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ケージの中から外を見る犬。韓国・原州市にある飼養場で(2016年4月27日撮影)。(
■世界から注目が集まる五輪
HSIのアンドリュー・プランブリー(Andrew Plumbly)氏は、犬を助ける活動が広く報道されることで飼養場の残酷さについての関心が高まり、「韓国の政策立案者らとの話し合い」につなげたいと語る。
韓国は、2018年に平昌冬季五輪大会を開催する。プランブリー氏は、「世界は五輪に注目する。犬肉産業についても注目するだろう。(政策立案者らは)その圧力を感じ、前向きに対応してくれる可能性がある」と述べた。
韓国当局は、犬肉文化に関する否定的な評判に敏感だ。1988年のソウル五輪開催時には、大会の開幕に先立ち、ソウル市内にある犬肉レストランが閉鎖された。
ゴンさんは、さまざまな事業に失敗し、その後に犬の飼養場を始めた。だが、この仕事を「誇りに思ったことは決して」なかったという。農場の収入は少なく、生活するのがやっとだった。毎年、約200匹を販売したが、1匹当たりの平均価格は約200ドル(約2万1000円)だった。
「私が廃業したら、犬たちははるかに幸せになると思った」と話すゴンさん。その横では、ペットのスピッツ「スノー」が、運び出されるのを待つケージの間を歩き回っていた。
韓国での飼養場経営に特別な免許は不必要だ。だが、近隣住民に迷惑をかけていないか、犬の排せつ物が放置されていないかを調べるため、当局の定期的な検査があるという。
ペットの犬とケージの中の犬の飼育環境の違いについて聞かれたゴンさんは、「天国と地獄の差だ」とコメントした。