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時代を見通す日本の基礎情報

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イラン攻撃「10分前」の衝撃!事実上の戦争状態

 

ドナルド・トランプ米大統領が、イランとの正面衝突を一時回避した。米軍の無人偵察機撃墜への報復措置として軍事攻撃を一度承認したが、攻撃開始のわずか10分前というタイミングで撤回したのだ。君子豹変(ひょうへん)の背景は何か。現在、外交的手段も模索されているようだが、イランの軍事関連施設などに対し、限定攻撃に踏み切る可能性は残されたままだ。

 「昨晩(=20日夜)、イラン側の3カ所の目標を攻撃する準備を整えたが、(イラン側で)何人犠牲になるか質問すると(将官から)『150人』との答えが返ってきた。無人機への報復として軍事攻撃は不釣り合いだ。それで攻撃開始の10分前に中止を決めた」

 トランプ氏はツイッターに、こう投稿した。

 そのうえで、「急ぐことはないのだ。われわれの軍は最高の状態で、出撃の準備はできている。イランは決して核兵器を持つことはできない。米国に対して。世界に対して!」と警告した。

 イランへの経済制裁は効果が出ているとして、追加の制裁に踏み切ったことも明らかにした。

トランプ氏の判断は、「戦略上の理由」なのか、「心変わり」なのか。

 ロイター通信は、イラン政府当局者の話として、「イラン側はオマーンを通じ、米軍による報復攻撃について警告を受けたが、トランプ氏は戦争には反対しており、事態打開のためイラン側と協議を行いたい意向があるようだ」と伝えた

 トランプ政権は今後、中東の同盟国とも連携しながら、イラン側の出方を探り、対処する構えのようだ。

 ジョン・ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が23日、イスラエルを訪れ、ベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談する予定という。

 原油価格の高騰など、世界経済を直撃しかねない中東での軍事的緊張は、今後どうなりそうか。

 評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「トランプ氏による攻撃中止決断は、米軍の統合参謀会議議長クラスが戦火の拡大を恐れ、進言した可能性がある。そもそも、戦争は双方の読み違いで起きる。米国とイランは以前から対立しており、無人機撃墜によって『事実上の戦争状態』に突入したといってもいい。今回は攻撃中止になったが、偶発的な衝突で一気に軍事紛争に発展する可能性は大きい。一触即発の緊張状態は今後も続くだろう」と指摘した。

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