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日本を取り巻くアジア情勢の変化 世界の情報を辛口で伝える情報部ログ 世の中はめまぐるしくかわっていきます その中で取り残されない為の情報をお伝えします Changing Asian situation surrounding Japan Tell the world information by information Department log The world is rapidly mood In order not to lag behind in its informed the <a href="https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=3BDZ68+72TSYA+4IRQ+5YJRM" rel="nofollow">なんでもまとめてお売りください!宅配買取「いーあきんど」</a> <img border="0" width="1" height="1" src="https://www19.a8.net/0.gif?a8mat=3BDZ68+72TSYA+4IRQ+5YJRM" alt="">
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目の前に広がっていた光景はまさに異様だった。42万平方メートルの建設面積を誇り、アジア最大といわれる北京南駅の入り口ゲートの前には、自動小銃などで武装した黒ずくめの屈強な男たち数人が乗降客を威嚇するように、横一列に並んでいた。彼らの前には、やはり黒ずくめの武装警官らしい女性がいて、駅に入る人々の身分証などを点検している。彼らの背中には黒地に白く「SECURITY」の文字が見える。
その横では、指揮官らしき中年男性が無線機でやりとりをしていた。新たな情報でも入ったらしく、それを確認するためか、しきりに無線機に向かって、がなりたてていた。左端に目を転じると、装甲車両が数台、停車していた。ここは駅ではなく、まるで戦場にいるような錯覚を覚えるほどだ。
ゲートを抜け、駅構内に入る際も手荷物のX線検査や身体検査は当然で、金属探知器を通り抜けると、再び台に乗せられて、係員が携帯センサーで入念にボディチェックをする。コインなどの小さな金属片でも感知し、アラームが鳴るほどだ。
「昆明駅のテロ以降、警戒が厳重になった」。ようやく駅構内に入ると、同行していた知人が、この理由を説明してくれた。
「昆明駅のテロ」とは3月1日夜、雲南省昆明市の昆明駅広場や乗車券売り場などで、若い男女8人が刃物で次々と通行人らを刺し、29人が死亡、143人が負傷した事件だ。中国当局は「新疆ウイグル自治区の過激派のテロ行為」と決めつけている。
このような事件が北京と中国各地の主要都市を結ぶハブ駅である北京南駅で発生すれば、習近平指導部への信頼性は丸つぶれだ。それだけに、昆明事件の発生直後、習近平国家主席が武警や警察、軍関係の幹部を集めて緊急会議を開き、北京のみならず、全国各地の重要施設などで厳重警戒に当たるよう指示したという。
折しも3日と5日にそれぞれ北京で開幕した中国人民政治協商会議(政協)と全国人民代表大会(全人代)では冒頭、委員らが犠牲者の霊を弔うために黙祷をするという異例の開会となった。
筆者は当時、たまたま北京を訪問していた。北京では北京南駅をはじめ、空港や天安門広場、人民大会堂などの重要施設など20か所近くを武警が24時間態勢で警備しているほか、地下鉄やショッピングモール、ホテルなど市内各所を自動小銃などで完全武装した武警数人が一組になって巡回するなどの対応ぶりだ。また、訪れた天津市でも、市内各地で警備に当たる完全武装の武警部隊にたびたび遭遇した。
