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時代を見通す日本の基礎情報

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日本「完勝」」 WTO最終審で勝訴韓国バルブ課税問題韓国側は反発

韓国による産業用バルブへの反ダンピング(不当廉売)課税は不当として日本が世界貿易機関(WTO)に提訴していた問題で、日本政府は11日未明、WTOが韓国側の協定違反を認定し、是正勧告したと発表した。WTOの紛争処理の最終審にあたる上級委員会が最終判断の報告書を公表し、日本側の勝訴が確定した。

 11日、世耕弘成経済産業相は「韓国にWTO協定に整合しない措置の誠実かつ速やかな是正を求めていく」とのコメントを発表。韓国側が勧告を履行しない場合、日本はWTO協定に従って、バルブに限らず、韓国からの物品に対して追加関税を課すなど対抗措置を発動できる。

 言ってみれば、日本側の完勝だが、韓国の聯合ニュースは報告書について、「韓国が実質的な争点の大部分で勝訴した」と報道。輸出管理強化をめぐってもWTOへの提訴をちらつかせる韓国が反発を強め、問題を長期化させる可能性もある。

 審理対象は「空気圧伝送用バルブ」と呼ばれ、圧縮した空気の流れを制御する部品。自動車や家電など工場の組み立て工程で使われる。

 韓国は、日本企業が不当に低価格で輸出したと主張し、2015年8月に11・66~22・77%の追加関税を適用。日本は韓国の措置はWTO協定違反だとして、16年3月に提訴手続きに入った。

 上級委は、日本製バルブは韓国製よりも高機能かつ高価格のため、そもそも競合せず、韓国当局が両者の価格を比較した際の基準もあいまいだったと認定。日本製品の輸入が韓国製品の価格引き下げにつながったのかどうかについても適切な調査が行われていなかったとした。

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「韓国外交はひどい」「黙っていられない」米国から批判続く

 韓国紙・朝鮮日報(日本語版)が10日付で伝えたところによると、トーマス・カントリーマン元米国務省次官補(国際安全保障・不拡散担当)は7日(現地時間)に放送されたボイス・オブ・アメリカ(VOA)の対談企画で、金鉉宗(キム・ヒョンジョン)青瓦台国家安保室第2次長の発言を厳しく批判したという。

 金鉉宗氏は韓国政府が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を決めた直後の記者会見で、「政府はGSOMIA終了を契機として韓米同盟を一段階アップグレードするだろう」と話していた。

 これに対しカントリーマン氏は、「韓国の国家安保室第2次長は『大衆に迎合する政治的で衝動的な措置』を国家安保のための賢明な決定に包み装おうとしているようだ」と批判。「韓国と日本が北朝鮮という危険な敵に直面している時、こうした(GSOMIA破棄)措置は賢明でない」としながら、「両国が協力しなければ、両国は自らの安保を損なうだけでなく、米国との同盟関係も損なうだろう」と語ったという。

 この文脈からは日韓双方に対する警告が込められているようでもあるが、GSOMIA破棄に対し「これはひどい(poor)外交、ひどい国家安保決定だ」と語っている点からして、韓国への失望がより大きいと言える

興味深いのは、米政府系の対外メディアであるVOAがこのような企画を持ったことである。韓国メディアの中には、大手紙などGSOMIA破棄に批判的な論調がある一方で、反日的な世論や文在寅政権の姿勢に迎合し、「GSOMIAの価値など大したことない」「韓米同盟にも大した影響はない」と報道する向きが見られる。米国政府は、そのような動向を観察しつつ、敢えてけん制する必要を感じているのではなかろうか。

 一方、VOAの同じ対談企画では、米ヘリテージ財団のブルース・クリンナー上級研究員が米韓外交の内幕の一端を明らかにしている。同氏によれば1年前、対北朝鮮政策をめぐって米韓の間で大きな意見の違いがあり、米外交官が水面下で韓国に対し「もうこれ以上、静かにしてはいられない」と警告したことがあったという。つまり、「もう気を使って黙ってはいられない。言うべきことは声を上げて言う」という意味であり、まさに現在の状況がそれだ。

 そもそも文在寅大統領には、物事を自分に都合よく解釈する癖がある。韓国では大統領の権力が絶大だから、周囲の忖度(そんたく)も激しい。ということは、米国側が水面下で何を警告しても、韓国政府内で「文在寅モード」に変換されてしまっているのではないか。だとすれば、それを防ぐには公開でものを言い、国際世論を「客観的な証人」とするほかないだろう。

