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時代を見通す日本の基礎情報

日本を取り巻くアジア情勢の変化 世界の情報を辛口で伝える情報部ログ 世の中はめまぐるしくかわっていきます その中で取り残されない為の情報をお伝えします Changing Asian situation surrounding Japan Tell the world information by information Department log The world is rapidly mood In order not to lag behind in its informed the <a href="https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=3BDZ68+72TSYA+4IRQ+5YJRM" rel="nofollow">なんでもまとめてお売りください!宅配買取「いーあきんど」</a> <img border="0" width="1" height="1" src="https://www19.a8.net/0.gif?a8mat=3BDZ68+72TSYA+4IRQ+5YJRM" alt="">

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経済崩壊の序曲か借金帳消し韓国でまもなく“徳政令”

韓国で新大統領・文在寅(ムン・ジェイン)氏の選挙公約が実現に向け動き出した。そのひとつが借金棒引きの“徳政令” だ。100万円以下の借金を10年以上借り続ける人々を対象にその借金と利息の全額を帳消しにするというもの。対象は43万7000人とされ、実現は簡単ではないが、実現した後にもいばらの道が待っていそうだ。(岡田敏彦)


猶予から帳消しへ韓国の故盧武鉉大統領の追悼式で、追悼の辞を述べる文在寅大統領=23日、韓国南部金海(共同)韓国の故盧武鉉大統領の追悼式で、追悼の辞を述べる文在寅大統領=23日、韓国南部金海(共同)


 借金の全額帳消し計画を伝えたのは韓国紙・東亜日報(電子版)。現在、韓国には「国民幸せ基金」というものがある。かつての李明博(イ・ミョンバク)元大統領と朴槿恵(パク・クネ)前大統領の政権下で計画、実施されたもので、国民約280万人の債権を買い入れ、うち57万人の約6兆3000億ウォン(約6300億円)の元金と利子を減免するなど債務を調整する役割を担ってきた。


 平たく説明すれば、収入に対して支出が大きすぎ、恒常的に借金返済に追われる庶民を助けようという趣旨でできたシステムだ。


 しかし、新たに大統領になった文氏は、この救済策を上回る「全額帳消し」を公約として大統領選に当選した。10年以上にわたって1000万ウォン(100万円)以下の借金を抱え、返済のままならない人々の借金を全額、国が肩代わりするというプランだ。



 東亜日報は、この公約実現に向けて「政府金融当局が本格的な検討に入った」と18日に報じた。


同紙によると、文氏の選挙参謀の一人は「(こうした)債務者たちはこれまで十分に苦痛を受けてきたが、借金を返済する能力がないものと見なければならない。こうした人たちが再び経済活動ができるようにしなければならない」と理由を説明した。


 日本でいえば室町時代の徳政令のような債権免除にあたる。貧しい人を助ける、といえば聞こえはいいが、実際には効果に疑問符のつく施策だ。


フェイクの失業率


 まず一つは、当然ながら対症療法でしかないこと。国の経済が上向き、失業率が減らなければ、目先の借金を消しても「同じ事の繰り返し」でしかない。家族を養えるだけの収入がなければ借金生活に逆戻りなのだから。


 現地紙・アジア経済(電子版)は、韓国の青年(15~29歳)失業率は4月基準で11・2%で過去最高と報じているが、韓国の統計は先進国とは違い、“操作”された数字が多いともいわれる。この青年失業率も諸外国は15~25歳が標準だ。「いつまでも夢を追ってニートではいられない」と、理想に遠い職でも妥協する20台後半までレンジを広げることで、失業率の数字を低くできる。


 この11・2%という数字すら額面通りには受け取れない。朝鮮日報(電子版)によると、大学などを卒業した後も、就職のため公務員試験などの試験勉強をしている、もしくはそうした“建前”を主張する人たちはこの11・2%には入っていない。同紙は「こうした人を含めると失業率は23・6%に達する」と指摘。実質的には若者の4人に1人が失業者と推定される。


仕事がない若者があふれているというのに、約100万円を10年にわたって返済できなかった人の借金を消せば、その人たちは“家族を養える職”に就けるのだろうか。


なぜ彼らだけが


 もうひとつ指摘されるのがモラルの低下だ。東亜日報は慶煕大学教授のコメントとして「大統領選挙ごとに債務の調整や借金の棒引きを繰り返し行っていれば、(債務者は)返さなくても最後には国が解決してくれるだろう-とする、モラルハザード(倫理観の欠如)が広がると指摘する。


