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日本を取り巻くアジア情勢の変化 世界の情報を辛口で伝える情報部ログ 世の中はめまぐるしくかわっていきます その中で取り残されない為の情報をお伝えします Changing Asian situation surrounding Japan Tell the world information by information Department log The world is rapidly mood In order not to lag behind in its informed the <a href="https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=3BDZ68+72TSYA+4IRQ+5YJRM" rel="nofollow">なんでもまとめてお売りください!宅配買取「いーあきんど」</a> <img border="0" width="1" height="1" src="https://www19.a8.net/0.gif?a8mat=3BDZ68+72TSYA+4IRQ+5YJRM" alt="">
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©getty
6月30日、中国全人代常務委員会で可決と同時に施行された「香港国家安全維持法(香港国安法)」の衝撃が世界に広がっている。同法が香港における自由・人権・民主主義を根底から覆しかねないことはもちろんだが、香港以外の国の人々、例えば日本人にも影響が及ぶ可能性があるからだ。同法により日本人が逮捕されることはありうるのか。リスクマネジメントに詳しい田畑弁護士が解説する。
ここに至るまで香港の民主化運動などは世界的に大きな注目を集めてきましたが、今回の「香港国家安全維持法」の成立をもって、端的にいえば「香港が陥落した」と言う印象を持つ人が多いようです。
さらにここにきて同法下では日本人に対する逮捕のリスクすら存在するということがインターネットなどで話題になっています。こと台湾の独立や香港の民主制を支持する人が多い日本では「空港でのトランジットだけで捕まるかもしれないのでもう香港や中国には行けない」「香港や台湾、ウイグルの独立についてリツイートしたことがあるだけでいつ捕まってもおかしくない」などと悲観的な声も多く聞かれます。
実際のところ、我々、「日本に住む非中国人・非香港人」が負うリスクはどのようなものでしょうか。オフィシャルなものではありませんが、下記サイトにあげられた条文の全訳を参考にして検討してみましょう。
( https://news.yahoo.co.jp/articles/e3ecf09f2a859fe481e9c1c81709882c787a6cf5 )
そもそも、今回の法律で「香港や台湾、ウイグルの独立についてリツイート」することが罪になるとしたらどんな内容なのでしょう。上記サイトの訳文によれば、着目されているのは下記の第3章第1節第20条および21条でしょう。
◆
第3章 犯罪と罰則
第1節 国家分裂罪
第20条 いかなる人でも組織し、策略を練り、実施或いは以下の主旨に関与し、国家の分裂や国家の統一を損なうことを目的にした行為を図るものならば、武力や武力に相当する威嚇を以てこれを処罰する。
1)香港特別行政区または中華人民共和国、その他いかなる地域から、中華人民共和国を離れて出ていく。
~中略~
上述の罪を犯した者は、主要なまたは重大な犯罪について、終身刑または10年以上の懲役。積極的に参加した者は3年以上10年以下の懲役。その他参加者は3年以下の懲役、或いは拘留・保護観察処分。
第21条 いかなる者でも扇動、支援、教唆、金銭で他人を支援することをした場合、本法律第20条の規定によって処罰される。状況が深刻な場合は、5年以上10年以下の懲役刑が言い渡され、状況が比較的軽い場合は、5年以下の懲役刑、拘留、または保護観察処分が言い渡される。
◆
