忍者ブログ

時代を見通す日本の基礎情報

日本を取り巻くアジア情勢の変化 世界の情報を辛口で伝える情報部ログ 世の中はめまぐるしくかわっていきます その中で取り残されない為の情報をお伝えします Changing Asian situation surrounding Japan Tell the world information by information Department log The world is rapidly mood In order not to lag behind in its informed the <a href="https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=3BDZ68+72TSYA+4IRQ+5YJRM" rel="nofollow">なんでもまとめてお売りください!宅配買取「いーあきんど」</a> <img border="0" width="1" height="1" src="https://www19.a8.net/0.gif?a8mat=3BDZ68+72TSYA+4IRQ+5YJRM" alt="">

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


日韓スワップ協定 日本強硬に出れば韓国は泣きつくほかない -

韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が世界中で反日中傷話をばらまいていることに対し、官邸内外から韓国に経済制裁を発動すべしとの声も上がっているという。

 経済評論家の上念司氏は、「日韓通貨スワップ協定を巡って、日本が強硬姿勢にでれば韓国は泣きついて来ざるを得ない」と話す。

 通貨スワップ協定とは、各国の中央銀行が協定を結び、自国の通貨危機が起きた際、協定を結んだ相手国の通貨をあらかじめ定めたレートで融通してもらう協定のこと。通貨危機に備えるためのある種の保険と考えればいい。

 日韓の通貨スワップ協定は2005年に初めて結ばれ、2008年のリーマン・ショックや2011年のEU危機を経て、最大700億ドルまで拡充されてきた。しかし、昨年夏の李明博・大統領(当時)の竹島への強行上陸や天皇への謝罪要求などで、総枠は130億ドルまで縮小した。さらに、今年7月には30億ドルも追加で縮小し、残っているのは100億ドル分だけになった。

「日韓の通貨スワップ協定は、事実上、豊富な外貨準備を持つ日本による、外貨準備が少なく常に通貨危機の危険性を抱える韓国への信用補完です。一方的に韓国にメリットがあるだけで、日本には何の恩恵もありません。

 韓国は6大銀行のうち5つが外資系であり、また対外債務が非常に多いので、ひとたびウォンの売り浴びせが起こると、国内から国外へと資金が流出しやすく、ウォンの買い戻しもできない。そのため通貨危機に直面しやすい」(同前)

 日本が通貨安傾向にあるため、韓国は輸出産業を守るためにウォン安を進める必要がある。しかし、ウォン安が過度になれば海外投資家がウォン売りに走り、売り浴びせの発生によって通貨危機が起こる可能性が高まる。

「いずれにせよ、韓国が再び通貨スワップ枠の上限引き上げを日本に持ちかけ、“守ってください”と泣きついてくるのも時間の問題です」

拍手[0回]

PR

大阪発 北新地からの便り

長い不況を経ても大阪を代表するネオン街として君臨する北新地(大阪市北区)。着飾ったホステスが客をもてなす華やかな一面は今も変わらないが、そんな“表の顔”とは別に歓楽街特有の“影の部分”を併せ持つのもこの街だ。スリや違法路上営業の横行、ポン引きと警察とのいたちごっこ…。店を潰した元有名ママらがアルバイトで路上客引きをしている姿は悲哀を誘う。店を経営しながらそうした光景をつぶさに見てきたマスターが新地の“裏の表情”を語る。

西の銀座…奇妙な“場貸し”急増

 「夜ごと何かが起きる。そんな感じですかね」

 このマスターは60代で、北新地でラウンジなどを20年以上経営。営業中も時折、店を従業員に任せて人通りの多い“辻”に立ち、近所の店の人と情報交換したり、トラブルなど街で起きるさまざまな出来事を“観察”したりしてきた。

 そんなマスターが最近目立つようになったというのが、元ママさんらによる路上客引きだ。かつて新地で20年、30年と務めたものの、事情があって店を閉めた元ママらが、新地のラウンジなどにバイトのような形で雇われ、通りで昔のなじみ客を見つけては店に引っ張っているというのだ。

 連れてきた客は自分が接客、その売り上げの4~5割をもらい、残りは店が取るといったシステムのようだ。いわば店を“場貸し”してもらった上での個人営業だ。
「あら~◯◯さん、どうしてるの~」「私今、ラウンジを手伝ってるのよ。寄っていってもらえない?」。昔のなじみ客が偶然通りかかると、そんな風に声を掛ける。60歳前後で新地では結構“かお”だった人が多いので、それなりに客をとることはできるようだ。それでも1日に1組か2組を引っ張るのがせいいっぱいで、“ぼうず(客がなし)”の日も多いという。