 韓国の「家計債務」は過去最高の約135兆円に達しており、中央日報(電子版)によると、昨年12月末のデータで国民1人当たりの借金は2600万ウォン(約259万円)を超えた。


 同紙によると、韓国の処分可能所得(簡単に言えば給料の手取り分と貯蓄)に対する家計負債比率は169・0%これは経済協力開発機構(OECD)加盟35カ国の平均の129・2%を40ポイント近く上回る高い数値だ。


 今回の“徳政令”が実現すれば、対象にならなかった中間層の借金世帯が「なぜ我々だけ真面目に借金を返さなければならないのか」と怒りの声を上げかねない。




 


こうした経済低迷の根底には、内需が脆弱なため新たな雇用がうまれないという悪循環があるのだ。


 


新たな雇用


 文氏はこれを解消するため、最下級の公務員(9級)を81万人も雇用するとの公約を掲げてきた。今月に入ってこの公約実現のため10兆ウォン(約1兆円)の追加補正予算の早期編成を進める方針が決まったという。


 81万人という数字は、韓国ではどんな重みを持つのか。その一例を見れば、韓国軍の現有兵力は徴兵込みで約63万5千人で、その3分の1を占めるとされる、徴兵された下級兵士の給料は月1万5千~1万8千円と、小遣い並。正規で公務員を雇えば、こんな給与額では済まない可能性が高い。


 「もうひとつの軍隊」を作れるほどの人数を公務員にする、そんな“公務員天国”を維持する税収をどこからひねり出すのか。文政権の行く先は、いばらの道が続きそうだ。



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他人のせいにする韓国 反転できる要素見当たらぬ

韓国経済はかつて、「日本を追い抜く」「世界を牽引する」と喧伝された。それが今、苦境に喘いでいる。なぜ韓国は、経済の面で先進国になりきれないのか? 大前研一氏が解説する。

                  * * *

 一般的に1人あたりGDPが2万ドルを超えると中進国、3万ドルを超えると先進国とされる。だが、3万ドル経済に向かおうとする中進国は、しばしば為替や労働コストが高くなって競争力を失い、3万ドルに近づくと落ちるという動きを繰り返す。これが「中進国のジレンマ」だ。

 韓国経済も、調子が良くなるとウォンや労働コストが高くなり、そのたびに競争力を失って落ちるという悪循環に陥っている。韓国が「中進国のジレンマ」から抜け出せない最大の理由は、イノベーションがないことだ。

 では今後、韓国は何らかのイノベーションによって「中進国のジレンマ」から抜け出せる日が来るのだろうか?

 残念ながら、当面は難しいだろうなぜなら、戦後日本は財閥解体で従来の秩序が崩壊して経済にダイナミズムが生まれたが、韓国は未だに財閥支配で縦方向の秩序が固まっているからだ

 その秩序を壊してイノベーションを起こすためには、松下幸之助氏や本田宗一郎氏のような学歴がなくてもアンビション(野望)のある起業家が必要となる。

 しかし、韓国は極端な学歴社会だから、アンビションを持っている人でも、いったん受験戦争に負けたら這い上がることが難しい。つまり、イノベーションが起こりにくい硬直した社会構造なのである。

また、受験戦争に勝って財閥企業に入った人たちも、ファミリー企業なので出世に「ガラスの天井」があるし、近年は45歳くらいでリストラされるケースも多く、すんなり定年までエリートの道を歩むことが難しくなってモチベーションが低下している。どこをどう切っても、反転できる要素が見当たらないのだ


 韓国の根本的な問題も指摘しておかねばならないそれは自分たちの問題を何でもかんでも日本のせいにする、ということ日本が高度成長した時に我々は朝鮮戦争で発展が遅れてしまった。その原因は日本の植民地支配だ。そういう“エクスキューズ(言い訳)文化”だから、自分たちも努力すれば日本に追いつき、追い越すことができるという発想が生まれにくい。ここが同じく日本の植民地だった台湾との大きな違いである。

 台湾の場合は“ノーエクスキューズ文化”である。私は韓国にも台湾にも200回以上行っているが、台湾で日本の植民地支配のせいで発展が遅れた、などと言う人には会ったことがない。それどころか、台湾の人たちの大半は、日本のおかげでここまで成長できた、と感謝している

 そういう姿勢で素直に日本に学んできたから、サムスンをはじめとする韓国企業が壁にぶち当たって突破できないでいる一方で、鴻海精密工業や半導体受託生産企業のTSMC(台湾積体電路製造)、「格安スマホの仕掛け人」と言われる半導体メーカーのメディアテックといった台湾企業はますます世界を目指して成長し、新しい企業も続々と誕生している。

