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コロナ・ショックがついに上場企業に波及した。アパレル大手のレナウンが自力での経営再建を断念し、東京地裁から民事再生手続きの開始決定を受けた。中国企業の傘下となった後も経営難が続いていたが、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛で、百貨店での販売が激減したことがとどめとなった。コロナ不況業種はアパレル以外にも数多く、市場では次の大型倒産企業探しが始まっている。
◇
1902年創業の老舗で、「レナウン娘」のCMが人気となり、紳士服「ダーバン」などのブランドで知られるレナウンだが、3月の店頭売上高は前年同月比42・5%減。主力販路である百貨店の休業が本格化した4月には81・0%減に落ち込み、資金繰りが行き詰まっていた。
負債総額は138億7900万円。東京証券取引所第1部から上場廃止となる。子会社が民事再生の申し立てを行う異例の形で、今後は管財人の下でスポンサーを探し、再建を目指す。
実際のところ、コロナ破綻というにはレナウンの状況はワケありすぎた。経営不振で2010年に中国繊維大手「山東如意科技集団」の傘下に入って再建を進めてきた。しかし、山東如意の香港子会社から53億円の売掛金が回収できない事態が発生、今年3月の株主総会では会長と社長の再任議案が山東如意の反対で否決されるなど、親会社との関係が悪化していた。本業もネット通販に押され、百貨店の販売比率が高いレナウンは
赤字に転落した。
雑誌「経済界」
編集局長の関慎夫氏は「最後の引き金は新型コロナだったかもしれないが、消費者が使うお金も減っており、アパレル業界は厳しい経営状況が続いている」と分析する。
東京商工リサーチの15日午後5時現在のコロナ関連破綻は153件。15日には、感染者数がゼロの岩手県でも初のコロナ破綻が発生した。
業種別では、最多が宿泊業で、インバウンド(外国人観光客)が消え、国内旅行や出張の自粛でキャンセルが相次いだことで温泉旅館やホテルの破綻が続出している。また、緊急事態宣言で来店客の減少や臨時休業が響いた飲食業、そしてアパレル関連も上位を占めている。
消費者関連事業の業況は4月以降、厳しさの度合いを増している。
大手外食チェーンでは4月の月次売上高が軒並み前年同月比の5割減から7割減に落ち込んでいる。新興居酒屋チェーン店では前年の9割減という極端な落ち込みを記録している。
アパレル業界でもレナウンとは別の大手も7割減と失速している。
それどころか4月の月次の数字の公表を見送るという禁じ手に出た飲食チェーンや小売り関連企業もあるから事態の深刻さがうかがえる
信用調査会社「東京経済」東京支社の森田幸典氏は、「コロナ影響がとどめにはなったが、倒産している会社は、元々悪くて追い打ちを掛けられたものがほとんどだ」とみる。
先行きが懸念される業態について森田氏は、「インバウンド需要に頼ってきたホテル業界にリーマン・ショックと同様の試練が訪れるだろう。外資系を含めて水面下で信用不安が出ている。ほかには旅館、飲食店、雑貨、アパレル、旅行、リゾート、水産、タクシー業界のうち、借入金で急激に拡大した企業は引き続き厳しい状況だ」とみる。
コロナ破綻はどのように広がるのか。森田氏は「上場企業はここ数年の高収益で体力を蓄えていたり、銀行や政府の金融支援が期待できることもあってバタバタと倒れる可能性は高くない。だが幅広い業種の中小零細企業がじわじわとしわ寄せを受けて倒産していくのではないか」とみる。
そして前出の関氏は「リーマン・ショック以上の影響が出ることは間違いない。中小零細企業はここ2、3カ月を乗り越えられるかがカギになるが、秋口や年末をピークに大企業の倒産も出てくるのではないか。ホテルチェーンやLCC(格安航空会社)は生き延びる道を模索する必要があるだろう」と指摘した
先月、各国で飛び交った金正恩党委員長の「死亡説」や「重体説」は、中国との国境を越えて北朝鮮にも流れ込んだ。
金正恩氏が順川(スンチョン)燐酸肥料工場の竣工式(1日)に姿を現したことで「死亡説」は消えたものの、このときのニュース映像で同氏の歩き方が不自然だったことなどから、健康に異常があるのではないかとの説は現地で囁かれ続けている。