「国家の分裂や国家の統一を損なうことを目的にした行為」が「香港や台湾、ウイグルの独立運動」を主眼としていることは論を俟ちません。我が国の領土である尖閣諸島を自国領土と標榜する中国の立場からは、尖閣諸島問題も含まれそうですが、ここでは主に香港などについて検討してみます。
日本人の多くは普段「香港や台湾、ウイグルの独立運動」といった政治的運動に参加していません。にもかかわらず、リスクだと言われるのは、条文の茫漠として広汎な規定の仕方にあります。
本法は「組織し、策略を練り、実施或いは以下の主旨に関与」「扇動、支援、教唆、金銭で他人を支援」したものをすべて処罰するとしています。「扇動する」「支援する」とは何を意味するのでしょうか。
例えば「香港や台湾、ウイグルの独立」をうたうツイートや記事はインターネットを見ていれば無数に流れてきます。これらをリツイート、好意的に論評する行為が「扇動」「支援」に当たらない、とは誰も定義してくれません。
「香港や台湾、ウイグルの独立についてリツイート」することで本法を適用されてしまうことは十分に予想できます。
上記に関連して2年前にNHKで放送された「消えた弁護士たち 中国“法治”社会の現実」( https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20180722 )という番組があります。中国で人権を守る活動をしていた数百人の弁護士が行方不明となり、多くは未だに家族も会うことすらできていません。よくNHKがここまで踏み込んで取材できたと思う衝撃の内容です。
本件については、普段中国に言及しない日本弁護士連合会も「中国の弁護士の一斉連行を憂慮」する声明を出しています( https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2015/150724.html )。この一斉連行が、本土での中華人民共和国国家安全法施行直後に行われた、という点からするなら、番組に出てくるような状況は明日の香港の姿ではないでしょうか。
次に、どこの誰が処罰の対象になるのでしょうか。この点については下記の条文が定めています。
第38条 香港特別行政区に永住権を有しておらず、香港特別行政区外の者が香港特別行政区に対して罪を犯した者も本法律に基づいて処罰される。
香港特別行政区に永住権を有しておらず=外国人、香港行政区外の者=外国在住者も処罰されるという内容です。
特にこの点は、インターネット上で「香港の航空会社であるキャセイパシフィック航空に搭乗するだけで捕まってしまうかもしれない」「外国人を処罰する法律を中国が作るなんておかしい」という反発を呼んでいました。
では日本の法律には、外国人を処罰する規定はないのでしょうか。内乱、その予備及び陰謀、内乱等幇助、通貨偽造などの罪については我が国の刑法も以下のように定めています。
◆
(すべての者の国外犯)
第二条 この法律は、日本国外において次に掲げる罪を犯したすべての者に適用する。
一 削除
二 第七十七条から第七十九条まで(内乱、予備及び陰謀、内乱等幇助)の罪
三 第八十一条(外患誘致)、第八十二条(外患援助)、第八十七条(未遂罪)及び第八十八条(予備及び陰謀)の罪
四 第百四十八条(通貨偽造及び行使等)の罪及びその未遂罪(以下略)
◆
つまり、日本に対する内乱を起こしたり、起こそうとした外国在住の外国人、外国で通貨偽造を行った外国人は、我が国の刑法で処罰できるわけです。内乱の首魁が外国にいると手を出せない、というのはおかしな話なので、このような考え方(保護主義)自体は取り立てて珍しい規定の仕方ではありません。
付け加えると、「自国船舶・自国航空機内における犯罪に対しては犯人の国籍を問わず自国の刑法を適用する」という「旗国主義」も日本を含む世界が採用しているスタンダードです。
したがって今回の法律の問題は「何が犯罪とされるかがブラックボックスとなっている点」に集約されると言えるでしょう。
また、カルロス・ゴーン氏の問題でも話題になった「犯罪人引渡し条約」の問題は無視できません。これは犯罪人の引渡しの義務を相互に約するための条約で、つまり香港とこの条約を結んでいる国(2020年4月時点で20国)は、香港で犯罪人とされた者について引渡しの義務を負うことになります。つまり、香港や中国を訪問すらしていなくても、締結国を訪問することで、身柄拘束され、香港に引き渡されてしまう可能性があるということです。
