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これが蟻の一穴とならなければいいのだが……いよいよ、日本は権力監視型の規制社会に突入してきたようだ。
渋谷区は、昨年のハロウィーンで逮捕者が出るなど、スクランブル交差点を中心とした渋谷駅周辺でトラブルが続出したことをうけ、渋谷区対策協議会を設置。座長には、「おやじ日本」の“竹花豊理事長”を招き協議を続けてきた。共同通信によると、渋谷区は対策協議会の提案を受け、ハロウィーン期間中などに路上飲酒を禁止する混乱防止策を盛り込んだ中間報告を公表したのだ。
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後片付けのためだけに渋谷にやって来る若者もいるのに(写真◎篝一光
路上飲酒を禁止する理由は、「酒を飲み歩きする行為が騒ぎに拍車を掛けており、有効な手だてを検討すべき」とのこと。渋谷区は「路上」や「公園」で飲酒を禁止する内容の条例案を6月にも提出し、今秋のハロウィーンまでには施行されることを目標としているという。
確かに、昨秋のハロウィーンでは泥酔した男性らが軽トラックを横転させて逮捕されるなど、一部のバカモノ……と言って差し支えがあるなら、無法者が常軌を逸した行動を起こしたのは事実である。しかし、あくまでそれらはごく一握りの連中であって、それをもって路上飲酒を規制するというのはやや拙速な感もある。
20日には著名カジノブロガーが、この路上飲酒禁止案によって、ナイトタイムエコノミーの活性化が阻害される可能性に言及した。しかし、対策協議会の「お墨付き」を得た長谷部建区長は、ハロウィーン期間だけではなく、なんと年末のカウントダウンをも規制の対象にすることを示すなど、早くも前のめり気味だ。
実はこの協議会が設置されてから、渋谷区はプレスへの取材案内をホームページに載せるなど、対策協議会の提案を「前提」とするような対応をとっている。穿ってみれば、初めに結論ありき、とも捉えられる。それもそのハズで一部識者の間では、この協議会の座長に竹花豊氏を持ってきた時点で、規制を厳しくする提案がなされるであろうことが予想されていた。それは竹花氏の経歴にある。
竹花氏と言えば、石原都政時代に副知事を務め、あの「歌舞伎町浄化作戦」を最前線で指揮して、文字通り風俗街としての歌舞伎町を“殲滅”したことで有名だ。また、警察庁キャリア時代には、生活安全局長を務めるなど、いわば防犯のプロ中のプロと言える。その竹花氏が主導するならば自ずと結果は見えてくるだろう