昆明事件からほぼ1か月後の4月30日には新疆ウイグル自治区のウルムチ駅で爆弾が破裂し、3人が死亡し、79人が負傷するという惨劇が起きた。さらに、その6日後の5月6日には広東省の広州駅でも男が刃物で乗客らに切りつけ6人が負傷する事件が発生した。
翌7日付の中国英字紙チャイナ・デーリーは3件の事件について、「驚くべき類似性があり、中国全土に衝撃を与えた」と伝えた。今後も中国各地の主要駅で同様のテロ事件が繰り返される可能性は否定できない。
このため、中国の警察トップ、郭声コン(「王」へんに「昆」)・公安相は6日夜には湖南省長沙に飛び、長沙駅を視察した。同省次官で北京市公安局長を兼務する傅政華氏は北京市内の各駅を巡回。やはり同省次官の劉彦平氏は上海に赴き、上海駅や近隣の江蘇省蘇州駅などを回り、厳重警備を指示した。
中国各地では駅構内やショッピングモールなどで、「通り魔だ」と一声叫ぶと、数百人の群衆が一斉に悲鳴を上げ、われ先に逃げ出すなどのパニック状態に陥る現象が多発しているという。
中国が「第2の中東」と化すのかどうかは即断できないが、「中国はテロに怯えている。それだけでも実行犯の目的は達したのではないか」というのが偽らざる実感だ。
事故直後に韓国マスコミがやり玉にあげたのは、海軍の最新鋭の救助艦「統営(トンヨン)艦」(3500トン)。故障や座礁した艦艇を救助したり、沈没した艦艇を探索したり、引き揚げたりするため約1600億ウォン(約160億円)をかけて作った最新艦艇だ。
もともとは2010年3月の韓国海軍哨戒艦「天安」の爆沈事故で、旧式の海難救助船があまり役に立たなかったことなどを踏まえ、同年10月に建造を開始。12年9月に進水した。
進水当初、韓国では「無人水中探索機(ROV)や海底の物体を探知できるサイドスキャンソナーを装備」「艦首と艦尾に自動船位保持装置があり、その場で360度の旋回が可能」「韓国国内技術で生産」(中央日報など)と自画自賛。特にダイバーが水深90メートルで救助任務にあたる支援体制と最大8人が入れる減圧装備は、軍の主張通り機能すれば、今回のセウォル号救助の切り札になれる存在だった。
ところが、実際は救助どころか事故海域に姿さえ現さず、東亜日報など現地マスコミが「(進水後)19カ月間、無用の長物」などと強烈に批判する事態に。東亜日報(電子版)によると、同救助艦は音波探知機の故障や無人水中ロボットの性能不備などで軍への配備が3度も延期され、結局、今回の事故にも投入できなかったというのだ。
統営艦の海軍への引き渡しと配備の予定は昨年10月。セウォル号事故の背後には「いい加減で急かす文化」があったと指摘する現地マスコミは多いが、「統営艦」の場合は急ぐどころか、さっぱり間に合わなかった。
一方、韓国のネットサイトでは「まだ完成していないとしても、とにかく現場へ(統営艦を)出して、救助活動をやってみなけりゃわからないだろう」などといった「とにかく出せ」との批判も多数あった。失敗するとは限らないから、とりあえずやってみよう-というわけだが、そうやって積荷を増やし続けた結果起きたのが今回の沈没事故だったはずだが、微塵も反省はないようだ。
米軍、そして自国の軍まで「蚊帳の外」セクショナリズム
事故では韓国側が日本の救助協力を断ったことが伝えられたが、他にも人命をおろそかにするかのような“セクショナリズム”の実態が次第に明らかになっている。
事故当時、現場から約190キロの海域には米韓合同軍事演習「キー・リゾルブ」に参加していた米軍の強襲揚陸艦「ボノム・リシャール」が航行中で、ヘリコプター2機が現場に急行した。しかし、韓国側はこの米側の救助活動も断ったという。
また韓国KBSテレビによると、韓国海軍の海難救助隊(SSU)や同海軍特殊部隊(UDT)のダイバーが現場に到着した際、韓国海洋警察がこれら海軍部隊を締めだし、先に民間業者のダイバーを潜らせていた。しかもこの民間業者はセウォル号の運営会社、清海鎮(チョンヘジン)海運と契約を結んでいたという“いわく付き”の業者。ともあれ軍と警察の縦割り行政の結果、現場での救助活動の統制ができていなかったことが判明した。