本法の制定をきっかけとして、7月に入りカナダやオーストラリアは条約の停止を宣言していますが、その他の締結国である欧米先進国がどのように対応するかには注目すべきでしょう。
こうしてみると、今回の法律ができたことで「台湾や香港の独立についてリツイートしたことがある日本人が、香港国際空港に上陸するだけで、3年以上の懲役を科せられる」ということも非現実的ではないと言えます。
一方で、こうした状況は、今回の法律でいきなり生まれたわけではありません。
実を言うならば、これらと同様の「国家の分裂」を企図する行為を犯罪としている点は、2015年に制定された「中華人民共和国国家安全法」( https://zh.wikisource.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%8D%8E%E4%BA%BA%E6%B0%91%E5%85%B1%E5%92%8C%E5%9B%BD%E5%9B%BD%E5%AE%B6%E5%AE%89%E5%85%A8%E6%B3%95?uselang=ja )にほとんど同じような内容が規定されています。香港より民主派が弱かったマカオでは2009年に国家安全法が成立しています。
つまり、「台湾や香港の独立についてリツイートしたことがある日本人が、“上海浦東国際空港”や“マカオ国際空港”に上陸するだけで、刑罰を科せられる」ということ自体は、既に2015年から現実のものになっていたわけです。また、上述した「犯罪人引渡し条約」の中国本土との締結国も、香港と違い欧米先進国は少ないものの50か国以上に上ります。
とすれば、去年までは普通に中国旅行を楽しんでいたのに「今回の法律で怖くて中国本土に行けなくなった」というのは少し論理的でないかもしれません。中国本土はそれ以前から「怖かった」のに、日本人が気付いていなかっただけなのです。
かといって2015年以降、「日本人がインターネットの書き込みを理由に中国で逮捕された」というようなニュースは見ません。
「罪に問える」ことと「罪を問う」ことは別なのです。
ひょっとすると、見せしめのように目をつけられた日本人が逮捕され、非公開の裁判で処罰されることがあるのかもしれません。中国政府がやりたいようにやる、ということです。
まとめると、本法律は、中国やマカオは危険だが、香港は安全だ、と考えていた人にとっては大きな出来事であり、本土と同様の法律、あるいはマカオと同様の法律が香港でも成立してしまった、という点がポイントになりそうです。
現在の本土での運用の状況を見ると、日本人が大量に罪に問われるような状況ではなさそうです。ただ、「その気になればいつでも罪に問えてしまう」ような制度の国を訪問するのが怖いかどうか、という点につきます。
そして、「その気になればいつでも罪に問われる」国に住んでいる人たちのことにも想像を巡らせるべきでしょう。我が国でどんな政策を(沖縄独立論のようなものも含めて)唱えても、逮捕されることはありません。我が国には言論の自由があり、民主制があり、公開裁判の制度と手続保障があるからです。これがいかに貴重か、きっと香港に住んでいる方は我々より良く知っているでしょう。
日本は本法に対する対策を講じるべきだ、という声もインターネット上にはありました。
我が国にとって、民主主義と言論の自由を守り、香港からの脱出を考える人や企業にとって安全で魅力ある国であり続けることが何よりの対策ではないかと私は考えます。
韓国の産業通商資源部通商交渉本部長の愈明希(ユ・ミョンヒ)氏が世界貿易機関(WTO)の事務局長選挙に立候補したことについて、日本は警戒感を強めています。
日本の茂木敏充外相は先月26日の記者会見で、愈明希氏に関する質問に「次期事務局長に求められる資質はいろいろあるが、(中略)主要国の利害を調整する能力が非常に重要」だとして「対応に関しては検討中」と述べました。
こうした日本の反応に対して、韓国では「日本が韓国候補の落選運動をはじめた」と騒いでいます。
