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29歳のイリーナ・クラシュコバさんにとって、なんの変哲もない夏の夜だった。静かな田舎町でシングルマザーとして暮らす彼女は、カモの面倒や12歳の息子と遊んで一日を過ごし、女友達と町のバーに踊りに出かけた。その帰り道、平和な日常が暗転した。彼女が当時の状況を振り返る。
家路を急ぐ彼女に、2人の警官が近づいてきた。1人は、エブヘン・ドライザク警部補。酒浸りで住民を殴っては酒代をせびる悪徳警官として町では恐れられていた。警官はイリーナさんを車に押し込めて森に移動し、運転手の仲間も加わってイリーナさんを殴り倒した。頭骨が骨折するまで殴られた。そして、性的暴行も加えたという。
イリーナさんは入院先の病院でベッドに横たわりながら、弱々しい声で地元メディアのカメラの前で証言した。顔は腫れ上がり、頭には包帯が巻かれたまま。AP通信は原則として、性的被害者の実名は伏せて報道するが、被害者自身が実名告発に踏み切ったので例外扱いとした
「彼らは私を抑えつけて殴りかかり、私のことをあらゆる呼び方でののしりました。私を犯したドライザクは、同僚に『お前もやるか』と聞きました。そいつは『ああ』と応えて、私を襲ったんです」
暴行を加えた後、3人は車でいったん立ち去ったが、すぐに戻ってきた。明らかに、イリーナさんを殺すためだった。だが、辺りは暗くて見つけることができず、男たちが立ち去った後に、イリーナさんは何とか歩いて村の粉ひき小屋にたどりついた。
小屋の管理人がイリーナさんを見つけたとき、彼女は血だらけで、局部を木の葉で隠しただけの裸の姿でサンダルを手に握りしめていたという。この管理人は、AP通信に「唇はさけて歯がむき出しになっていた。全身血まみれで、頭は裂けて、顔はむちゃくちゃ。至る所にあざがあった」と証言した。
同僚と運転役の男はすぐに警察に拘束されたが、ドライザク警部補はその晩に警察署で勤務があるとして自由のままにされた。1週間後、それを聞きつけた住民らが警察に詰めかけ、投石などで抗議した。地元の活動家は「抗議をしていなければ、奴らは逃げ切り、被害者を脅して口封じしたにちがいない」と主張する。
検察当局は、警察署ぐるみでの隠蔽(いんぺい)を指摘。ドライザク警部補は仲間の2人を殴って自分に不利な証言をしないよ強要していた。また、同僚の何人かは、犯行時に彼が署内で勤務していたとうそのアリバイ証言もしていた。警察署長は解任され、副署長は逮捕され、偽証をした同僚に対する捜査が進んでいるという。
この事件は、ウクライナで高まる腐敗を象徴しているとして注目を集めた。役人とつながった法律家、実業家、そして小さな町の警官までが、罪を犯しても罰を免れている実態が浮き彫りとなったからだ。統計によると、暴行から収賄まで警察の汚職に関する報告は、現在のビクトル・ヤヌコビッチ大統領が2010年に就任してから、急激に増加している。
イリーナさんから乱暴の主犯者として告発を受けた後も、ドライザク警部補は町を一週間にわたり闊歩し続けた。出勤を続けたばかりか、自分が当事者であるレイプ事件の目撃者に対する事情聴取まで手がけたという。一味による長年の乱暴ぶりとあいまって、事件は町中に怒りの渦を引き起こし、数百人の住民が警察署へ抗議に詰めかける事態となり、やっと警察は逮捕に踏み切った。
イリーナさんの事件は、近くの町で前年に起きた若い女性に対する暴行事件とも酷似している。ただ、この女性は、レイプされた後に放火され、2週間後に病院で死亡している。容疑者3人が拘束されたが、うち1人が地元に強力なコネがあり、すぐに釈放された。国内で抗議の声があがり、3人は再び拘束され、1人は終身刑、2人は14~15年の刑を言い渡された。
イリーナさんの事件をきっかけに、首都キエフでは、警察の腐敗に抗議した数百人による決起集会が開かれた。330キロほど南に離れたイリーナさんの地元から歩いて参加した人もいた。しかし、抗議活動は治安警察により一夜にして排除され、活動家数人が拘束された。
ウクライナの人々は、権力による腐敗の蔓延(まんえん)に疲れ果てた、と口をそろえる。わいろに信号無視、レイプや殺人など、治安当局や官僚が結託して罪をかばい合う構造に、立ち向かう術を見つけられずにいる。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、ウクライナでは警察による暴力がはびこっており、規制当局も捜査しようとしない。「(イリーナさんの事件に対する)住民の抗議は、人々が政府職員による犯罪の取り締まりを信用していない実態を物語っている」という。別の調査機関によると、国民の半分がこの2年ほどで腐敗が急速に増えたとみている。
イレーナさんの母親、マリアさんは、犯人が裁きをくぐり抜けて戻ってくる恐怖をAP通信に対して涙ながらに語った。
「なぜこの世はあんな獣を地上に送り込んだのでしょうか。私は拷問を受けさせるために子どもを産んだのではありません」
警官による暴行を病院のベッドから告発するイリーナさん。2日、地元紙のウェブサイト