 (参考記事:「何故あんなことを言うのか」文在寅発言に米高官が不快感

 米国からの公開的な韓国非難は、とうぶん止みそうもない。

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進行する中国の南シナ海での「嫌がらせ戦術」

中国は、南シナ海で領有権を争っている国々の石油・ガス探査への嫌がらせを強めている。5月以降、中国の海警局の艦船が、ベトナム、マレーシアのEEZ内での掘削活動に威圧的な妨害を加えている。さらに、7月以降、中国の海洋調査船がベトナムのEEZ内で調査を続けている。調査船は、海警の艦船、準軍事組織「人民武装海上民兵」が乗り組む漁船に護衛されているという。ベトナム側は沿岸警備艇を派遣し、衝突のリスクが高まっている

Kithanlea/channarongsds/Panacea_Doll/iStock/Getty Images Plus

 この問題について米国は、8月22日に国務省が、8月26日には国防総省が強い懸念を表明する声明を相次いで発表している。このうち、国防総省の緊急声明の要旨は次の通り。

 国防総省は、中国によるインド太平洋におけるルールに基づく国際社会を破壊する努力が続いていることを強く懸念している。最近、中国はベトナムの石油・ガス探査活動への威圧的干渉を再開した。これは、シャングリラ会議での魏鳳和・中国国防部長の「平和的な発展の道を堅持する」との発言と全く矛盾する。中国の行動は、『受け入れられている国際的ルールと規範に沿ってすべての国が大小を問わず主権を保障され、威圧されず経済的成長を追求し得るとする自由で開かれたインド太平洋地域』という米国のビジョンとは対照的である。

 中国が「嫌がらせ戦術」を続けることで、近隣諸国の信頼も国際社会の尊敬も勝ち得ることはないだろう。ASEANの領有権主張国を威圧する行動、攻撃的武器の配備、海洋についての違法な主張の執行は、中国の信頼性への深刻な疑いを提起している。米国は、同盟国、パートナー国による、インド太平洋全体における航行の自由と経済的機会を確かなものとする努力を支援し続ける。

出典:‘China Escalates Coercion Against Vietnam’s Longstanding Oil and Gas Activity in the South China Sea’(U.S. Department of Defense, August 26, 2019

 中国の「嫌がらせ戦術」に対して、関係諸国は連携を密にしようとしている。例えば、8月23日にはベトナムのハノイで豪越首脳会談が行われたが、その際の共同声明で、南シナ海の資源に関する「妨害的活動」に懸念が示された。豪州とベトナムは、5月にベトナムのカムラン湾に豪海軍の艦船2隻が寄港するなど、関係を緊密化させている。また、8月27日のベトナム・マレーシア首脳会談でも、中国の調査船による活動について話し合われたと見られる。

 ただ、関係諸国、ひいては国際社会の連携のカギとなるのは、やはり何と言っても米国の動向である。この点、米国が上述の通り相次いで2つの声明を発表したことは、南シナ海における中国の傍若無人な振る舞いを米国が深刻に受け止めているというメッセージを強く発するものであり、歓迎される。上記の国防総省の声明の内容は、米国の立場、国際秩序の原則を明確に示している。定期的に繰り返されている米国主導の「航行の自由作戦」(8月末にも実施)も、本件への直接の対応ではないとしても、米国の南シナ海におけるプレゼンス維持が本気であることを示すものである。

 今後の注目点は、まず第一には、
国際社会の連携をどれだけ拡大できるかである。それには、中国に対し、ルールに基づいた国際秩序の原則を繰り返し言っていくということであろう。
その次に、さらに実効的な措置が模索される必要があると思われる。しかし、準軍事組織を用いた中国の「嫌がらせ戦術」に対抗するのは、言うは易く行うは難し、である。潜在的には、米議会に提出されている「南シナ海・東シナ海制裁法案」などが対抗手段となり得るかもしれない。同法は、ASEAN加盟国が領有権を主張する海域において、平和、安全保障、安定を脅かす行為をした個人に対して制裁を科すとしている。実現性は全く不透明ではあるが、興味深い試みであると言えよう

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政府が要求を飲んだ本当の理由とは?香港デモ終息するのか?