高速艇運転手が「非番」
この韓国海洋警察とは、日本での海上保安庁にあたる組織。つまり軍より早く救難活動にあたって当然なのだが、セウォル号事故時には肝心要の部隊の現場到着が大幅に遅れていたことが大問題となっている。
現地マスコミが報じたところによると、非常待機潜水要員(122救助隊)は全羅南道木浦に基地があり、30ノットで走る高速艇11隻を持っていた。この高速艇で事故海域まで1時間20分で到着できたはずだった。
ところが事故当日は「高速艇を運転できる乗務員が非番だった」(中央日報電子版)。緊急事態に備えた交代要員もおらず、さらに潜水要員でも運転できる小型高速ボートは搭載燃料が少ないため、現場へたどりつけない可能性があったという。
緊急時なのだから、灯油を運ぶようなポリタンクでも積んでいけばいいと思うが、結局、潜水要員8人が選んだ選択肢は「車に乗って1時間以上かかる別の港まで行き、運転手のいる別の船に乗り換える」(同)ことだった。
確かにダイバーが長時間潜るには減圧設備などが必要だが、連絡体制が整っていれば別の港から大型船を出して現場で合流すれば済む。
結局、現場に到着したのは一報から2時間32分後。セウォル号は船体がほぼ沈み、船首だけが水面に出ている状態で、「潜水要員は1人も助けることができなかった」(中央日報電子版)。ちなみに運転手がちゃんといた高速艇は4隻あったが、この4隻は遠海で違法操業している中国漁船の取り締まりにあたっていたという。
事故で韓国、そして日本まで批判する中国の無節操
韓国現地マスコミによると、その中国は、セウォル号の事故対応に韓国海洋警察が手いっぱいなのをいいことに、延坪島(ヨンピョンド)の沖合を占領しているという。聯合ニュースは「北方境界線(NLL)以北に居座り、霧の多い日や夜間は境界線を南へ超えて来てわが方の魚資源を独占している」と報じた。
一方、中国マスコミは、他国から批判的な自国の行動は相変わらず棚にあげて韓国批判を展開。中国の新京報は4月28日付で「韓国の専門家から『セウォル号の悲劇は(中略)“いい加減な文化”を暴き出した』との指摘が出ている」とし、「船長などの数人の責任者だけを罰するだけでなく、すべての人が“いい加減な文化”を深く反省すべきだ」とのコメントを報じた。
また人民網日本語版は「韓国の沈没した旅客船は日本製 メーカーは事故調査に参加せず」などと的外れな日本批判を展開。
セウォル号の沈没事故は確かに多くの信じられないミスが重なった。が、事故でめちゃめちゃに壊れた新幹線を遺体ごと高架下に埋めて証拠隠滅しようとした国が批判できることなど、あるのだろうか。
(服部幸一)海上自衛隊呉基地(広島県呉市)で毎週日曜日、所属艦船の1隻が一般公開され、このところ人気が高まっている。海自基地で毎週見学者を受け入れているのはここだけ。1日に3回、1時間ずつ見学を実施し、多い日は合わせて千人以上が訪れる。呉基地によると、これほどの人数が集まるようになったのは、ここ1、2年のこと。その理由を探ってみた。
(服部幸一)海上自衛隊呉基地(広島県呉市)で毎週日曜日、所属艦船の1隻が一般公開され、このところ人気が高まっている。海自基地で毎週見学者を受け入れているのはここだけ。1日に3回、1時間ずつ見学を実施し、多い日は合わせて千人以上が訪れる。呉基地によると、これほどの人数が集まるようになったのは、ここ1、2年のこと。その理由を探ってみた。
(服部幸一)
練習艦「しまゆき」の見学
人気ぶりを直接確かめようと、呉基地を訪れたのは4月の日曜日。小雨がぱらつくあいにくの天候で、公開されたのは一線を引いた練習艦「しまゆき」(3050トン)だった。
見学者の人数は、その日の天候や公開される艦種によって影響が出るという。呉基地で一番人気は「おおすみ」型輸送艦(8900トン)。現役の護衛艦がそれに続く。