デイリーNKの現地情報筋は「人々は皆(金正恩氏が)太り過ぎであまり歩けない様子を少なからず見てきただけに、足の手術をしたのではないか、といった推測をしている。また『痩せるために運動をしていたが無理がたたり、ちょっと休んでいたのだろう』などと、様々な噂が出回っている」と話す。
北朝鮮当局は、金氏一族に関するこうした噂が広がるのを防ぐため、住民講演会などを開いて「最高尊厳(金正恩氏)への冒とくは許されない」などと恫喝し、ひどい場合には見せしめのための公開処刑さえ行ってきた。
(参考記事:女性芸能人たちを「失禁」させた金正恩氏の残酷ショー)
しかし今回は、やはり中国から流入した金正恩氏の死亡を伝えるニュースのフェイク映像については神経を尖らせているものの、噂そのものに対する警告は行われていないという。金正恩氏は心臓に何らかの問題を抱えている可能性が高いのだが、大事に至っていないことから来る余裕だろうか
その一方、中国キャリアの携帯電話を使い、海外と違法に連絡を取り合う行為については厳しい取り締まりを行っている。
「少し前にも、山の中で電話していた人が捕まったのだが、家族たちは本人が『見せしめ』にされはしないか戦々恐々としている」(情報筋)
かつても今も、世界で最も情報統制の厳しい国として知られる北朝鮮だが、すでに外部情報の国内への流入量は相当な規模になっており、当局もお手上げ状態だ。だがその一方、諸外国に自国の内情を悟られまいと、国内情報の流出統制は諦めていない。
今回、各国メディアが金正恩氏の「死亡説」や「重体説」にきりきり舞いさせられたのも、北朝鮮国内で何が起きているのか、われわれが十分に知ることが出来ない現実が背景にある。
もしかしたら金正恩氏は、国内で自分についてどのようなことが囁かれようが、それが事実でさえなければ気にしまいと割り切っているのかもしれない
学校法人「森友学園」の前理事長、籠池泰典氏(67)と、妻の諄子氏(63)が大型連休中に投稿した動画が、ネット上で話題となっている。一連の騒動について、「安倍(晋三)政権打倒のために動いた人たちがたくさんいた。しかも日本のために立派な教育をしようとした学校を潰していった」(泰典氏)などと発信し、これまでの姿勢を転換したようなのだ。断絶状態という長男の佳茂氏(40)は好意的に受け止めているが、これまで籠池夫妻を持ち上げてきた一部メディアはほぼ反応していない。
籠池夫妻は1日、動画投稿サイトのユーチューブ上に、「コロナウイルスと森友学園問題の類似点」というタイトルの動画を公開した。
この中で、泰典氏は「二枚舌、三枚舌を使う人間が私の近くにたくさんいた。私をアンダーコントロール(支配)しようとした人間もいたが、今はアンダーコントロールが崩れ、離れた」と発言し、諄子氏は「安倍犯罪がとか、私らも(安倍政権打倒勢力に)乗っかかって、そうやなぁと思ってました。しかし、もとはと言えば、この小学校、幼稚園を建てさせたくなかったという人たちの妨害だった」などと指摘した。
さらに、籠池夫妻はツイッターでも、野党議員4人が自宅を訪れたことを振り返り、「家の前にはマスコミが、溢(あふ)れかえっていた。そもそもそこから、政権に喧嘩(けんか)を売る構図をつくったのです。私達の知らない内に、仕組まれていました」と後悔の念を示した。
ネット上では、「籠池夫妻、お目覚め」「コペルニクス的転回」などと話題となった。
さらに4日に投稿された動画では、泰典氏が、長男の佳茂氏の著書『籠池家を囲むこんな人たち』(青林堂)を初めて読んだといい、「大体、正しかろうという風に思います」と評価した。
同書は昨年9月に出版され、森友問題を追及する野党やメディアの舞台裏などが描かれて注目された。佳茂氏は当時、騒動の真相を「左翼側の破壊工作だった」と指摘し、「両親にも読んでもらいたい」と語っていたが、ようやく願いがかなったといえる。
泰典氏と佳茂氏をめぐっては、昨年7月の参院選で、東京・JR秋葉原駅前で行われた安倍首相の演説を激しく口撃していた泰典氏を、佳茂氏が「目を覚ませ!」と一喝し、泰典氏が「裏切り者め」と応酬する場面もあった。
籠池夫妻は、国や大阪府市の補助金をだまし取った詐欺などの罪に問われ、大阪地裁は今年2月、泰典被告に懲役5年、諄子被告に懲役3年、執行猶予5年を言い渡した。現在、控訴中。
今回の動画について、夕刊フジは佳茂氏を直撃した。