 韓国は日本をエクスキューズに使っている限り、前に進めないと思う。自分の中に成長できない理由を見つけ、それを乗り越える努力をしなければ、「中進国のジレンマ」から抜け出して先進国になることはできない、と思い知るべきである。

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中国「マイナス成長」転落? “李克強指数”

19日、中国の7~9月期国内総生産(GDP)が前年同期比6・9%だったと発表された。事前の市場予測の6・8%より高く、中国政府が目標とする7%より低い。

 しばしば、中国のGDP統計はあてにならないといわれる。これは、告発サイト「ウィキリークス」が暴露した李克強首相のエピソードとして有名である。

 李氏が遼寧省党委書記を務めていた当時、「中国のGDP統計は人為的であるため信頼できない」と語ったというものだ。李氏は当時、遼寧省の経済指標で重視したのはGDP統計ではなく、貨物輸送量、電力消費、銀行融資だと明かしている。

 鉄道貨物輸送量をみると、2014年から下がりだしているし、電力消費や銀行融資もさえないが、筆者の分析ではこの傾向はGDP統計と似ているので、今やこれらの3指標だけは正しいとはいえない。李氏のウィキリークスでの発言は世界的に有名なので、今では貨物輸送量、電力消費、銀行融資の3つの統計でさえ、GDP統計にならっているように見える。

 筆者の見立ては、1~9月の輸入が前年比15%も減少していることから、マイナス成長もあり得るというものだ。

 また、筆者には、今の中国のやり方が毛沢東元国家主席時代の「大躍進政策」に似ているように思える。今の中国の固定資産投資はGDPの半分近くを占めるようになっているが、「大躍進政策」が始まった1958年当時の固定資産投資の比率とあまり変わらないのだ。


 これだけではない。58年の第2次5カ年計画においては、当時世界第2位の経済大国であった英国を15年で追い越すという計画を立て、後に3年で追い越すという無謀なものだった。激しいノルマが人民に課され、ノルマを達成できなかった現場では水増し報告を行い、ごまかした

地方では、水増しされた農業生産がまずあって、それに合わせるように農村から農業生産物の搾取が行われ、結果として数千万人の餓死者を出すこととなった。

 なお、毛元主席は「大躍進政策」で約3000万人の餓死者を出し、そのほかに約1000万人の命を奪ったとされる。マシュー・ホワイトの『殺戮(さつりく)の世界史:人類が犯した100の大罪』によれば、これまでの人類史で、第2次世界大戦の約6600万人に次いで2番目に犠牲者の多かった殺戮としている。

 習主席は絶対君主のようだ。誰も意見を言えなくなっている。その点も「大躍進政策」時の毛氏と似ている。習政権は、腐敗撲滅運動によって政権基盤を強化しているが、みずからの政権の統計がおかしいという声があがれば、腐敗撲滅の資格があるのかと不満も高まってくるだろう。

 過剰な投資を増やしたところで、結果として不良債権の山になっていることは、中国各地の投資の失敗事例からもわかる

 今月26~29日には中国共産党の第18期中央委員会第5回総会(5中総会)が開かれるが、どのような経済対策が出てくるか見ものだ。


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中国主導AIIBがはらむユーロ危機再現の恐れ…習近平のエサに食いつく欧州勢の愚、静観こそ得策だ

中国主導AIIBがはらむユーロ危機再現の恐れ…習近平のエサに食いつく欧州勢の愚、静観こそ得策だ

習近平の狙いは世界帝国建設、アジアからの米国追い出し

中国・習近平政権の狙いは、数々の主席発言を要約すれば「世界帝国建設をめざし、アジアへの米国関与を排除したい」ことにあります。今話題となっている「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」設立の趣意もその路線上にあることは否定できません。中国は、一方でアジア開銀の総裁ポストを長年求めて得られず、IMF特別引き出し権SDRをめぐって活用拡大を提唱するも採用されず、米国主導の国際金融界への不満を募らせてきましたので、その面当てもあるのかもしれません。

 元来、国際金融機関には、世銀(グループに国債開発協会や金融公社を含む)、アジア開銀(ADB)、欧州復興開銀、アフリカ開銀、米州開銀のほか、多国間の北欧開銀、OPEC機関、イスラム開銀、国際農業開発基金など、準地域的金融機関として、アンデス、中米、カリブ、東西アフリカなどがあります。いずれも世界的環境配慮や公平性にも配慮し、総務会、理事会を通じ、民主的な運用を図っております。