「逃亡犯条例」改正案の撤回を表明する林鄭月娥行政長官(AP/AFLO)

香港の林鄭月娥行政長官がついに「逃亡犯条例」改正案を正式に撤回した。9月4日夕方の発表を受け、台湾訪問中で台北市で開かれた記者会見に臨んだ香港の民主活動家、黄之鋒氏らは神妙な面持ちで「遅過ぎた決定」と批判し、「継続抗争」の意思を表明した。さらに同じ活動家メンバーの周庭氏も「条例の撤回は喜べない。遅すぎた」とツイートした。

行政長官のよく練られた「回答」

 数カ月にわたった今回のデモは「反送中」と名付けられていた。「逃亡犯条例改正案を反対し、その撤回を求める」というのが主たる目的だった。5大訴求のなかでも、メインテーマとされる目的が達成されたわけだから、少なくとも「一部勝利」といってもよさそうだが、「喜べない」とは何事か。まさか「悲しむ」べき出来事とでもいいたいのか。なぜだろう。

 まず政府側の法案撤回発表の一番大きな効果はなんといっても、デモのテーマが消えたことだ。「反送中」という名称はもう使えなくなる。「継続抗争」といっても、残りの4つの要求からエッセンスを絞り込み、リブランディング(ブランドの再構築)作業が必要になってくる。

 残りの4つの訴求と行政長官の回答を逐一要約しよう。

 まず、デモに対する警察の暴力行為(権力濫用)について、独立調査委員会の設立に応じないものの、警察の公務執行に対する監督監査の手続規定に従って、独立監警会という専門担当機関に委ね、精査を行う。監警会はすでに国際専門家チームを立ち上げ、精査に関する情報を公開するというものである。

 次に、デモ活動に対する「暴動」の定義(規定)について、法的には「暴動」という定義が存在しないため、撤回云々もない。

 さらに、逮捕されたデモ参加者の全員釈放・不起訴処分については、法治社会では受け入れられないものである。

 最後に、香港における行政長官と立法会のダブル普通選挙の実施については、法理的基礎に基

振り出しに戻る、「雨傘運動」モードにリセットできるか?

 見ての通り、前3項目の訴求は、いずれも法的手続の規定であり、法の支配という観点からも、法の適正手続の保障が一種の先決となる。

 たとえば、警察に対する監督監査について、所定の監警会が公正でないかもしれないが、では別途独立調査委員会を設立して調査に当たらせれば、公正性が保障されるのかという問題もあるし、あるいは、今後政府側も勝手に別途独自の機関を設立したり、他の方式の手続を動員してもいいのか、という同根の問題が生じるわけだ。

 ゆえにこの3項目の訴求にフォーカスして抗争を継続するには、一定の困難があるように思える。さらに欧米諸国をはじめとする国際社会の同情や支援をどこまで引き出せるかという疑問も残る。

 すると、ポイントは第4の訴求、1人1票の「普通選挙権」というところに移らざるを得ない。

 繰り返すと、前3項目の訴求は、たとえどんな問題があろうと、「悪法もまた法なり」の原則に直面せずにいられない。それは、ギリシャの哲学者であるソクラテスの言葉に由来し、たとえ悪法だとしても、法律として守らなければならないというたとえで、いくら悪い法だとしても、法治国家であれば勝手に法を破ってはいけないという考え方である。

 第4の訴求は、そもそも法そのものが「悪法」ではないかという主張に立脚する。すると、「法理」という深層に触れざるを得なくなるため、話はそう簡単にまとまらない。今後「検討していきましょうよ」と、行政長官がいっているわけだから、そこで「牛歩戦術」だの「嘘つき」だの批判し一蹴するには、さらなる「闘争」が必要になってくるだろう。

 つまり、「反送中」運動の継続には、方向性の調整(テーマの変換)が必要であり、「普通選挙権」を求める運動に切り替えるとすれば、またもや2014年の「雨傘運動」という振り出しに戻ることになる。

 そういうことであれば、「条例の撤回は喜べない」という理由も頷ける。ここからは、「第二次雨傘運動」あるいは「香港民主化運動」にスイッチし、モードをリセットすることはできるのか。リセットできたとしても、それがうまくいくのか。一連の問題が横たわっている。

づき、実務的検討に持ち込む。

本当の原因はこれか?

 考え方としてはいろいろある。まず今回のデモで政府側が最終的に屈服し、「逃亡犯条例改正案の撤回」という要求を飲んだ。だったら、次の「普通選挙権」という要求も飲む可能性がある、という帰納法的な考え方だ。ただ、難易度は何段も上がる。「普通選挙権」といえば、香港を誰がコントロールするかという根本的な問題であり、北京政府はそう簡単に妥協するはずがない。

 すると、やはり米国の対中貿易戦争に便乗するしかない、という方向になる。そもそも、今回の条例改正案撤回という政府側の妥協はどのような背景に引き出されたのかをまず考えてみたい。

