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時代を見通す日本の基礎情報

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韓国紙、朴大統領は「言いたいことしか言わない」 会見が逆効果 支持率最低



16日に韓国ギャラップが発表した世論調査で、朴槿恵(パク・クネ)大統領の支持率が35%と就任後もっとも低い数字となった。

 韓国各紙は支持率落下の要因に、12日に行われた年頭記者会見をあげている。

朝鮮日報(日本語電子版)は、「朴大統領の支持率最低に 年頭会見が逆効果」との見出しがついた17日の社説で、「改革を推し進める原動力を得るために行った年頭会見が、むしろ大統領の支持率を引き下げるきっかけを招いてしまった」と指摘した。
韓国の朴槿恵大統領=ソウル(聯合=共


 朴政権の支持率は昨年末、元側近の国政介入疑惑を受けて、一時37%にまで落ち込んだ。年初には40%台に回復したが、年頭会見後にまた落ちてしまった格好だ。

 韓国メディアは、国政介入疑惑を招いた元凶と指摘される朴政権の「秘書官3人組」が交代せず、朴大統領が人事刷新をはかろうとしなかったことに国民が失望したためと分析。

 「国民からすると朴大統領は国民が聞きたい話よりも自分が言いたいことしか言わなかったように映ったはずだ。この結果、朴大統領と国民との意思疎通の欠如と認識のズレが再び大きな問題となる状況を招いてしまった」(朝鮮日報)と批判した。

 さらに朴大統領には衝撃的な事実もある。固い支持基盤とされた大邱・慶尚北道での支持率が、前回調査から15ポイントも下がって5割を切り、「評価しない」が「評価する」を上回った。

 ギャラップの調査によると、朴大統領を否定的に評価した回答者は「不十分な意思疎通」(19%)「人事問題」(13%)などをその理由に挙げたという。 

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韓国には高く感じられる先進国への壁

韓国の社会統合指数は経済協力開発機構(OECD)のうち下位圏にある。社会政治的な葛藤がOECDの平均より激しいということだ。これによる経済的な損失は少なくない。それだけではない。もっと深刻な問題がある。国全体が葛藤の混乱の中でもがき、抜け出せずにいる。そのためか、ダンテの神曲が識者の間で話題になっている。

  ダンテの神曲に出てくる地獄の門。その前には「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」と書かれた紙が貼られている。もちろん韓国は地獄でない。しかし韓国社会の葛藤を見ると、これが非常にリアルに感じられる。セウォル号の解決法はまだ先が見えず、国会は始まったが与野党の葛藤はまだ解消のきっかけが見えない。本当に希望を捨てなければならない状況だ。

  民主化以降、韓国では選挙で大統領が6人も交代した。政治学研究によると、民主的な選挙で政権が2回ほど交代すれば民主主義は成熟段階に入るという。このため今ごろ韓国は与野党の妥協政治で成熟した民主主義が可能だと期待した。与野党が国の問題を協力して解決する「脱党派的」政治の時代が訪れるということだ。しかし我々は今、目撃している。そのように期待した脱党派的時代が韓国でどのように展開しているかを。

  朴槿恵大統領は「国民大統合」と「非正常の正常化」を叫び、任期を始めた。しかし2年近く経過した今、我々には国民大統合と非正常の正常化が現実でどのように現れているかをよく知っている。国家のための統治よりは戦利品政治がだんだん激しくなる姿だ。赤十字社総裁をはじめとする最近の人事を見れば分かる。

  新政治民主連合はどうか。妥協自体を反逆と見る極端の動きが広がるようだ。このためセヌリ党との超党派的な協力は口にも出しにくいのが実情だ。対話のパートナーとして見ていない。朴大統領と青瓦台がより大きな問題と考えているためだ。

  なら、我々には希望がないのだろうか。どこの国で社会的な葛藤はあるものだ。米国や英国のような先進国も韓国より激しい。白黒葛藤に人種・移民・階級葛藤が激しく対立しているからだ。しかし韓国とは違い、こうした葛藤を解決する制度的なしくみが作動している。そのため先進国と呼ばれている。