練習艦では見学者も少ないのではないかと、少し心配しながら基地を訪ねた。
桟橋近くで受け付けが始まると、友人同士や家族連れで来た人たちが集まり始め、団体客を乗せたバスも到着。1回目の公開が始まる午前10時前には200人近くになっていた。
見学者は当直士官らの敬礼を受けて「しまゆき」に乗艦する。立ち入りを許されているのは露天の上甲板だけだが、そこでの写真撮影は自由だった。
練習艦は次に護衛艦に乗り組む要員を鍛えるための艦。だから搭載する装備は現役艦にひけをとらない。艦尾の対空ミサイル「シースパロー」発射機、中央部の対潜魚雷発射管と対艦ミサイル「ハープーン」発射機、艦首の対潜ミサイル「アスロック」発射機と76ミリ速射砲-。乗組員が丁寧に説明してくれ、みな真面目な表情で熱心に耳を傾けている。
この日の見学者は午後1時、同3時も合わせた3回で計約500人だった。
練習艦「しまゆき」の見学
人気ぶりを直接確かめようと、呉基地を訪れたのは4月の日曜日。小雨がぱらつくあいにくの天候で、公開されたのは一線を引いた練習艦「しまゆき」(3050トン)だった。
見学者の人数は、その日の天候や公開される艦種によって影響が出るという。呉基地で一番人気は「おおすみ」型輸送艦(8900トン)。現役の護衛艦がそれに続く。
練習艦では見学者も少ないのではないかと、少し心配しながら基地を訪ねた。
桟橋近くで受け付けが始まると、友人同士や家族連れで来た人たちが集まり始め、団体客を乗せたバスも到着。1回目の公開が始まる午前10時前には200人近くになっていた。
見学者は当直士官らの敬礼を受けて「しまゆき」に乗艦する。立ち入りを許されているのは露天の上甲板だけだが、そこでの写真撮影は自由だった。
練習艦は次に護衛艦に乗り組む要員を鍛えるための艦。だから搭載する装備は現役艦にひけをとらない。艦尾の対空ミサイル「シースパロー」発射機、中央部の対潜魚雷発射管と対艦ミサイル「ハープーン」発射機、艦首の対潜ミサイル「アスロック」発射機と76ミリ速射砲-。乗組員が丁寧に説明してくれ、みな真面目な表情で熱心に耳を傾けている。
この日の見学者は午後1時、同3時も合わせた3回で計約500人だった。
練習艦「しまゆき」の見学
人気ぶりを直接確かめようと、呉基地を訪れたのは4月の日曜日。小雨がぱらつくあいにくの天候で、公開されたのは一線を引いた練習艦「しまゆき」(3050トン)だった。
見学者の人数は、その日の天候や公開される艦種によって影響が出るという。呉基地で一番人気は「おおすみ」型輸送艦(8900トン)。現役の護衛艦がそれに続く。
練習艦では見学者も少ないのではないかと、少し心配しながら基地を訪ねた。
桟橋近くで受け付けが始まると、友人同士や家族連れで来た人たちが集まり始め、団体客を乗せたバスも到着。1回目の公開が始まる午前10時前には200人近くになっていた。
見学者は当直士官らの敬礼を受けて「しまゆき」に乗艦する。立ち入りを許されているのは露天の上甲板だけだが、そこでの写真撮影は自由だった。
練習艦は次に護衛艦に乗り組む要員を鍛えるための艦。だから搭載する装備は現役艦にひけをとらない。艦尾の対空ミサイル「シースパロー」発射機、中央部の対潜魚雷発射管と対艦ミサイル「ハープーン」発射機、艦首の対潜ミサイル「アスロック」発射機と76ミリ速射砲-。乗組員が丁寧に説明してくれ、みな真面目な表情で熱心に耳を傾けている。
この日の見学者は午後1時、同3時も合わせた3回で計約500人だった。
人気の理由は災害時の貢献
呉基地が一般の艦船見学を受け入れるようになった時期は、記録が残っていないものの、平成の初めごろかそれ以前とみられる。
古参隊員らの記憶によると、当初は見学希望の団体を、その都度受け入れていたが、平日を含む不定期の公開は通常業務をこなす乗組員の負担も大きく、「ローテーションを組んで日曜日ごとに担当艦を決める」という方法に変わったのだという。