 中でもアジア開銀は67カ国の加盟を得て、高所得開発途上国への融資「通常資本財源」と低所得向けに緩和条件付き融資「特別基金」という財源を備え、加盟国からの出資金、準備金、民間資本借入金で運用しています。日本は最大出資・債権国であり、基金の最大拠出国でもあり、歴代の総裁を務め、総勢100人を超えるスタッフを出しております。

 一方で、世銀の姉妹機関としてのIMFは、国際通貨安定を旨とし、188の加盟国の世界金融セクターの強化と規制改善に取り組んでいます。日本は第二出資国で、円が第三の基軸通貨となって「自由利用可能通貨」認定を受けております。こうした旧来の国際金融秩序に対する反目と挑戦こそ、オバマ米国の弱腰を突くパワーゲームとも見られます。

はけ口を海外進出に求めざるを得ない中国の事情

 中国指導部が、昨夏合意されたBRICS銀行(新開発銀行)に続いて、AIIBを通じた更なる海外戦略を急がざるを得ない要因は、内政事情・自国の窮状打破にもあったようです。

 ご存じのように中国経済は「新常態」と称する事実上の成長鈍化容認と過剰投資依存の苦境にあります。国有企業群による資源エネルギー、鉄鋼、化学金属、通信、鉄道、建設、自動車産業などの過剰生産・過剰在庫や国有金融業と地方政府による過剰なインフラ・不動産投資と銀行融資がシャドウバンキング問題を引き起こし、資本ストック調整という反動不況リスクを高めております。併せて環境劣悪化、所得分配の失敗=格差拡大と失業増による国内消費の低迷、過剰労働力を含め、はけ口を海外進出に求めざるを得なかったというのが真相でしょう。

 つまり、インフラ投資ブームを演出することで、必要資金を国際金融市場から調達しAIIB名義の下、中国主導の経済圏をアジア一帯に拡大することを通じて、余剰労働力、過剰生産能力、過剰在庫を生かす需要の創出を図ろうというのが狙いなのです。

 すでに50を超える参加国表明を受けているようですが、欧州勢に関しては出資金を低くできるなど、「極秘裏に特別招待を受けている」との噂も聞こえてきます。いずれもが経済苦境に陥っている諸国の「溺れる者、藁(わら)をもつかむ」現象かと案じられ、中国共産党支配が実態の“国家資本主義(軍産共同体)の歩む危険な進路の行方”に目を閉ざしているやに思えます。以下に、重大な問題点を挙げておきます。 

外貨準備高4兆ドルは張り子の虎、大半は借金

 まず、中国の外貨準備高が4兆ドル弱もあるという、世評あるいは“妄信”があるようですが、実体は大半が負債であり、見せ金というか、張り子の虎の虚勢とみるべきではないでしょうか。

いまだ日本からODAもらう中国…投資銀の審査・基準はブラック

このところの景気低迷、不動産バブル崩壊や不正蓄財のマネーロンダリングなどにより、大枚の資金流出が累増し続け、人民元システムを維持するため国際金融市場からの借り入れが急増し、このままでは、アジアインフラ投資に回す金などが底をついてしまう、というのが実情のようです。

 一説に、中国は実質2兆ドルの負債を抱えているとささやかれております。しかも、人民元はドルペッグ(自国の為替レートを米国 ドルと連動させること)制で、米国債を容易に売れません。いずれAIIB宗主としては、人民元のSDR通貨採用、基軸通貨化が避けられず、変動相場制へ移行せざるを得なくなるので、その際の為替差損が膨大になるといわれているのです。

 いまだに日本からのODAを受け続けている中国が、資力の出し惜しみをしそうなことが目に見えているとも言えましょう。

肝心なポイントはブラックボックス

 これまで国際金融機関の主要出資国として、幹事国として、それらの運営実績を長年積み上げてきた米国や日本からのAIIBに関する問い合わせに対して、中国は、参加国間の利害調整機関や組織の透明性などの肝心なポイントになると明言を避けており、初代総裁を中国が握ることで共産党独裁方式での管理運営を狙っているのでは-という疑いが晴らされていません。