店とママと“妥協の産物”

 なぜ、そんな営業スタイルが出てきたのか。店の方は人件費が削減できる上、客を引っ張ってきてもらえる利点がある。元ママの方は、年齢やプライドから働きたくても普通の店では雇ってもらえない。双方のそうした“事情”がこうした営業を生んだようだが、どこか物悲しい風景だ。

 マスターは言う。「お金が必要とか何か事情があるんでしょうね。彼女たちは必死で、ものすごく努力している。店に出る時のようなスーツ姿で通りをあちこち歩き回り、疲れると、通りに違法駐輪された自転車にもたれて休んでますわ」

 マイカーを近くの駐車場に止めておき、自分は接客中に飲まないで、客を自宅まで車で送っていくサービスを“売り物”にしている元ママもいるという。

 「それでも彼女たちは自分の力で客をとるというプライドがありますね。時々、うちにもお客さんと一緒に来てくれますが、その時は本当にうれしそうな表情をしています」

 常に和服で店に出ていたママの1人が以前、「自分は新地に育ててもらった。新地でしか商売はできんし、やりたくない」と話していたが、彼女たちもそんな思いなのかもしれない。
一方、酔客などを狙った犯罪も横行していて、警察の取り締まりも追いつかない状況だという。

 その一つが路上スリだ。手口はこうだ。4、5人のグループが足下もおぼつかないような酔客に狙いを定め跡を追う。その客がビルのエレベーターに乗り込むと、「乗せてください」などと言って脱兎のごとく一緒に乗り込む。そして客が身動きできないほど四方をぴったり固めて上着などから財布を抜き取り、エレベーターのドアが開くとそのまま逃げる。

高級街に不似合い、不審な中年男や中国人女

 スリは現行犯でしか逮捕が難しい。客が後で気付いて警察に説明しても後の祭りで、もちろん金も返ってこない。財布に10万円あれば1、2万だけを抜いて財布を返す場合もあり、窃盗にあったことを気付かない客もいるそうだ。

 現場付近にはスリらしい不審な中年の男たちがよくウロウロしている。大阪府警は今年、北新地でスリの男を逮捕したが、犯行現場を押さえない限り逮捕できないため、「摘発はなかなか難しいようだ」。また金が返ってこないと知っている客は面倒だと言って被害届を出さないから、ますます犯人が野放しになるという。

 通りにテーブルを置いて違法DVDを販売しているグループもいた。名作映画などをコピーしたもので、中国で1枚100円程度で仕入れ、1000円ほどで売って稼いでいた。交番から通報を受けた警察官が来ると、商品を放りだし売上金だけ持って逃げ、ほとぼりが冷めるとまた営業。そのうち交番の近くに仲間を張り付け、「今、交番から(警官が)3人出た」などと携帯で連絡させ、商品を持って逃げる時間をかせぐようになったという。

最終的には摘発されたが、「違法営業の現場を見られるのを嫌ったのか、連中からは『近くに来るな』とよく言われた。捕まるまでやり、その間に稼げるだけ稼げという感じだった」(マスター)という。

 「おにいさん、マッサージ、どうですか?」。新地では中国人とみられる女が通りで客を勧誘する姿もよく見かけるが、「うるさい」「声をかけてくるな」といった通行人も多く、トラブルが絶えない。客が通報し、警察官が現場にやってくることもたびたびだが、風俗営業でないため路上の呼び込みは禁止されておらず、悪質な勧誘でない限りは取り締まれないのが実情だ。

 女たちもそれを十分承知しており、警察官が来ても逃げず、「何も悪いことしてないよ」「立ってるだけよ」と言って悪びれる様子はない。「はっきり言って警察をなめてる」

 客を勧誘し、エステの看板を掲げた怪しげな雑居ビルに入っていくところも何度か見かけたが、普通のマッサージか、性的なサービスを伴うのか、ボッタクリのようなことがあるのか…「中で何が行われているのかは、はっきりわからない」という。

 そうした立ちんぼを食い物にする者もいる。「どこの店のもんや。案内せえ」。見るからにヤクザ風の男があちこちに立つ中国人の女らにこう言って脅し、店に乗り込んでいくことがあった。ヤクザ風の狙いは何か。「脅すか何か理由をつけて金を出させ、こずかい稼ぎをしているのかも」。別の事情通からそんな話も聞いたという。

 高級感にあふれ、華やかに見える北新地も一歩裏に回れば、夜ごと、さまざまなことが繰り広げられている。

拍手[0回]