【中央時評】韓国には高く感じられる先進国への壁(2)
米国の場合、留学時代に目撃した場面がまだ脳裏から離れない。学生が座り込みをしている大学本部の建物。学生を説得するのに疲れた大学当局が選択したのは、裁判所から座り込み禁止命令書を受けるというものだった。反発が強まると考えた。しかし裁判所の座り込み禁止命令書が朗読されると、学生たちは黙って解散した。韓国の大学の総長室占拠事態に慣れている我々には衝撃的な事件だった。法の支配がどういうものか実感する瞬間だった。

  英国での経験はよりリアルだ。英外務省の招待を受けて訪問の時期を調整する時だった。夏休み期間に訪問したいと伝えたところ、招待できないという回答を受けた。理由は簡単だった。夏に議会が休むためということだった。英国に招待するのは議会を見せるためということだった。英国議会は閣僚の席と野党の席の距離が短い。妥協の芸術をいかすためにそのように作ったという。大声で喚けば妥協を引き出す知恵が飛んでいくためだという。ウィリアム・ブラックストン卿が有名な言葉を残した。英国議会は男性を女性に変えること以外は何でもできるところだと。妥協ですべての問題を解決できるという言葉だ。大きな声で喚かなければいけない韓国の国会とは対照的だ。

  法の命令に従う社会、議会の決定を尊重する社会。このような国が先進国ではないのか。しかし不幸にも韓国社会では法も通じず、議会も尊重されていない。ある民間研究所の信頼度調査によると、国会が最も低く、その次が司法府だ。

  このため先進国への壁を越えられないのではという懸念が少なくない。とはいえ、そのまま座り込んでいるわけにはいかない。昨今の葛藤は先進国へ進む過程で経験する痛みでもある。上手くやればより高次元の新しい秩序を作り出せる新陳代謝の原動力になる可能性がある。それだけに我々はもう決めなければいけない。極端を排除して法と議会が支配する社会を作るために何をするのかを。

  張達重(チャン・ダルジュン)ソウル大名誉教授・政治外交学

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韓国“親朴派”は「死に体」状態 保守論客も見限る 人事迷走に失望

韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が苦境に立たされている。迷走を重ねる内閣改造人事をめぐり、これまで政権を支えてきた保守層から支持を急速に失いつつあるのだ。インターネット上には、朴大統領への罵詈(ばり)雑言が書き連ねられ、政権運営に影響を与えてきた保守論客も見限る動きをみせている。与党セヌリ党内の支持派も「死に体」という末期状態の朴政権。ノンフィクションライターの高月靖氏がリポートする。

 「父親の顔に泥を塗った」
ついに支持基盤である保守層からも見放されつつある朴大統領 (聯合=共同)【拡大】


 「ただの七光りだと分かった以上、もう何も期待しない」

 「情けなくて怒りもわいてこない」

 韓国のインターネット上にはいま、こうした怒りと落胆の声が渦巻いている。矛先を向けられているのは、ほかでもない朴槿恵大統領だ。韓国元大統領である父親の正煕氏の功績と比較して朴氏を批判する声が目立つ。

 ネット世論では政治家への批判はつきものだが、朴氏に対する最近の反応は異常事態ともいえる。

 「韓国では、これまで保守層のネットコミュニティーが、朴政権を熱心に支援し続けてきました。しかし、いまその人たちが、一斉に手のひらを返して大統領批判を始めたのです」(現地メディア関係者)

 ネットユーザーだけではない。朴政権を支持する世論をリードしてきた政治評論家、つまり代表的な保守系の論客たちも、次々に「反朴」を宣言している。きっかけは今年6月から続く内閣改造人事の迷走だ。

 「その発端は、4月のセウォル号沈没事故。左派系の野党は、事故を格好の材料にして、朴政権を大きく揺さぶったわけです」(同)

 5月中旬には、左派勢力の言いなりになる形で、朴氏が海洋警察の解体を決定。これも保守層の批判を呼んだが、このころはまだ、朴政権への支持は根強かった。

 「当時は、まだ保守層がネット上で、朴大統領の擁護を繰り広げていました。保守政権に期待する彼らのなかには、自分たちを誇らしげに『朴大統領のシールド(盾)』と呼ぶ人さえいたほどです」(韓国政府関係者そんななか、6月になって朴政権が事態打開のために打ち出したのが、新たな首相の指名だ。