公開は平成13(2001)年の米同時多発テロの発生で一時中断したが、約1年後には再開され、現在まで毎週途切れずに続いている。5年ほど前まで見学者数は、1回100人程度で3回で300人を超えることはあまりなかったが、その後徐々に増えてきた。担当する隊員らに聞いてみると、一昨年から昨年にかけて一気に増加した感じだという。
見学に訪れる人たちの会話から受ける印象では、23年の東日本大震災で、自衛隊が被災地で活動する姿が報道で何度も取り上げられたことが大きいという。
注目度が高まるにつれ、自衛隊の活動はテレビの情報番組などで紹介される機会も増え、さらに、海自艦見学を組み入れたパックツアーも売り出された。見学者の増加は、それらの相乗効果があるのではないかと隊員はみている。
海軍の街・呉
基地のある呉市を代表する観光スポットに海事歴史科学館「大和ミュージアム」がある。
明治22年に海軍鎮守府、同36年に海軍工廠が設置され、戦艦「大和」を建造するなど造船、製鋼分野で国内最先端の技術を誇る「海軍の街」だった呉市。ミュージアムはその歴史を紹介する博物館で、実物の10分の1サイズの戦艦「大和」を中央に展示したインパクトは強烈だ。
平成17年4月のオープン前は、「戦争賛美の施設」などという批判も一部にはあったが、開館から今年3月末まで約9年間の累計入館者数は896万3707人に達し、年平均約100万人は全国の博物館でも10位以内にランクされる。新幹線や高速道路の沿線から外れている呉市のアクセス環境を考慮すれば、その人気ぶりがよく分かる。
入館者の男女比は開館以来ずっとほぼ6対4。年齢層に極端な偏りはないが、ここ数年は若い層が増加してきているという。4、5年前までは10、20代を合わせて3割程度だったのが、近年は4割程度を占めるようになってきた。
館内には、第2次世界大戦以前の海軍を中心とする貴重な海事資料も並ぶ。入館者は順路に従って見学しているうちに現代と未来を考え始める-そんな構成になっている。
海自艦の見学者もみんな真摯な態度だった。装備の解説を聞き、世界につながる海を眺めていた。戦争の記憶のない世代にとって、「学びたい」という欲求が働いているのを感じた。海自艦の公開や大和ミュージアムは、そのための格好のツールとなっているようだ。
≪実態超え膨張した韓国業界≫
調査船建造だけではない。韓国造船業界は、日本を抜いて世界第一の建造量を誇るまでに成長し、代表的な国際港であるプサン港はコンテナの取扱高で、神戸や横浜などの日本港湾を凌駕し、世界第5位の港となっている。
韓国の海を守る韓国海洋警察庁は、人員数約1万1000、保有警備船艇数は320隻ほどと規模において、日本の海上保安庁に比肩し得るほどになっている。
海軍は、世界の海に乗り出せる「大洋海軍」に変貌すべく、20年までに世宗大王級駆逐艦、独島級大型揚陸艦を中心にした機動艦隊の創設を目標に掲げる。ソマリア海賊への対処でも、日本の海上自衛隊に先んじてインド洋に駆逐艦を派遣して国際貢献姿勢を見せるなど、世界をにらむ海洋国家に発展していくかに見えた。
だが、夢は急速に萎みだしている。そもそも海洋国への発展というのが虚構に近かった。
海軍は装備増強とは裏腹に、独島級大型揚陸艦のレーダーに致命的な不具合が発見されるなど、機器やそれを扱う技術の未熟さがかねて指摘されている。10年に黄海で海軍哨戒艦「天安」が北朝鮮の魚雷により撃沈された事件でも、海軍が放置した機雷に接触した可能性が高いという研究結果を韓国の学者が発表している。
≪日本まね追いつき追い越せ≫
韓国は日本を模倣することで、安全保障も含む海洋力の強化を図ってきた。だが、実態の伴わない膨張はいずれ破綻する。
世界一を自任する造船業も、今年4月の船舶受注量は前年同月比84・8%減で、中国、日本に抜かれて3位に後退した。世界の船舶受注量が同48・1%減少している中で韓国の落ち込みがとりわけ激しいのは、これまで目先の利益を重視し単一船型の建造を進め、海洋構築物建造などの技術革新を怠ったためだといわれる。