日本が昨年7月に韓国への半導体素材の輸出を規制し、8月には輸出特例適用国(ホワイト国)から韓国を外しましたが、これについて、韓国はWTOに提訴しています。そのWTOの事務局長に韓国人がなれば、お手盛りの裁定を行うことは間違いないでしょう。
とくに愈明希氏はこれまでも、日本の韓国に対する輸出管理強化に反発しており、WTO事務局長になって、日本の政策を批判してくることは十分に考えられます。
韓国では現在、いわゆる「徴用工問題」で、8月4日にも韓国の裁判所が日本製鉄の韓国国内の資産を強制的に差し押さえて売却する可能性が高まっています。これに対して日本は強く反発しており、「深刻な状況になる」と警告しています。
韓国では、日本の輸出管理やホワイト国除外も、徴用工問題に対する日本側の報復だと見られています。そのため、差し押さえられた日本製鉄の韓国資産が現金化されれば、日本が直ちに第2次報復に出てくると見ています。
その内容は、日本への依存度が高いシリコンウエハーや、フォトマスクの原材料であるブランクマスク、有機発光ダイオード(OLED)蒸着工程に使われるファインメタルマスク、電気自動車用バッテリーを包むアルミニウムパウチなどが有力な輸出規制対象とみられています。
● 韓国の資産差し押さえ、日本の第2次報復…運命の8月4日近づく
こうしたことを防ぐためにも、韓国はWTOの事務局長のポストを狙っているわけです。WTOは中国に牛耳られていますが、WTOは韓国が牛耳ろうとしているということです。あからさまな利益誘導になることは、目に見えています。
以前、潘基文が国連事務総長を務めた際、国連を私物化し、周囲を親族で固め、しかも国際紛争を解決する能力がまったくなく、まるで中国のご機嫌取りのようだったため、世界から酷評されたということは、まだ記憶に新しいところです。
イギリスのエコノミスト誌は、2016年5月、同年に任期切れとなる潘基文について、「歴代最悪の事務総長の一人」と痛烈に批判しました。
2009年にはノルウェー国連大使が潘総長を「やる気と学ぶ意欲に欠けているせいで、多くの交渉で影響力を発揮できていない」と批判する文書が流出、さらに同年の2009年にニューズウィークでも、彼を「際立って無能」とする批判記事が掲載されました。
これに対して、アメリカと日本は、台湾は国家としての条件は備えていないがアルバニア決議に台湾の加盟を妨げる表現はないと反論しました。
また、藩氏は、何かと親中の態度を見せており、2014年に香港で起こった行政長官の選挙をめぐる2カ月半にわたる大規模デモ、「雨傘運動」が起こった際にも、内政問題だと言うだけで何の意見も述べませんでした。そういう意味では、現在の状況と酷似しています。
このような人物が事務総長だったため、国連は有効的に機能していませんでした。国際紛争が拡大し続ける中、国連が機能しないのでは、その存在さえもが疑問視されます。その点もWHOのテドロス事務局長と同様でした。
とくに現在、米中貿易戦争は香港への国家安全維持法導入後、一層の激化が予想されています。これまで国際機関で目立った実績のない愈明希氏がWTO事務局長になっても、潘基文同様に、何もできずに右往左往する事態が予想されます。
もっとも、下馬評ではナイジェリアの候補者が本命視されているようです。現在、出馬を予定しているのは、韓国の愈明希氏以外に、メキシコのヘスス・セアデ外務次官、ナイジェリアのヌゴジ・オコンジョイウェアラ氏、エジプトの弁護士ハミド・マムドゥ氏、モルドバの元駐ジュネーブ大使のトゥドル・ウリアノブスキ氏です。
ナイジェリアのヌゴジ・オコンジョイウェアラ氏は財務相、外相を歴任し、世界銀行の幹部を務めた経験もあります。国際機関での活躍経験という意味では、十分です。
もっとも、ナイジェリアも中国から多額の援助を受けている国です。その点はWHOテドロス事務局長のエチオピアと同様です。ただし、新型コロナでは、中国にいるナイジェリア人が感染源として差別の対象になっており、ナイジェリアでの反中意識が高まっています。ナイジェリア政府は中国当局に直ちに対処するように要求しています。
● 中国でコロナめぐる差別、アフリカ諸国が猛反発「容認できない」