 だが、最初に選んだ元最高裁判事の安大煕(アン・デヒ)氏は、過去の不正を暴かれて辞退。次に白羽の矢が立ったのが、元中央日報主筆の文昌克(ムン・チャングク)氏だった。

 「文氏はジャーナリスト出身。異例の抜擢でしたが、保守層からは歓迎されました。実直で骨のあるコラムで知られる彼は、ネットで『愛国保守陣営の顔』とも評される人物でしたから」(日本人現地メディア関係者)

 その文氏に対して左派陣営は、「親日疑惑」で猛攻撃を開始。過去の講演から「日本の植民地支配は神のおぼしめし」といった発言を取り出し、「民族の裏切り者」というスキャンダルに仕立てたわけだ。

 ただ、その批判は、全く異なる論旨の発言をつぎはぎした内容で的外れもいいところ。他社で検証報道も行われ、「この疑惑はおかしい」と感じる人もかなりの数に上っている。

 「このような手段を選ばない左派の攻撃に対して、保守層は朴大統領が文氏を守ってくれると信じていました。文氏も堂々と正面から受けて立つ姿勢だった。ところが朴大統領はまたしても理不尽な批判に抵抗すらせず、保守派期待の文氏を就任辞退に追い込んでしまったんです」(同)

 保守層は弱腰一辺倒の朴氏の姿勢に猛反発。

 保守論客の急先鋒である政治評論家・池万元(チ・マノン)氏は、支持率を気にして左派の言いなりになる朴氏の姿を「おぞましい理念的姦淫の常習者」とまでこき下ろした。その後の内閣改造人事でも迷走に次ぐ迷走を繰り返している。

 朴氏の出身母体である与党セヌリ党では、反朴派が勢力を拡大し、親朴派は「死に体」との声すら聞かれる。

 対中、対米関係が不安定化するなか、政権のかじ取りはさらなる混迷が懸念されている

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「日本製品が来る」北の皮算用 日朝合意で利権獲得に動く秘密警察 中国製は下落?

 

 

 

 拉致被害者の再調査を決めた日朝合意を受け、北朝鮮国内で制裁解除を見越した動きが顕在化し始めた。「日本製品が来る」との噂が広がり、ヤミ市場にも影響が出だしたという。再調査を主導するとされる秘密警察、国家安全保衛部が新たな“対日利権”獲得に向けた動きを活発化させているとも指摘される。

 「朝日合意があったので元山(ウォンサン)に日本製品が再び入ってくるようになる」。中朝関係者らによると、貿易業者の間で最近、こんな情報が飛び交っているという。

 日本海に面した港湾都市、元山は貨客船「万景峰(マンギョンボン)92」の母港で、日本から中古自動車や家電製品が大量輸入されていた際には活況を呈した。だが、北朝鮮船舶の入港や輸入を禁じた平成18年の日本の独自制裁によって大打撃を被った。

 日朝合意で日本側は万景峰92を除く、人道目的での船舶の入港禁止解除しか示していないが、北朝鮮側はさらなる制裁解除を見越して期待を先走らせているようだ。新義州(シニジュ)や会寧(フェリョン)、茂山(ムサン)といった中朝国境都市の密輸業者の間でも、日本製品の流入に備えて在庫を減らそうと、中国製品の価格を下げる動きがあるとも伝えられる。
外貨利権を奪い合う各機関の中でいち早い対応をみせたのが保衛部だ。元山を管轄する江原道(カンウォンド)にある傘下の事業所拡大に着手したという。同部は朝鮮籍の夫と北朝鮮に渡った日本人妻の調査を担当。拉致調査でも主体となると見込まれる。

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)を統括し“万景峰利権”を独占してきた工作機関225局を差し置いて総連関係者とひそかに接触したとの情報もある。

 保衛部は制裁後も「新興貿易」と名乗る傘下企業を通じて中国を迂回(うかい)し、日本製化粧品などを密輸。だが、日本側の取引企業が警察に相次ぎ摘発され、日本利権を失ったとされる。

