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当初は米海軍が次世代イージス艦への搭載を決めているSPY6が有力視されたが、(1)ロフテッド攻撃や飽和攻撃への対応能力などの基本性能(2)整備や部品補給などの後方支援(3)経費(4)納期-の4項目で評価したところ、SSRが上回った。
さらに、SSRは富士通製の半導体素子の使用などをアピールしていたことから、日本の国内産業が開発に関与できることも選定に大きく影響した。
ただ、防衛省が日本企業の開発参画について詳細な検討を行った結果、日本企業が参画すれば、納期はロッキード提案より大幅に遅れ、導入費用も増大する可能性が高いことが判明し、日本企業の参画を見送った。防衛省は「ロッキード社から日本企業参画の“可能性”があると提案を受け、評価したのは事実だ。ただ必須条件ではなかった。国内企業参画に関する評価が変わっても、最終的な選定結果は変わらない」と説明している。
これに対し、自民党国防族は「SSRとSPY6は基本性能や費用に大きな差はなく、日本の防衛産業への恩恵が大きなポイントだったはずだ」と語る。別の自民党議員は「前提条件が変わったのなら選定をやり直すべきだ」と指摘する。防衛省は平成31年度予算案に、イージス・アショアの取得費として1757億円を計上している。