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産経新聞が「リーク」発言の撤回を求める東京新聞社会部の望月衣塑子記者は、加計学園問題に関する報道が過熱した6月以降、菅義偉官房長官会見に頻繁に出席するようになった。
最初に出席したのは6月6日午前の記者会見だった。望月記者は前川喜平前文部科学事務次官への取材を基に10以上の質問を連発。前川氏の出会い系バー通いに関連して「官房長官が出会い系バーに行って、女の子たちの実態を聞かないのか?」と質問して周囲を驚かせた。
閣議報告や政府の公式見解を示す場である官房長官の記者会見は内閣記者会の主催で、原則として平日に1日2回、首相官邸1階の記者会見室で開かれる。質問内容は内政や外交、経済など多岐にわたるため、各メディアの担当記者は、いかに質問を簡潔にまとめ、官房長官の見解をうまく聞き出すか、知恵を絞る。
ところが、望月記者は他メディアはお構いなしで質問を連発させる。6月8日には加計学園問題を20回以上も質問し、会見時間は40分に及んだ。官邸報道室担当者が「同趣旨の質問は控えてほしい」と注意しても「きちんとした回答をいただけていると思わないので繰り返し聞いている」と耳を貸さなかった
根拠が定かでない情報や私見を織り交ぜた質問も多い。公表されているインフラ輸出に関する会議を「秘密会合」と表現したり、官邸幹部を「影の総理」と呼ぶなど「印象操作」と思えるような質問もあった。
菅官房長官も当初は丁寧な回答に努めていたが、「主観や臆測に基づく質問に答えることは控えたい」と対応するようになった。
核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に関して望月記者が「米韓に金正恩委員長側の要求に応えるよう冷静に対応するように働きかけることをやっているのか」と質問し、菅官房長官は「北朝鮮の委員長に聞かれたらどうですか」とかわした。
最近は内閣記者会の幹事社が朝日新聞の質問を打ち切ったことを問題視。「官房長官側が打ち切りを打診したと聞いている。事実か」とただした。自らのツイッターには、質問を打ち切った記者の名を記し、「追及を拒む官邸に同調し、権力監視とは程遠い行為に目を疑う」と書き込んだ。