国連もその関連機関も、ますます無意味な存在になりつつあります。アメリカは正式にWHOからの脱退を表明しました。日本は国連信仰が強いために、WHOを信じて新型コロナの被害が大きくなったという話も少なくありません。
WTO事務局長選挙の立候補届出の締め切りは7月8日です(※編集部註:7月9日現在、立候補届出は最終的に8人)。選出までは6カ月程度かかるそうです。現在、アメリカはWTOの上級委員会(最高裁にあたる)が、中国の知的財産権の侵害や、中国政府による企業への補助金問題などに十分に対応できていないなどといった理由で、任期切れの上級委員の後任びを拒否し続け、7人定員の委員が現在では1人という状況で、完全に機能停止状態になっています。
自国への利益誘導を狙うことが明らかな愈明希氏では、このような状況を打開するには、さすがに荷が重すぎるでしょう。
米軍と中国軍が、東アジアでにらみ合っている。米海軍は4日、南シナ海に世界最強の原子力空母「ロナルド・レーガン」と「ニミッツ」の2隻を派遣し、近年最大級という演習を実施した。一方、中国軍は6日までに、南シナ海に加えて東シナ海と黄海で軍事演習を行った。両軍が同時期に、同海域で軍事演習を行うのは極めて異例。中国発の新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)や、香港への「国家安全維持法」施行などをめぐり米中対立は激化している。ドナルド・トランプ米大統領と、中国の習近平国家主席は、それぞれ一歩も引かない姿勢を示したといえそうだ。 ◇
「中国固有の領土であり、軍事演習は主権の範囲内だ」
中国外務省の趙立堅副報道局長は先週、こう強弁していた。
中国軍は1日から、南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島周辺に加えて、東シナ海と黄海でも軍事演習を実施した。
国営中央テレビは「三大戦区の海軍が実戦演習を行った」と、南部、東部、北部の3戦区の部隊が同時期に演習を実施したことを伝えた。ミサイル駆逐艦などが投入され、火力を使用する映像も公開された。東シナ海では、ヘリコプターによる偵察や、船舶の臨検、拿捕(だほ)の訓練も行ったという。
有事の際は軍の指揮下に入る中国海警局の公船は、沖縄県・尖閣諸島周辺海域に連日侵入し、領海侵犯も繰り返している。今回の中国軍の演習内容から、尖閣周辺での日本漁船拿捕も念頭に置いている危険性もある。
東アジアでの軍事的覇権を強める中国に対し、トランプ大統領率いる米軍は明確な対抗姿勢を打ち出した。
米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)を拠点とする原子力空母「ロナルド・レーガン」を中心とする空母打撃群は、同空母「ニミッツ」とともに4日、南シナ海で軍事演習を実施した。演習内容は、艦載機の離着艦などが含まれるもようだ。
中国は南シナ海の大半の領有権を一方的に主張し、岩礁を埋め立てて軍事拠点化するなど、覇権を急速に強めている。
中国軍による軍事演習について、米国防総省は2日、「領有権が争われる海域での演習は緊張緩和の取り組みに逆行するものだ」「南シナ海の情勢をさらに不安定化させるだろう」と批判する声明を発表していた。
米空母2隻による大規模演習は、米国が「自由で開かれたインド太平洋地域」という理念の下、南シナ海での航行の自由を死守する立場を同盟・友邦諸国に明示する狙いがある
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米軍当局者は「国際法の許す場所であればどこでも飛行し、航行し、活動できるという全ての国の権利を守るための行動だ」と強調した。
トランプ氏は米独立記念日の4日、ホワイトハウスでの演説で、新型コロナウイルスの感染拡大は「中国に全面的な責任がある」と批判。香港への「国家安全維持法」施行をめぐっても、米中対立は激化している。
米軍と中国軍が同時期に、同じ海域で軍事演習を行うのは極めて異例。緊張は次の段階に進もうとしているのか。
