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時代を見通す日本の基礎情報

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朝鮮総連本部再入札にまつわる表と裏

朝鮮総連系信用組合の破たんにより競売にかけられた在日本朝鮮人総連合会中央本部の土地、建物(東京都千代田区富士見)の再入札が10月3日に開始された。再入札は10日に締切り、17日に開札し、22日に売却先が決定される。

 前回4月の入札では鹿児島県の宗教法人・最福寺が同物件を45億1900万円で落札し話題となったが、資金不足で購入を断念。最終的にどこが落札するのかが注目される。なお、多数の訪朝経験があり「金日成観音菩薩」を寄贈するなど北朝鮮と親交の深い同寺住職・池口恵観氏は週刊SPA!2013年4月9・16日合併号のインタビューにて、総連側の要請はなかったと断言している。

 そんななかSPA!がキャッチした情報では現在、入札が有力視されているのは某右翼関係者と某ホテルチェーン子会社2社だという。JR飯田橋駅徒歩約数分と立地もよく、売却基準価額が約26億6800万円と資産価値も十分であるため、ホテルチェーンの名前が挙がるのも頷ける。

 前回の競売時は『AERA』(朝日新聞社)が、統一協会が総連本部ビルを購入し「救済」に乗り出したと報じたが、統一教会側は否定、同誌に公開書簡で厳重抗議を行っている。

 統一教会広報部はこの件について、「報道は事実無根。我々はすでに韓国を基盤に北朝鮮との交流事業を行っており、わざわざ総連会館を購入する理由がない」と話す。

 関係者によると入札者と総連との関係の有無を調査することは難しく、万が一落札できる資金力を持つ総連系企業があっても、そのまま献上することになるため入札に乗り出す可能性は低い。最福寺のように「貸し出す」という提案がない限り、落札者によっては会館を完全に手放すことになるだろう。

 そのため各種報道では総連会館の存亡問題を「拉致問題解決の切り札」や「『大使館』機能喪失の危機」などと報じているが、総連会館に出入りしていた元職員は「実質的には、そんな大げさなことではない」と話す。

「建物は歴史もあり総連の『顔』ですから、なくなることに抵抗を示す人も少なくない。しかし、なくなっても業務に大きな支障はないと思います。内部には豪華な応接間や食堂、講堂などがありますが、職員数が減少した今では空き部屋も多く、維持費を捻出していくのが大変。それならむしろ手放してしまったほうが負担が減るし、本部機能は白山の朝鮮出版会館に移転する予定なのでノーダメージですよ。そのほうが小回りが利いて、活動しやすくなるんじゃないですか。ただ、本国はそのへんのさじ加減を理解しているかどうか……」

 確かに、テナントを借りて運営している小国の大使館は多く存在するが……。両国政府は形式的なことに捉われず、実質的な関係改善に努めてもらいたいものである

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