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時代を見通す日本の基礎情報

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会社存続に関わる」と被害企業―そっくり印刷機・中国日本の先端技術が危機に

」。
】「今後の経営を考えると、徹底的にやるしかない。
そうしないと次々に偽造され、会社の存続に関わる」。
中国の日系印刷機会社「上海太陽機械」が中国人元従業員に設計図を無断でコピーされ、印刷機を偽造された事件では、異例の刑事告訴に踏み切った同社に、上海の検察当局が「民事で収めたらどうか」と提案した。しかし、増永弘副総経理(副社長)は、容疑者を有罪判決に持ち込み、偽造の「根」を根絶するよう求めたという。中国では、日本が誇る先端の技術が危機にさらされている。

 同社の親会社・太陽機械製作所(東京都大田区)は中国で改革・開放が本格化した1984年、中国への印刷機輸出を開始。事業拡大のため94年に上海に子会社を設立した。中国全土のタクシーや飲食店などで使う領収書の約6割は同社の印刷機で作成されている。
 「異変」を感じたのは2010年。「うちの印刷機を購入してくれた客からの注文がなくなった」。調べてみると、何者かが会社をつくり、上海太陽機械と同一の印刷機を偽造している疑いが浮上。公安当局に告訴するとともに、自社の技術でないと印刷機が造れないことを証明するため、上海科学技術委員会に8件の技術内容を申請した。
 公安当局の捜査で中国人元従業員4人が関与していたことを知った。盗まれたのは、組み立てに必要な設計図と、部品を作る設計図の計数千枚。少なくとも顧客4社が元従業員の会社に奪われていた。
 増永氏は元従業員の組立工場の捜索にも立ち会ったが、同工場は約500平方メートルの敷地に設立されていた。「当社と完全に一緒の印刷機を造っていた。(偽造ながら)大したものだと思った」(増永氏)。印刷機をチェックするまでもなく、捜索でコピー設計図が見つかった。
 増永氏は「日本の会社では考えられない。辞めたからといって社員が設計図を外に漏らすことはあり得ない」と語る。上海太陽機械では事件発覚後、設計図については資料室で専門社員が管理し、工場内でのネットやコピーの使用も制限した。しかし同社の中国人総経理は「事件に関与したのは(有罪判決を受けた)4人だけなのか。また彼らは本当に偽造を停止するのか分からない」と不安を隠さない。民事訴訟も検討する方針だという

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