評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「米中両国とも、相手を意識した軍事的意図があることは明らかだ。コロナ禍で米軍の活動が低調になったなか、習主席率いる中国は南シナ海だけでなく、台湾の防空識別圏に中国空軍が侵入するなど従来にないほど影響力を強めた。米軍も『力の空白』をつくらないために黙視できない。トランプ氏としては、弱腰とみられないよう国内へのメッセージもある。日本も言葉だけでなく、『日米での共同訓練』など、力という目にみえる形で、わが国の領土を守る意思を示すべきだ」と語った。
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朝鮮人民軍(北朝鮮軍)は今年に入って、苦しい戦いを強いられている。韓国や米国とではない。病魔との戦いだ。
今年1~2月、中国と国境を接する平安北道(ピョンアンブクト)、慈江道(チャガンド)、両江道(リャンガンド)、咸鏡北道(ハムギョンブクト)に駐屯する国境警備隊では新型コロナウイルスと思しき症状で180人が死亡。3~4月には、一部の部隊で組織が機能しないほどの状況に陥った。
(参考記事:「コロナ感染で部隊が壊滅」北朝鮮軍、中朝国境で)
栄養失調がまん延する北朝鮮軍が感染症に襲われたら、そのダメージは計り知れない。
(参考記事:北朝鮮「骨と皮だけの女性兵士」が走った禁断の行為)
一方、軍関係のデイリーNK情報筋によると5月末、軍事境界線を挟んで韓国と向かい合う江原道(カンウォンド)に駐屯する第1軍団に所属する兵士が、バタバタと倒れる事態が起きた。症状は高熱や下痢。幸いにしてコロナではなく、別の伝染病のパラチフスだったが、軍当局は対応に四苦八苦している。
厚生労働省の資料によると、パラチフスはパラチフスA菌の感染で起きる全身性感染症で、患者や無症状病原体保有者の排泄物やそれに汚染された食品、水、手指から感染する。衛生状態のよくない開発途上国で蔓延しており、抗生剤の投与で治療するが、適切な治療が行われないと死に至ることもある。
先月22日に人民武力省から報告を受けた金正恩党委員長は、「第1軍団で急に流行したパラチフス性ウイルスによる部隊の戦闘力悪化の問題を解決せよ」との指示を下した。これを受けて朝鮮人民軍の総参謀部の作戦局8処、人民武力省の軍医局、後方局の責任イルクン(幹部)が集まり緊急会議が行われた。
補給を担当する後方局が上げた報告は、治療するための薬品がほとんどないということだった。これを受けて薬品10箱が第1軍団に支給された。しかし、軍当局はこの薬品ではまともに治療ができないと見ている。絶対的に量が不足しているためだ。そこで、指揮官は部下の兵士に「実家に薬を送ってくれと電話をかけろ」と命令した。
朝鮮人民軍は、慢性的な食糧不足に苦しめられており、兵士たちは副業地とよばれる部隊付属の畑で野菜を育てたり、実家から食べ物の差し入れをもらったりして、栄養失調にならないようにしているが、高価な抗生剤まで親に頼る羽目になってしまった。国を守る任務に付いている兵士が、結果的に親のスネをかじることになっているのだ。
第1軍団は、大々的な消毒を行うと同時に、病院と軍医所に石炭を供給した。オンドル(床暖房)で暖めれば病原菌がいなくなるだろうという、民間療法のようなものだ。また第2、4、5軍団でも消毒作業が行われた。
パラチフスは軍官(将校)の住む社宅でも蔓延しているが、国からの支援の対象からは外れているため、「自力更生式治療」を行っていると情報筋は伝えたものの、その内容には触れていない。
おそらく、民間療法を使ったり薬を自作したりして治療に当たっているものと思われる。北朝鮮の医師は、薬草、小麦粉などを使って抗生剤を製造し、患者に投与している。
(参考記事:穀物から医薬品を製造する北朝鮮医師の離れ業)
患者を助けようとする医師の懸命の努力が悲惨な結果を生むこともある。昨年、両江道の三池淵(サムジヨン)の病院では、農薬を処方して患者に投与し死なせた医師が、処刑されている。
(参考記事:当直医の死で幕を閉じた北朝鮮「恐怖病棟」での出来事)
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