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中国問題に関する米連邦議会・行政府委員会(CECC)は14日に公表した報告書で、中国当局が、新疆ウイグル自治区のウイグル族などのイスラム教徒少数民族に対し、国際法上の犯罪である「ジェノサイド(民族大量虐殺)」を実施している可能性があると指摘した。任期間近のドナルド・トランプ政権や、ジョー・バイデン次期政権の対応が注目される。
報告書は、この1年間で自治区での大量虐殺を含む「人道に対する罪の証拠」が浮上したと指摘し、米政府に対して自治区でのウイグル族などへの弾圧をジェノサイドであると公式に認定するよう促した。
具体的には、自治区ではウイグル族やカザフ族、キルギス族などの少数民族や約180万人が「広範かつ組織的」に施設に収容され、強制労働に加え、拷問や政治教化を受けているという。また、外部に流出した中国政府の文書によると、強制収容システムが中国共産党の最高幹部の指令によって構築されたことが一層裏付けられたとした。
さらに、中国当局がウイグル族らに対し、「家族や文化、宗教的信仰心の破壊」を目的に避妊手術や産児制限を組織的な政策として強制している証拠が新たに浮上したと指摘した。
米国務省は、マイク・ポンペオ国務長官の指示でジェノサイド認定するかどうかについて検討を進めているとされ、トランプ大統領の任期が切れる20日までに認定に踏み切るかが注目される。
米大統領選の期間中、バイデン次期大統領の陣営も、中国の行動をジェノサイドと呼び、対応を強化する方針を示してきた。この問題は、政権移行後も継続されるとみられる。
ロイター通信は15日、在ワシントンの中国大使館が前日、CECCは「中国を中傷するため、あらゆるうそをでっち上げることに執着している」とし、疑惑を否定したと伝えている。