米中通貨戦争、敗者は中国

米中が通貨戦争で火花を散らしている。人民元切り上げを拒む中国に対して米国がドルの大量増刷で元高誘導を仕掛ける一方、中国は「脱米国化」を唱えて戦後のドル基軸通貨体制を崩そうとの動きを強めている。両国の攻防は先鋭化の一途だが、敗者は中国となるだろう。中国の2008年秋からの異常なまでの公共事業拡大と、米国の量的金融緩和政策(QE)で流入した巨額のドル資金がバブル経済を破裂寸前にまで追い込んでいるからだ。来年から本格化する量的緩和の縮小がその口火を切る可能性が高まっている。

 「米国は超大国の地位を乱用して世界を混乱させている。他国の命運をこの偽善国家に委ねる時代を終わらせ、新世界秩序を築くために『脱米国化』を進め、ドルに代わる新たな基軸通貨を設けるべき時だ」

 米議会が連邦債務上限引き上げ問題で紛糾していた10月半ば、中国国営通信社、新華社はこんな要旨の英文論評を世界に発信した。

 窮地の敵に塩を送った日本の戦国武将とは対照的に、中国は大店のもめ事を利用して米国に取って代わる野心をのぞかせた。

これには「政府が銀行や企業を操り、企業家精神も育たず、独自開発の製品もない中国が世界経済をリードできるわけがない」(米フォーブス誌ネット版)。「3兆6600億ドル(約358兆円)の外貨準備を持つ中国は米国債を買い続けるしかない」(タイム誌ネット版)などと、米メディアの反発も強い。

 ホワイトハウスのカーニー大統領報道官は「数百年来、債務を正確に返済してきた米国の信用と原則は揺らがない」とコメントしたが、心穏やかであるわけがない。

 だが実は米国がリーマン・ショック後の08年秋から始めたQEがすでに中国をインフレ・バブルの醸成からその崩壊へと、じりじり追い込んでいるのである。

 中国政府統計によると、QE開始からこの10月までの5年間に増加した外貨資金は約1兆8千億ドル(約176兆円)にのぼる。米連邦準備制度理事会(FRB)がQE1~2を通じて増刷したドルの約8割に相当する巨資の流入が、中国全土で不動産バブルを膨張させている。

 「全国不動産値の総額は国内総生産(GDP)の4倍を超え」(著名経済評論家の牛刀氏)、「日本のバブル時を上回った」との日本側推計もある。

その一方「北京、上海の空室マンションはそれぞれ380万戸、400万戸にのぼり、暴落を恐れる地方政府が土地の供給を絞り、開発業者に高値で落札させることでバブル崩壊を防いでいる」(同)という。

 加えて、リーマン・ショック後の経済失速を恐れた胡錦濤前政権の4兆元(約64兆円)景気対策に悪乗りした地方政府の無謀な公共事業が不良債務の山を築き、「総額は20兆元(約320兆円)を超えた」(項懐誠・元財政相)とされる。

 さらに鉄鋼、アルミ、造船などの構造不況産業がひしめく企業部門の総債務は「昨年で65兆元(約1040兆円)」(米金融大手モルガン・スタンレー推計)にのぼる。

 仮にバブル崩壊が地方財政や国有企業の破綻と相まって、4大国有銀行を直撃する事態になれば国家の重大危機を迎える。

 その引き金となりそうなのが、米国の金融緩和縮小から利上げへのプロセスだ。これを機に巨額のドル資金が一斉に本国に還流し始めるのを誰よりも恐れているのは、習近平政権だろう。米国の債務騒動を冷笑している場合ではあるまい。

拍手[0回]


韓国、着実に「デフレ化」への道 ウォン高直撃で迫る連鎖倒産危機

中国、韓国経済が危機的状況を迎えている。日本がアベノミクスや東京五輪招致成功で追い風を受けるなか、「反日」同盟といえる中韓両国は「影の銀行(シャドーバンキング)問題」や「劣悪な環境問題」「ウォン高」「経済政策の迷走」などが直撃しているのだ。経済評論家の三橋貴明氏の新連載「断末魔の中韓経済」は、両国経済の暗部をえぐる。第1回は財閥系企業の倒産が始まった韓国経済-。

 韓国銀行は先週24日、大規模為替介入を実施し、ウォン・ドルの為替レートを「1ドル=1054ウォン」から「1ドル=1060ウォン」にまで引き戻した。当初、韓国の企画財政部と韓国銀行は異例の「共同口頭介入」で急場をしのごうとしていたが、歯止めが利かないウォン高に耐えきれなくなったのか、ついに市場介入に打って出たようである。