 昨年12月の張成沢(チャン・ソンテク)派粛清では実行役を果たしたが、張派が握っていた経済利権は金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の直轄下に置かれ、利権にありつけなかったという。逆に粛清に絡んで政治犯収容所の増設を命じられ、負担だけが増大したといわれる

北朝鮮情勢に詳しい消息筋は「今回の日朝合意を現状では唯一の経済的活路とみなしているのだろう」と推測する。一方で、拉致被害者を管理し、多くの日本人妻を収容所に送ってきたとされるのもまた保衛部だ。同筋は「再調査が拉致被害者や日本人妻を抑圧してきた保衛部に利益をもたらすことになれば、皮肉としかいいようがない」とも指摘する。

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言論の自由押しつぶす韓国の“民族至上主義”

韓国の新首相に指名された韓国紙、中央日報元主筆の文昌克(ムン・チャングク)氏が、朝鮮半島の日本による統治や南北分断について「神がわが民族に与えた試練」と発言したことなどで、徹底的な袋だたきに遭っている。数年前に発した個人的な言葉なのだが、特に問題視されているのが、日本がからむ韓国の“民族性”に触れたことだ。韓国人が誇りとして止まない“民族”の負の部分に言及したため、非難と騒ぎが止む気配はない。(ソウル 名村隆寛)

神のおぼしめし

 問題とされている発言の一部は、すでに韓国KBSテレビのニュースなどで放映されている。このうち「日本」と「民族」という言葉が出てきた複数の場所での、主な発言を列挙する。

 文氏は2011年、自身が「長老」を務めるソウル市内の教会で説教し「(韓国が)日本に侵略され植民地になったのは、神の意向があったからだ。『おまえらは(李氏)朝鮮王朝500年を無為に送った民族で、試練が必要』という神のおぼしめしだ」と語った。

 また、朝鮮王朝末期に言及し「朝鮮民族の象徴は怠けること。怠惰で自立心に欠け、他人の世話になること。それが民族のDNA(遺伝子)として残っていた」と述べた。

このほか、「(慰安婦問題は)深く考えなくとも、われわれはよい暮らしができる。(日本から)謝罪を受けなくていい。」「日本からの技術導入で韓国は経済発展した。日本は韓国より(最近は)衰退している。神が暗かった地政学を祝福の地政学へと変えてくれた」などとも発言している。

 文氏については、これまで中央日報の論説やコラムを通して、“大記者”として当然、知っていた。ただ、敬虔(けいけん)なキリスト教徒で、しかも信者を前に説教をする姿には新鮮さを感じるとともに、意外な印象を受けた。

「神様」の表現を除くと…

 文氏の発言は本人も言っているように、宗教の場で口にしたもので、「逆境や試練は神様の意向」という“宗教上の戒め”のようだ。事実、そのように語られている。しかし、韓国ではメディアを中心に“総スカン”を食らっている。

 実際に神様の意向であったのかどうかは分からないが、ここで思いついたことがある。文氏の発言から「神の…」「神が…」の表現を除いて書き直して、あらためて読んでみれば、どうなるかだ。実にダイレクト(直接的)で分かりやすい。「神うんぬん」はともかく、これが“反民族・親日的”と問題視されているわけだ。


韓国メディアは「わが民族をおとしめている」と文氏の発言を総攻撃しているのだが、これほど直接的ではなくとも、韓国では過去に、日本の支配を許した「民族」への反省を促した言葉も事実、ある。1981年8月15日の光復節(日本の朝鮮半島統治からの解放記念日)に、当時の全斗煥大統領は次のように演説している。

 「われわれの国恥について日本帝国主義だけのせいにするのではなく、当時の国際情勢に疎かったわれわれ、国内的団結を期することができなかったわれわれ、それから国力が弱かったわれわれ一人ひとりのせいであることを厳格に自責する姿勢を持たねばなりません」

 自虐性に乏しい韓国でかつては、大統領が自ら民族を戒めた時代もあった。その後、特に1990年代の文民政権の登場(金泳三政権)以降は、日本にからんで韓国の民族を卑下するような言動はタブー視された。そうした発言をしたり論文や書物で発表したりする人物は、例外なく全員がメディアから総攻撃を受け、その主張は封殺され、社会から干されている。

