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時代を見通す日本の基礎情報

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財閥優遇格差が歪めた国民性、脱北者を差別、暴行の無惨脱北者から「暗黒社会」と言われた韓国

韓国は“暗黒社会”だった」。韓国に脱出した脱北者が再び北朝鮮に戻り、会見でこう発言したことが国際社会に衝撃を与えている。数年前ならば北朝鮮のプロパガンダと一蹴(いっしゅう)されそうな話題だが、財閥系企業だけが優遇される韓国では国民の不満が高まってきており、「脱北者の本心では…」(韓国専門家)との指摘も。韓国は「高齢者が暮らしやすい国」で91カ国・地域中67位に低迷し、自殺者が増加の一途をたどっており、社会的弱者には生活しづらい国なのかもしれない。

韓国でのけ者にされる脱北者の子女

 日本最大の中国情報サイト「Record China」に2日、こんなセンセーショナルな記事が掲載された。

 《2013年9月30日、韓国へ脱出後、再び北朝鮮に帰還した元脱北者2人が北朝鮮で記者会見を行い、「韓国社会に適応できずに自殺を選ばざるを得ない脱北者も少なくない。韓国社会は“暗黒の社会”だった」と発言した。韓国・聯合ニュースの報道を引用し、10月1日付で環球時報が伝えた》

 同記事によると、韓国統一部の関係者もこれを事実と認めており、その上で現在までに北朝鮮に戻った脱北者が合わせて12人にのぼり、そのうち2人は再び韓国に戻ったが、残りの10人は北朝鮮に留まっていることを明らかにしたという。

 さらに、記事の中では朝鮮中央通信の報道として昨年11月のこんな話も紹介している
《2012年11月8日に北朝鮮へ戻った元脱北者の夫婦が人民文化宮で記者会見を行った。会見の席上、女性は記者の質問に対し、「脱北者の子女は韓国の至る所でのけ者にされ、学校では殴られたり差別されたりするため、子供たちは外へ出ようとしない。差別に苦しむあまり絶望して悲観し、自殺する子供もいた。こういった状況を見て、自分たちの子供も同じ目に遭わされるのかと怖かった」と語った》

 一昔前、いや数年前ならば、「どうせ北朝鮮のプロパガンダ」と一笑に付された内容である。しかし、それが「今の韓国ならありえるかも」(関係者)と笑えない話となりつつある。

財閥重視が生み出す“歪んだ国力”

 韓国の歴代政権は、サムスン電子や現代自動車などの財閥企業を優遇することで、国全体の経済力を高めるという経済政策を続けてきた。公式には認めていないものの、為替介入によってウォン安を誘導する政策を進めてきたのも、輸出企業である財閥企業を後押しするためだ。

 しかし、昨年以降のウォン高、また朴槿惠(パク・クネ)現政権が国民の批判を気にして露骨な財閥系企業の優遇策をやや抑えていることも影響してか、韓国経済は低迷。結果、財閥系の中でも資金力に余裕のあるサムスン電子の「独り勝ち」という、歪な状況に陥ってしまっている。

 サムスンは韓国の国内総生産(GDP)、輸出総額ともに2割超を占める。裏を返せば、サムスンがこけると、国全体がこけてしまうというのが実情だ。
今や韓国国民にとっての成功とは、サムスンに就職することといっても過言ではない。聯合ニュースによると、サムスングループの今年下半期の採用試験では約5500人の募集に対し、10万人が殺到するという異常な状態となった。

 一方でサムスンなど財閥系企業に就職できない人間は、韓国社会では“落ちこぼれ”の烙印(らくいん)を押され、生活的に厳しい状況を強いられることになる。韓国経済に詳しい専門家は「エリートだけが優遇される韓国において、脱北者が適応できず、差別されるのは当然のことかもしれない」と分析する。

GDP15位だが、国民の生活は…韓国は本当に暗黒社会なのか?それとも北朝鮮のプロパガンダか?

韓国は本当に暗黒社会なのか?それとも北朝鮮のプロパガンダか?

 2012年の韓国の名目国内総生産(GDP)は5年連続で世界15位。ただこれはサムスンなど一部の大手企業の収益が大きいためで、「韓国国民が世界15位にふさわしい生活をしているとは到底思えない」と前出の専門家は話す。

 事実、この指摘は数字にも表れている。朝鮮日報によると、国連人口基金などが高齢者の所得保障や健康状態、雇用などを調べて10月1日に発表した「高齢者が暮らしやすい国」ランキングによると、91カ国・地域のうち、韓国は67位と下位にとどまっている。ちなみに1位はスウェーデンで、日本は10位とアジア最高位だ。

 また、韓国では自殺者が数年来、増加している。朝鮮日報によると、韓国統計庁が9月に発表した「2012年の死亡原因統計」では交通事故死亡率と自殺の死亡率がこの10年で逆転したという。人口10万人あたりの自殺者は、02年の17.9人から12年は28.1人に急増。これに対し、交通事故による死者の数は19.1人から12.9人まで減少している。

OECD平均の2倍の自殺大国
この人口10万人当たり28.1人という自殺率は、2006年以来、6年ぶりに低下したものの、それでも経済協力開発機構(OECD)標準人口で算出した自殺率の平均の約2倍。「自殺大国といわれる現状からしても、韓国は決して住みやすい国ではない」(関係者)。

 韓国の今年4~6月期の実質GDPは1.1%とプラス成長をみせ、ようやく薄日がさし始めたともいわれている。とはいえ、脱北者に「暗黒社会」と言われる現状をみる限り、経済成長率だけでは推し量ることのできない不安定さを抱えているのは間違いない

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