 すなわち、実弾(ウォン)を投入し、ドルを買い入れ、ウォン高を食い止めようとしたわけだ。

 韓国の現代研究所は、止まらない通貨高を受け「ウォンは長期均衡より4・6%から9・5%高い」と分析している。また、韓国の経済紙「アジア経済」は、ウォン高の理由として韓国の財政健全性が高いこと、経常収支が黒字であることを上げていたが、面白い見方だ。

経常収支が黒字の国は、普通は通貨高になる。それはまあ、いいとして「財政健全性が高い国」の通貨が上昇するのでは、安倍晋三政権発足前の日本は財政健全性が高かったということになる。

 別に、日本は民主党政権下にプライマリーバランス(基礎的財政収支)が改善したわけでも何でもない。子ども手当に代表される「不要な政府支出拡大」のおかげで、民主党政権期のわが国の財政赤字はむしろ拡大していた。それにも関わらず、円高が延々と続いたわけである。

 2012年11月までの日本の円高は、単にデフレで円の「通貨価値」が上昇していたためだ。無論、経常収支の黒字の影響もあるが、より大きな原因はデフレである。外国人投資家から見ると、何しろ当時の日本は(今もだが)通貨価値の上昇(=物価の下落)が継続する環境にあったのである。

 当然ながら、手持ちの資金を日本円に両替した方が、外国人は得をする。日本のデフレが継続すると見込んだ外国人投資家が、外貨から日本円への両替を増やし、結果的に円高になった。

 現在の韓国の消費者物価指数を見ると、ついに13年9月に1%を下回ってしまった。0・8%という消費者物価指数の上昇率は、実に99年9月以来、14年ぶりの低水準である。韓国経済は以前の日本同様に、着実に「デフレ化」への道を歩んでいる。

韓国以外の新興経済諸国は、特にデフレ化しているわけではない。米国の量的緩和も継続している以上、外国人投資家が手持ちの外貨(ドル)の運用を考えたとき、新興経済諸国の中で「通貨価値が下がりにくい(=インフレ率が低い)」韓国を選好するのは、自らの利益を考えたとき、ごくごく当たり前の話である。

 すでに、韓国では「デフレ化」と通貨価値上昇(ウォン高)の影響が実体経済に出始めている。中堅財閥系企業の倒産が始まっているのである。

 9月末から10月頭にかけ、韓国の中堅財閥「東洋(トンヤン)」グループの系列5社が倒産した。中堅財閥の経営破綻は、過去1年で3件目となる。倒産企業の社債を購入していた韓国人投資家は、まさに「夢を打ち砕かれた」格好だが、すでに「次なる財閥倒産はどこか?」がささやかれている状況だ。

 デフレ化する韓国において、企業の連鎖倒産の危機が迫っている。


韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は、経済危機を乗り越えられるのか(ロイター)【拡大】

拍手[0回]


張り子の虎〟中国経済、模倣技術メッキはがれた韓国…滅亡を辿る韓国

バブル崩壊以降の低迷経済と政治停滞で国際社会からすっかり疎んじられてきたわが日本。隣国の中国・韓国はやりたい放題、言いたい放題、多くの日本人が悔しい思いをしてきた。だが、どっこい日本は生きている。複数の一流企業を渡り歩き、国際ビジネスの最前線で活躍してきた上田和男さんは「外国人ばかりか日本人自身も日本の力を過小評価している」と指摘。このコラムでは、日本ではあまり報じられない、中韓をはじめとする諸外国の実態を明らかにするとともに、日本の底力を検証。安倍政権の登場で息を吹き返そうとしている日本に心強いエールをおくる

なぜか日本では報道されない「中国の孤立化」

 このところ中国の危機が深刻化してきたようです。相手によって強腰外交と揉み手・ゴマ摺り外交を使い分ける“カメレオン外交”、歯止めが効かない経済成長率鈍化、点火寸前の債務危機、中央・地方政治の腐敗蔓延と国営事業との癒着…。挙げればキリがありません。

 共産党独裁では、自浄作用が全く期待できませんので、このまま推移しますと、ソ連崩壊の辿った道へと迷走する可能性が高まってきたとも言えそうです。
そして、近隣アセアン諸国やアフリカ各国からは、冷ややかな目が注がれ、警戒のノロシが上がり始めているようです。なぜか日本のマスコミ報道ではあまり目にしませんが、欧米やアジア主要国では「中国の孤立化が始まった」との記事をよく見かけるようになっています

