直接確かめようと、呉基地を訪れたのは4月の日曜日。小雨がぱらつくあいにくの天候で、公開されたのは一線を引いた練習艦「しまゆき」(3050トン)だった。

 見学者の人数は、その日の天候や公開される艦種によって影響が出るという。呉基地で一番人気は「おおすみ」型輸送艦(8900トン)。現役の護衛艦がそれに続く。

 練習艦では見学者も少ないのではないかと、少し心配しながら基地を訪ねた。

 桟橋近くで受け付けが始まると、友人同士や家族連れで来た人たちが集まり始め、団体客を乗せたバスも到着。1回目の公開が始まる午前10時前には200人近くになっていた。

 見学者は当直士官らの敬礼を受けて「しまゆき」に乗艦する。立ち入りを許されているのは露天の上甲板だけだが、そこでの写真撮影は自由だった。

 練習艦は次に護衛艦に乗り組む要員を鍛えるための艦。だから搭載する装備は現役艦にひけをとらない。艦尾の対空ミサイル「シースパロー」発射機、中央部の対潜魚雷発射管と対艦ミサイル「ハープーン」発射機、艦首の対潜ミサイル「アスロック」発射機と76ミリ速射砲-。乗組員が丁寧に説明してくれ、みな真面目な表情で熱心に耳を傾けている。

 この日の見学者は午後1時、同3時も合わせた3回で計約500人だった。

艦上を見学する人たち

艦上を見学する人たち

人気の理由は災害時の貢献

 呉基地が一般の艦船見学を受け入れるようになった時期は、記録が残っていないものの、平成の初めごろかそれ以前とみられる。

 古参隊員らの記憶によると、当初は見学希望の団体を、その都度受け入れていたが、平日を含む不定期の公開は通常業務をこなす乗組員の負担も大きく、「ローテーションを組んで日曜日ごとに担当艦を決める」という方法に変わったのだという。

 公開は平成13(2001)年の米同時多発テロの発生で一時中断したが、約1年後には再開され、現在まで毎週途切れずに続いている。5年ほど前まで見学者数は、1回100人程度で3回で300人を超えることはあまりなかったが、その後徐々に増えてきた。担当する隊員らに聞いてみると、一昨年から昨年にかけて一気に増加した感じだという。

 見学に訪れる人たちの会話から受ける印象では、23年の東日本大震災で、自衛隊が被災地で活動する姿が報道で何度も取り上げられたことが大きいという。

 注目度が高まるにつれ、自衛隊の活動はテレビの情報番組などで紹介される機会も増え、さらに、海自艦見学を組み入れたパックツアーも売り出された。見学者の増加は、それらの相乗効果があるのではないかと隊員はみている。

 

海軍の街・呉

 基地のある呉市を代表する観光スポットに海事歴史科学館「大和ミュージアム」がある。

 明治22年に海軍鎮守府、同36年に海軍工廠が設置され、戦艦「大和」を建造するなど造船、製鋼分野で国内最先端の技術を誇る「海軍の街」だった呉市。ミュージアムはその歴史を紹介する博物館で、実物の10分の1サイズの戦艦「大和」を中央に展示したインパクトは強烈だ。

 平成17年4月のオープン前は、「戦争賛美の施設」などという批判も一部にはあったが、開館から今年3月末まで約9年間の累計入館者数は896万3707人に達し、年平均約100万人は全国の博物館でも10位以内にランクされる。新幹線や高速道路の沿線から外れている呉市のアクセス環境を考慮すれば、その人気ぶりがよく分かる。

 入館者の男女比は開館以来ずっとほぼ6対4。年齢層に極端な偏りはないが、ここ数年は若い層が増加してきているという。4、5年前までは10、20代を合わせて3割程度だったのが、近年は4割程度を占めるようになってきた。

 館内には、第2次世界大戦以前の海軍を中心とする貴重な海事資料も並ぶ。入館者は順路に従って見学しているうちに現代と未来を考え始める-そんな構成になっている。

 海自艦の見学者もみんな真摯な態度だった。装備の解説を聞き、世界につながる海を眺めていた。戦争の記憶のない世代にとって、「学びたい」という欲求が働いているのを感じた。海自艦の公開や大和ミュージアムは、そのための格好のツールとなっているようだ。

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