事実はどうだったのか

 韓国のメディアや世論から見れば、文氏の発言は「民族をおとしめた」ものであるのだろう。ただし、全く的を外したものとは言えない。日本と韓国以外の第三者から見たかつての朝鮮半島が、日本の統治を許さないほどの状況にあったかは、100年以上も前に欧米の人物によって記録されている


たとえば、フランス人宣教師のシャルル・ダレや、英国の女性紀行作家イザベラ・バード(ビショップ)、米国人宣教師のホーマー・ハルバート、その他複数のジャーナリストらによって、李氏朝鮮王朝末期の朝鮮半島がどうだったが、書物として鮮明に残されている。ここでの詳細は割愛するが、当時の朝鮮半島では、官僚(両班)の腐敗が横行し、内紛は続き、為政者らは朝鮮半島を取り巻く国際情勢の把握に疎く、庶民は極度の貧困に苦しんでいた-ことなどが先人の客観的な目で詳細に観察されている。

 これらの記録を再度読み返して、あえて言わせてもらえば、当時の朝鮮半島は「どうしようもない状態」だったのだ。全元大統領の戒め通りであり、問題とされている文氏の発言も、表現はともかく、決して外れているとは思えない。

 しかし、“民族”の卑下、とりわけ過去の日本統治がからんだ民族おとしめはデリケートで微妙な問題で、現在の韓国社会では許してもらえない。社会の雰囲気として“あってはならない”ものなのだ。

土壇場に置かれて

 韓国では“触れてはいけないもの”に文氏はあえて触れ、何年か前の発言をほじくり返されてしまった。

 発言についての謝罪の意思を問う韓国メディアからの質問に、文氏は当初「何か謝罪すべきことがあるのか」と答えた。その後、問題となっているのが「記者時代の記事やコラム、宗教家として教会での発言だ」と断った上で、「一般の国民感情とやや離れたところもあり、誤解される可能性があるのは遺憾」とした。文氏は「(首相にふさわしいかどうかを見極める)国会の人事聴聞会で全てを話す」と述べている。


 「元記者とか特定宗教の信徒とかの立場ではなく、首相候補としての資質が問われているために、問題が起こっているという事実を文氏は忘れてはならない」(朝鮮日報)と、韓国メディアの比較的冷静な論調は、文氏の首相としての資質、首相にふさわしいかどうかに疑問を投げかけている。

 言論人として毅然(きぜん)とした態度で、自ら公の場で考えを述べるという文氏ではあるが、本人を取り巻く状況は極めて厳しい。ことさら“日本”がからんでいるためだけに、置かれた立場は相当にきつく、大変だろう。。

 メディアはもちろん、慰安婦問題で対日非難を続ける挺身隊問題対策協議会などの市民団体、野党勢力に加え、与党の一部からさえも文氏に対して「首相候補指名を辞退すべきだ」と非難する声が続出している。

“民族”についての論議は

 文氏が首相指名を辞退するのかどうか、首相にふさわしいのかどうか、韓国の次期首相に誰がなるのかは、筆者のような一日本人の物書きがあれこれ言うことではない。韓国国民が決めることだ


ただ、筆者が注視しているのは、文氏が聴聞会でどのように持論を明らかにするかについてである。これまで“民族”に関わる問題で俎上に挙げられバッシングを受けた韓国人は、自分の主張を取り下げるか、批判に屈し迎合して終わった例が多い。文氏も前例に倣うのかどうかだ。

 また、懸念されるのは、首相になろうがなるまいが、文氏がこれまで長年、残してきた文筆家(記者)としての業績がすべて葬り去られはしないかだ。韓国人がよく口にする“民族の自尊心”がいくら大切であっても、気に入らなくとも、“民族”が言論の自由を圧迫し、抹殺するようなことがあっていいものだろうか。

 文氏をめぐる問題に加え、もう一つ関心を持っていることがある。今回の「文昌克発言」を機に、韓国で自らの民族性についての掘り下げた議論が起こるのかどうか。興味深いテーマだと考えているのだが、現時点で“文氏バッシング一色”の韓国社会には、その兆候さえ見られない。

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