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時代を見通す日本の基礎情報

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米朝「想定外の開戦」可能性、米空母ロナルド・レーガン緊急発進 


北朝鮮が「狂気の挑発」を強行した-。米国が対話の姿勢も見せていたなか、14日早朝、弾道ミサイル1発を発射したのだ。朝鮮中央通信は15日朝、「新型の中長距離弾道ミサイル『火星12』の発射実験に成功した」と報じた。米本土に届く「ICBM(大陸間弾道ミサイル)の完成一歩手前」との分析もある。ドナルド・トランプ米政権が設定した「レッドライン」を突破しかねず、米原子力空母「ロナルド・レーガン」は16日、米海軍横須賀基地を緊急出港する。朝鮮半島で「想定外の衝突」が起きる可能性が出てきた。 


 「(金正恩=キム・ジョンウン=朝鮮労働党委員長)はパラノイア(偏執狂)の状態にある。彼は周りのすべてのことに、信じられないほど懸念している」「圧力を一層加えていく

 米国のニッキー・ヘイリー国連大使は14日、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けて、ABCテレビのインタビューで、こう言い切った。一国のリーダーを「パラノイア」と呼ばざるを得ないほど、北朝鮮の行動は常軌を逸している。

 北朝鮮は14日午前5時28分ごろ、北西部の亀城(クソン)付近から東北東方向に弾道ミサイル1発を発射した。約30分間、約800キロを飛行し、日本海に落下した。通常より高い角度で打ち上げ、飛距離を抑える「ロフテッド軌道」での発射とみられる。高度は2000キロ以上で、実際の射程はグアムのアンダーセン空軍基地を収める4000キロを超えるとみられる。同基地には、超音速で北朝鮮などに侵入できる戦略爆撃機B1「ランサー」などが配備されている。

一部専門家は、今後、射程が7000キロ程度となる可能性も指摘する。これはハワイや米本土アラスカ州アンカレジにも到達する。北朝鮮はICBM(射程5500キロ超)に近い技術を完成しつつあるようだ。


 世界が激怒したのは、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したタイミングだ。

 米国と北朝鮮の非公式協議が先週、ノルウェーの首都オスロで行われたばかり。これに先立ち、トランプ米大統領は1日、正恩氏と「適切な状況であれば会うだろう」といい、レックス・ティラーソン米国務長官も3日、北朝鮮が「核・ミサイル開発」を完全放棄すれば、
(1)国家体制の転換を求めない
(2)金正恩政権崩壊を求めない-などの方針を示していた。


 中国とロシア、韓国も屈辱を味わわされた

 北朝鮮がミサイルを発射した14日は、中国の習近平国家主席が自ら提唱した現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」に関する初の国際会議の開幕日だった。ミサイルが着弾したのは、ロシア軍の太平洋艦隊の司令部があるウラジオストクから南へ約97キロという目と鼻の先。「条件が整えば平壌(ピョンヤン)にも行く」と公言した韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領も無視した。

 ミサイル発射には正恩氏が立ち会ったといい、朝鮮中央通信は15日、正恩氏の「米国が正しい選択をするまで、核兵器と攻撃手段をさらに多く製造し、実験準備を推し進めよ」と命じたと伝えた。やはり、トランプ政権のレッドラインである「6回目の核実験」を示唆したとも受け取れる



官邸周辺は「誰も、米朝の非公式協議1回ぐらいでは、北朝鮮の『核・ミサイル開発』が解決するとは思っていなかった。だが、今回のミサイル発射で、トランプ政権は改めて『やはり、正恩氏はまともに交渉できる相手ではない』と認識したのではないか。トランプ氏が発射から丸一日たっても、ツイッターで発信していないのも気になる」と語った。


 北朝鮮の暴挙を受けて、世界最強の米軍が動いた。

 米原子力空母「ロナルド・レーガン」は16日、周辺海域の警戒任務などに当たる長期航海のため、横須賀基地を出港した。現在、朝鮮半島周辺では、米原子力空母「カール・ビンソン」などが北朝鮮に圧力をかけているが、もし、2隻が同時に半島周辺海域に展開すれば、湾岸戦争やイラク戦争のような「戦争遂行準備」を整えたともいえる。

 トランプ氏が置かれた逆風も気になる。

 ロシアによる大統領選への干渉疑惑を捜査していた、連邦捜査局(FBI)のジェームズ・コミー長官を電撃解任したことを受け、米メディアが「捜査介入か」「第2のウォーターゲート事件」などと攻撃しているのだ。朝鮮半島有事は、国民やメディアの目先をそらすことになる。

 前出の官邸周辺は「これまで、トランプ政権は中国を使って朝鮮半島情勢をコントロールしてきたが、北朝鮮が暴発すれば『想定外の衝突』が起きる危険性がある。衝突後の落とし所が分からない泥沼の紛争が起きかねない。高度の警戒態勢を敷く必要がある」と語っている


米国はロナルド・レーガンを発進させる(米海軍提供)
米国はロナルド・レーガンを発進させる(米海軍提供)【拡大】








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