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時代を見通す日本の基礎情報

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韓国首相候補辞退 今なお韓国社会に根を張る「親日」タブー

韓国の首相候補、文昌克(ムン・チャングク)氏が就任を辞退したことについて、朴槿恵(パク・クネ)大統領は24日、「(文氏が)聴聞会まで行くことができず本当に残念だ」と述べた。大統領府報道官が明らかにした。今回の事態は、日本と利害が対立する問題で「親日的」と映る認識を公然と表明することがいまだに強いタブーで、自由意思に基づく言動も制限される韓国の社会状況を改めて示したといえる。

 文氏は指名を受けた後、かつて「日本の植民地支配」を「神の意思」と述べたことに加え、日本統治時代の慰安婦問題で「日本に謝罪してもらう必要はない」と発言していたことが報道され、世論や政界、メディアの非難を浴びた。

 当初は「聴聞会で説明する」と冷静に対応していた文氏だったが、元慰安婦が「安倍(晋三首相)の手先か」「恥知らずで破廉恥だ」などと批判を始めると、一転して慰安婦に謝罪。以後、テレビは連日、自己批判する文氏をさらし者のように伝えてきた。

 文氏の辞退で、朴大統領が指名した首相人事は2カ月足らずの間に2回も頓挫した。旅客船沈没事故の対応の責任をとり4月下旬に辞意を表明した鄭●(=火へんに共)原(チョン・ホンウォン)首相の後任候補に指名された検察OBで元最高裁判事の安大煕(アン・デヒ)氏は、退官後に大企業の顧問弁護士として高額報酬を得ていたことを批判され、指名を辞退した。朴氏の人を見る目のなさに、政権内外から疑問の声が出ている。

 韓国ギャラップが20日に発表した支持率調査では、朴氏の支持率は43%、不支持率が48%で、昨年2月の就任後初めて不支持が支持を上回った。

 文氏の辞退でさらなる窮地に立つことになった朴政権は、対日問題では選択肢がさらに狭まり、より強硬な対日姿勢を打ち出す状況に置かれたといえる。

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