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時代を見通す日本の基礎情報

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コーヒーでがんになるのか 米裁判所、スタバなどに「警告表示」すぺきと判断日米で大論争!

毎日飲んでいる人も多いはずだが…。米ロサンゼルスの裁判所がスターバックスなど販売業者に対し、コーヒーに発がん性成分が含まれているとの警告表示をすべきだとの判断を下したことが話題となっている。逆に日本の研究機関は病気のリスクを下げるとの調査結果を公表しているが、論争に決着は付くのか。


 裁判で原告側の非営利団体は、発がん性が指摘される化学物質「アクリルアミド」が、コーヒー豆の焙煎(ばいせん)で生じるとして、この化学物質を取り除くか、警告表示をするかのいずれかを求めた。販売業者側は、健康に影響が出る水準ではなく、利点の方が勝ると反論したが、判決では「原告側はコーヒーの消費で胎児から大人まで危険性が増すとの証拠を示した。一方で被告側の医療の専門家の証言は、因果関係に基づかない意見だった」として原告の言い分を認めた。


 販売業者は上訴できるが判決が確定すれば、カリフォルニア州でコーヒーを販売する場合、発がん性物質の表示が義務付けられる


 山野医療専門学校副校長で医学博士の中原英臣氏は「米国立がん研究所によると『アクリルアミド』はDNAを傷つけ、変異をもたらす『グリシダミド』という物質に変わる。ただ、マウスの実験だけで人間のがんのリスクが増すかどうかは証拠が不十分だともしている」と解説する。一方、長年コーヒーと病気との関係を研究している日本の国立がん研究センターの「多目的コホート研究」によると、コーヒーが病気のリスクを下げるケースが報告されている


日米で大論争!コーヒーでがんになるのか

  • 日米で大論争!コーヒーでがんになるのか

 同研究では、病気になる前の人を20数年間追いかけ、コーヒーを飲む人、飲まない人がそれぞれ病気になるかならないかといった調査を行っている。


 その結果、コーヒーを飲む人は飲まない人に比べて、肝臓がん、子宮体がん、膵がん(男性)、浸潤結腸がん(女性)などのリスクが下がることが分かったという。米国の裁判で問題となっている「アクリルアミド」については、乳がんを対象にした研究で、リスクは「上がらない」とされた。


 がん以外でも、脳腫瘍のリスクが1日3杯以上のコーヒーで下がるほか、糖尿病のリスクも下がるという結果になった。


 世界保健機関(WTO)の専門組織は2016年に「発がん性がある可能性を示す決定的な証拠はない」との調査結果を報告している。


 前出の中原氏は、「コーヒーに含まれる『クロロゲン酸』は抗酸化物質であるポリフェノールの一種で、アンチエイジング効果があるとされる。良いものも入っていれば悪いものも入っているということだろう。結局飲む量が問題だ」と話す。


 何事も過ぎたるは及ばざるがごとしか。







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