 10月1日の中国建国70周年記念日祝賀行事があって、習近平主席や国家の体面を保つためにも、香港デモをそれまでに収束させなければならない。という理由もあるだろう。そこで最終的にどんな手段が考えられるかというと、まず最悪の「第2の天安門」を避け(参照:『香港が「第2の天安門」になり得ない理由とは?』)、香港政府管轄下のリソースをフル動員して、デモ参加者の大量逮捕や戒厳令の発布といった措置が選択肢として浮上する。ただし、これらの措置を実施すると、米国の制裁を招来する可能性がある。強硬手段はまずい。

 さらになんと、9月4日という早い段階で林鄭行政長官があっさりと条例完全撤回の「敗北宣言」を出した。その理由は何であろうか。私の直感では、米国の「香港人権民主主義法案」が決定的な要因だったのではないかと思う。

 同法案は香港デモに関連し、基本的人権や自由への抑圧行動について、香港に付与された(中国本土と違う)優遇措置を取り消し、抑圧行動にかかわる関係者らの米国における資産を凍結し、米国入国を拒否するなどの制裁措置を含んでいる。特に資産凍結のダメージが大きい。一部の情報によれば、この「香港人権法案」は9月上旬の米国会で可決される可能性が高いといわれている。

 つまり条例完全撤回という香港市民側の要求を飲むことによって、米国の「香港人権法案」が立脚する基盤が崩れ、少なくとも法案現状のままでは可決できなくなるからだ。

 真相がどうであれ、香港問題が根底から解決されたわけではない。たとえ、デモなどの市民運動が今回沈静化したとしても、いつ再燃してもおかしくない。さらに、たびたびの騒動で香港の国際金融センターとしての基盤がすでにぐらついている。拙稿『香港騒動、最大の受益者がシンガポールであるワケ』にも指摘しているように、香港からの資金流出がすでに始まっている。



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自己中全開韓国によるスポーツの政治利用 国際社会に理解広がらず

東京オリンピックをボイコットせよ!〉--スポーツに「政治を持ち込まない」というのは良識ある先進国の常識だが、隣国には通じないようだ。

 8月28日、日本政府が韓国を“ホワイト国”(輸出優遇国)から除外した後、韓国では「東京五輪不参加」を求める世論が沸騰している。青瓦台(大統領府)のHPでは一般国民からボイコットを求める請願が始まり、韓国与党「共に民主党」所属のシン・ドングン議員は「積極的に検討する」と発言した。

 一連の風潮に心配を募らせているのは北海道大学国際政治学教授で日本安全保障貿易学会会長の鈴木一人氏だ。

 「2018年平昌五輪でアイスホッケーの南北合同チームを結成したように、韓国は五輪を政治イベントとして利用します。今のところ、韓国当局はボイコットしない意向を表明していますが、日韓問題が長期化・ドロ沼化すれば、日本が最もダメージを受ける手段だと判断して、韓国が五輪不参加を選ぶ可能性はゼロではないでしょう」

 開催国にとって不名誉となる五輪ボイコットを実行し、強い抗議の意を示した例は過去にもある。1980年のモスクワ大会では、米国の要請を受け、日本や韓国を含む西側諸国50か国以上がボイコットに参加した。

 

だが、スポーツジャーナリスト・谷口源太郎氏は「当時とは

状況が全く違う」と話す。

モスクワ大会は、冷戦体制下

で米ソが激しく対立するなか、ソ連のアフガニスタン侵攻に抗議するために米国のカーター大統領が呼びかけ、多くの西側諸国が同調して実行されたものです。逆に言えば、当時のように、“戦争状態でスポーツどころではない”という事態でもない限り、ボイコットへの国際的な理解なんて広がりません」

 ちなみに1984年のロサンゼルス大会では、その報復としてソ連を含む東側諸国がボイコットした。同調する国がなければ、影響は限定的となる。韓国問題に詳しい評論家・室谷克実氏はこういう。

 「仮にボイコットが強行されたとして、冷ややかな目で見られるのは、韓国のほうではないか。ことスポーツが絡むと、韓国への国際的な評価は低い。2002年のサッカー日韓W杯で韓国と対戦し、審判の疑惑の判定やラフプレーに泣かされたイタリアやスペインは今でも恨みを忘れていないしロンドン五輪で韓国選手がフェンシングなどで判定に抗議して、会場に座り込むトラブルも国際的な批判の対象となりました」

 2012年ロンドン五輪のサッカー男子3位決定戦では、日本に勝利した韓国選手がハングルで「独島は我が領土」と書かれた紙を掲げてピッチを駆け回り、IOCと国際サッカー連盟(FIFA)から懲戒処分を受けた。“韓国によるスポーツの政治利用”には国際社会も辟易しているのだ

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