実際、昨年から中小の造船業者の倒産が続出している。鉄鋼、重機、機関の製造など重工業の集大成ともいえる造船業の衰退は、経済全体に波及しそうだ。
造船や海運を中心とした海洋業界は、経済発展、国際化の中枢を担ってきた半面、昨年、現代重工業、大宇造船海洋などが相次ぎ汚職で摘発されるなど、利権・腐敗の温床ともなってきた。
死者・行方不明者300人を出す大惨事となった、韓国のフェリー「セウォル」号の転覆事故は、現在の韓国の海洋業の歪みを象徴し、その「落日」を意味しているようにすら感じられる。今回の事故では、それほど韓国の未熟さばかりが際立つのである。
セウォル号の船体の改造、安全航行設備の不備をめぐっては、韓国船級協会が実施した船舶検査の不正確さが指摘されているし、事故の主因とされる過積載の問題では、積み荷の管理を行う港湾当局や韓国海運組合と船会社との癒着が取り沙汰されている。
≪朴政権で海洋マフィア復活≫
また、海洋警察庁が行っていた臨船検査についても、救命いかだの未整備を見逃すといった、目に余る手抜き検査が判明している。韓国海事業界の利益優先主義は、船舶の安全運航に対する意識を希薄化させたばかりか、監督すべき官庁や公益組織も取り込んだ「海洋マフィア」と呼ばれるグループの形成にもつながった。
朴槿恵政権は昨年3月、海事行政の担当を、李明博前政権が創設した国土海洋部から旧来の海洋漁業部に戻した。これで海洋マフィアが勢いづき手抜き監督を助長した可能性も指摘される。
海洋警察庁もそうした一角を占めており、セウォル号事故では、海洋警察庁に対する非難の声がやまない。救助の模様をテレビの映像で見ていると、安易で場当たり的な救助活動が目立ち、指揮命令系統の機能不全は一目瞭然だ。制度、装備は日本の海上保安庁に準じていても、その運営、運用能力の差は覆うべくもない。
海を接する隣国の海洋警察力の未熟は取りも直さず、わが国の沿岸警備体制を強化しなければならないことを示唆している。中国、北朝鮮というわが国を脅かす国に対する安全保障のパートナーとしての、韓国の位置付けも見直さなければならないだろう。日本海、東シナ海での日本の海洋警備力の再構築も不可欠である。
造船業に端を発した韓国経済の失速が、わが国の経済に影響を及ぼしてくることも明らかだ。セウォル号事故を機に韓国の海洋力の実態を把握し、わが国への悪影響を回避すべき対策を講じておくことは喫緊の課題である
二分法は「共通の敵を打倒するため連帯できる諸勢力と共闘する」との毛沢東の理論。1972年の日中国交正常化でも中国内の反日感情を抑制し、日本から支援を得るための便宜的な説明に使われた。当時の日本社会は“日中友好”の印として受け入れやすい雰囲気もあった。
習政権も二分法を踏襲しているとみられるが、靖国神社への首脳レベルの参拝を契機に、中国では過去10年近く、日本の国民まで敵視する反日デモが頻発するなど対日政策として事実上、機能しなくなっていた。
改めて二分法が持ち出されたことについて、日中関係筋は「暗礁に乗り上げた対日関係打開に向けた中国の歩み寄り」と評価する一方、「日本の民間に“共闘”を呼びかけて世論を揺さぶり、集団的自衛権をめぐる安倍政権の動きを牽制(けんせい)する狙いもうかがえる」と説明した。
政府系シンクタンク、上海国際問題研究院が主催した討論会は「セカンドトラック(民間外交)」として計24人が出席して開かれた。日本から宮本雄二・元駐中国大使や中国当局に1月まで約半年、拘束された東洋学園大学の朱建栄教授が解放後、日本に戻ってから初めて帰国し出席。中国側は趙啓正・前全国政治協商会議外事委員会主任や同院の陳東暁院長らが出席した。
中国側は席上、「日本の右傾化で中国内に『二分法』を否定し全面対決を求めるようになった現状」に懸念を示し、習政権に「二分法」への再確認を求める意向を示した。