佳茂氏は「私の著書の内容は、両親には不利なものではないと捉えてほしい。(読むまで時間がかかったが)仕方がない。著書を通じて、両親と自分の間にあったボタンの掛け違いをなくし、原点に立ち返れたのは大きな前進だ。(両親の)動画に呼ばれるならば出演したいが、まずは公開しない形で家族同士話し合い、意思を統一したい」と語った。
除菌水ジーアなら新鮮な次亜塩素酸水が毎月届く安倍晋三首相は4月7日、新型コロナウイルスの感染拡大を見据えて、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を、東京と埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫、福岡の7都府県を対象に発令した(=4月16日からは全国に拡大)。期間は5月6日までとしていたが、専門家会議の現状分析を受けて、5月31日まで延長した。
戦後初の緊急事態宣言だったが、諸外国の非常事態宣言とは違い、強制力や罰則のない要請や指示にとどまり、「私権制限」も限定的になっている。結果、宣言当初は、新型コロナウイルスに感染するリスクがあっても、休日になると商店街や公園、海岸に人々があふれる光景が見られた。
国家的な緊急事態が生じたとき、政府が一部機関に大幅な権限を与えたり、一定の「私権制限」を可能にする「緊急事態条項」が、ほとんどの国の憲法に明記されているが、日本国憲法には明記されていない。
西修・駒沢大学名誉教授が1990年以降に制定された104カ国の憲法を調査したところ、緊急事態条項の明記がない憲法は皆無だった。成文憲法を定めていない英国においても、緊急事態が生じた場合に、政府が「マーシャル・ルール(=戒厳令)」を発令することを認めている。
東日本大震災では、緊急事態条項がないことで、被災地での救助活動や復旧・復興の活動に大きな支障が生じた。本来ならば、震災の教訓から緊急事態条項を憲法に明記する方向での議論が国会でも進むべきだが、震災から9年を経ても、1ミリも議論が進んでいない。
日本国憲法は、国民すべての権利・自由が「公共の福祉」によって制限されることを明記している。にもかかわず、そのことを忘れ、「私権」を絶対視するかのような風潮では、緊急事態において、国が国民の生命と生活を守ることなどできない。
日本と同じ敗戦国のドイツ(西ドイツ)の基本法(=憲法)にも緊急事態条項はなかった。しかし、当時の西ドイツ国民は、1968年に基本法を改正して、緊急事態条項を盛り込んだ「ドイツ連邦共和国基本法」を制定している。
自民党や日本維新の会の議員の中からは、「今回の事態を受けて、緊急事態条項を憲法に明記する契機にすべきではないか」という声もある。
「国際人権規約」は、「国家の生存が脅かされるような緊急事態が生じた場合、この規約に違反してもよい」と規定している。これに従えば、日本国憲法は恐るべき人権無視の憲法であり、緊急事態にも対応できない欠陥憲法であることが理解できる。
濱口和久(はまぐち・かずひさ) 1968年、熊本県生まれ。防衛大学校材料物性工学科卒、日本大学大学院総合社会情報研究科修了(国際情報修士)。陸上自衛隊、栃木市首席政策監などを経て、拓殖大学大学院特任教授、同大学防災教育研究センター長。著書・共著に『戦国の城と59人の姫たち』(並木書房)、『日本版民間防衛』(青林堂)など
情報番組で毎日その顔を見ることが多い“コロナコメンテーター”。その1人にタレントのデヴィ夫人(80)がかみ付いた。
「その人が出てくると『気分が悪くなります。いい年をした人が朝からキャバクラ嬢のようなヘアスタイルで出演しています』と、自分の好みで批判をしています。彼女を起用するテレビ局のプロデューサーにも『センスを疑います』とばっさり」と情報番組デスクはあきれ果てる。
デヴィ夫人がやり玉に挙げているのはテレビ朝日系『羽鳥慎一モーニングショー』などで重用される白鴎大学の岡田晴恵教授。感染症学の専門家としてコメントしているが、どうも見かけが気に入らないようだ。
「デヴィ夫人はブログで服や化粧、髪形に文句をつけ、『不快極まりない』とつづっています。さらに、見た目の変化が分かる写真をネットで拾っては張り付けています。確かにそれを見るとずいぶんあか抜けてはいるんですが、“老いたキャバクラ嬢か?”というのは行き過ぎかと思います。もう少しコメントの内容で批判すべきでしょう」(女性誌記者)
コロナ禍によるストレスは各地で破裂しているが、感情が勝る批判は美しさに欠ける。