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スイス空軍の飛行隊は6日、同国の航空パイオニアの没後100年を記念するイベントで、卓越した飛行技術を披露した……はずだったが、間違って近くのヨーデル祭りの上空で曲技飛行を繰り広げ、参加者たちを驚かせた。
空軍飛行隊パトルイユ・スイスは、英空軍のレッド・アローズ、米空軍だとブルー・エンジェルスに相当する曲技飛行隊。
この日、同国ランゲンブルックで開かれた、オスカー・ビーダー氏を称える式典会場の上空を飛行する予定だった。
ビーダー氏は22歳だった1913年に、アルプス山脈を両方向から飛行機で越えることに初めて成功。スイス最初期のパイロットとして、歴史にその名を残した。
ランゲンブルックはそのビーダー氏の故郷で、この日の曲芸飛行の舞台となるはずだった。ところが、西に約6キロ離れたミュームリスヴィルでは第31回ノースウェスト・ヨーデル祭りが開催中で、そこで張られていたテントを眼下に見つけた飛行隊長は、部隊をその上空へと率いて行ったという。
スイス軍の報道官は、同国のドイツ語紙ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥングの取材に、飛行隊の航空機F-5EタイガーⅡにはGPS機能が搭載されていないと説明した。
ヨーデル祭りの参加者たちは、予期せぬ航空ショーを楽しんだという。