 中国は一見経済大国に見えますが、日本と大きく違うのは、国債を市中消化できる個人金融資産が極端に小さく(日本がGDPの3倍もあるのに対し、中国は半分しかない)、経済規模に見合うだけの財布の大きさと中身を持ち合わせていないということです。焦げ付きを被るのは国有銀行が中心なので、一気に金融恐慌に転落するリスクが高いのです

 アメリカの論評によると、中国におけるシャドーバンキング(銀行の簿外取引を通じる委託貸付)は、ここ数か年で爆発的に拡大し、一説に30兆元(約500兆円)にも達しているとされ、中国バブルの元凶と言われています。米国発“サブプライムローン現象”の再発がもはや不可避だと警告を発しています

 また中国では、ほとんどの製造業大手が供給過剰に陥っていて、企業の復元力も弱体化しています。人件費がここ数年で150%にも跳ね上がり、元高も災いして、売り上げが軒並み3割前後も激減。人民元決済を求めようとしても、国際通貨の資格を有しない元では、ほとんど受け入れてもらえないジレンマに陥っています。

中韓首脳会談で、親密ぶりをアピールする中国の習近平国家主席(左)と韓国の朴槿恵大統領=今年6月、中国・北京(AP)

中韓首脳会談で、親密ぶりをアピールする中国の習近平国家主席(左)と韓国の朴槿恵大統領=今年6月、中国・北京(AP

中国経済が「張子の虎」であったことを知らされる世界経済は、一時的に打撃を食らうでしょう。ただその一方で、中国需要の減少に伴う資源価格の下落は、日本をはじめアジアや欧州の資源輸入国には追い風となり、世界経済にとって正常化へのステップとなることも期待できそうです

夢から覚めたら“多重苦”が…

 一方、韓国の経済危機もかなり深刻化しているようです。これまで国家経済を引っ張ってきた巨大製造企業のグローバル展開に、たそがれが見え隠れし始めてきました。

 もともと韓国企業は、高付加価値でブランド力のある商品を創造できないという積年の課題を抱えてきたのですが、中付加価値の汎用品の生産大国として、ウオン安の追い風も受けて価格競争力を発揮してきました。そこへ、ウオン高への転換、北朝鮮の対外強硬姿勢と崩壊リスク、少子高齢化、グローバル化のつまずき、研究開発能力不足によるイノベーション力の欠如…などが一挙に多重苦となって、今、朴槿恵大統領を悩ませているのです。

自動車業界を見ると、現代・起亜グループは、まだまだ海外比率が低く(日本メーカーが実質70-80%に達しているのに対し、実質30%弱と想定されています)、しかも系列部品資材メーカーが極端に少なく脆弱であるため、日本の部品メーカーにまで供給を仰がねばならないなど、ほとんどグローバル展開が未完のままです。

 電子産業に目を転じても、スマートフォンで29%、液晶テレビで28%とトップシェアーを握り、半導体メモリーでも圧勝しているサムスンでさえも、すでに先進国市場では飽和化が目立ち始めています。主戦場が新興国・途上国に移りつつある中、ノキアや中国・台湾勢の低価格路線に揺さぶりをかけられ、ウオン高と少子高齢化による国内労務コスト圧力からグローバル競争に立ち行かなくなってきているようです。LG電子も同じ状況です。

 さらに追い打ちをかけるのは、研究開発能力の低さを補ってきた「技術輸入と模倣による産業戦術」の行き詰まりで、今春のOECDの統計によると、特許など技術輸出額を輸入額で割った「技術貿易収支」で、韓国は0.33加盟国中最下位に転落。因みに日本は4.60でトップ、米国は1.46でした。

順番を間違えないこと

 以上概観してきたように、中韓の対日強硬外交姿勢も内政の反映と捉えますと、わが国の取るべき道は拙速な対応に焦ることなく当座は冷静を保ち、「機の熟すのを待つ」巧遅こそ最善策であり、国益に沿うものであろうかと考えます。

 徳富蘇峰が、国家興隆する時、国民は理想を以って生活し、国家衰退する時、国民は生活を以って理想とする-と言ったように、前回の総選挙で日本国民は誤って「生活第一」を謳った民主党政権を選択し、国民は理想をなくし、国家衰退から脱することができませんでした。

 国家国民経済の低迷からの脱却に成功したレーガン改革もサッチャー改革も、まずは国家経済の立て直しを優先し、全産業・全業種に恩恵が行き渡る構造改革や法人税減税により企業の活性化を図りました。その結果として「家計への波及」がありました。両改革が成功した要因は、順番を間違えなかったことにつきるのです。

拍手[0回]