 特に総務会、理事会などの組織体制、決議方式も不案内の上、資本送金の自由化度、融資投資の審査体制や基準が全く不明で、乱開発・環境破壊とか返済能力の問題解決方式がブラックボックスの状態です。このままでは、ギリシャ問題を誘発したユーロ危機の再現の恐れさえあります。バスに乗り遅れるな、とばかりに急いで参加表明した諸国の場合、経済優先、実利主義に走り、地道な損得勘定や中国共産党政権の意を受けたかじ取りに対する疑念を二の次としたようで、特に経済先進国の独仏英などはいずれ過剰な出資を求められ、割の合わない利権の現実にさいなまされるのでは-と危惧を抱かなかったのか、不思議に思います。


平和なインフラ融資と経済圏共有といった美辞令句の表看板の裏に、第二シルクロードというユーラシア大陸支配と、西太平洋からインド洋に至る港湾と海洋支配をもくろむ安保・覇権の目的を隠さない習主席の発言や、西側諸国のまだるっこい民主主義ルールでなく、共産党独裁方式によるAIIB設営方式を示唆する財務省首脳の強弁などを警戒する経験値を持つのは、どうも日米(と今のところカナダも)しかいないようです。もっとも日本にも、平和ボケの経済至上主義者がかなりいるらしく、財界、学界、ジャーナリズム界などから、AIIB加盟を迫っているようで、外交下手、諜報・情報力の弱さを露呈しています。

そう思惑通りに運ぶか

 目下判明している情報に基づき、AIIBを既存のADPと対比してみますと、資本金は当初500億ドルとADB(1531億ドル)の3分の1でスタートするようですが、出資率で中国が最大50%(最小でも40%)を握って議決権を抑え、本部を北京に置くほか、総裁も中国から出すことも決めているようで、意思決定権を一手に握る算段が明白です。一方、ADRの場合、最大出資国は日本と米国が等分の15%強を担っておりますが、本部をフィリピンのマニラに置き、その議決権は、出資率の高い国には相対的に少なく割り振り、出資割合の少ない国にも議決権を多く割り当てすることで、恣意的な判断がなされないよう、極めて公平無私な観点で調整されています。

 AIIBは、近日中に創設メンバー国の承認作業を終え、6月をめどに、中国以外の諸国の出資比率や組織運営法、融資制度、入札制度、評価法などを取り決めるようですが、審査基準の不透明さ、乱開発の歯止めを欠くなどといった懸念、多くの矛盾と公平性を欠く諸条件が取り除かれなければ、ADBからの協調融資や補完の実行は到底不可能というほかありません


いずれにせよ、いかな中国とて、世銀、IMFやADBを完全無視して国際社会にエゴを無理強いすることは許されませんし、日米安保、TPPの進捗具合も絡む日米(加)にとって、ここは静観を決め込むことこそ、得策ではなかろうかと思量する次第です

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いまだ日本からODAもらう中国…投資銀の審査・基準はブラック

このところの景気低迷、不動産バブル崩壊や不正蓄財のマネーロンダリングなどにより、大枚の資金流出が累増し続け、人民元システムを維持するため国際金融市場からの借り入れが急増し、このままでは、アジアインフラ投資に回す金などが底をついてしまう、というのが実情のようです。

 一説に、中国は実質2兆ドルの負債を抱えているとささやかれております。しかも、人民元はドルペッグ(自国の為替レートを米国 ドルと連動させること)制で、米国債を容易に売れません。いずれAIIB宗主としては、人民元のSDR通貨採用、基軸通貨化が避けられず、変動相場制へ移行せざるを得なくなるので、その際の為替差損が膨大になるといわれているのです。

 いまだに日本からのODAを受け続けている中国が、資力の出し惜しみをしそうなことが目に見えているとも言えましょう。

肝心なポイントはブラックボックス

 これまで国際金融機関の主要出資国として、幹事国として、それらの運営実績を長年積み上げてきた米国や日本からのAIIBに関する問い合わせに対して、中国は、参加国間の利害調整機関や組織の透明性などの肝心なポイントになると明言を避けており、初代総裁を中国が握ることで共産党独裁方式での管理運営を狙っているのでは-という疑いが晴らされていません。

 特に総務会、理事会などの組織体制、決議方式も不案内の上、資本送金の自由化度、融資投資の審査体制や基準が全く不明で、乱開発・環境破壊とか返済能力の問題解決方式がブラックボックスの状態です。このままでは、ギリシャ問題を誘発したユーロ危機の再現の恐れさえあります。バスに乗り遅れるな、とばかりに急いで参加表明した諸国の場合、経済優先、実利主義に走り、地道な損得勘定や中国共産党政権の意を受けたかじ取りに対する疑念を二の次としたようで、特に経済先進国の独仏英などはいずれ過剰な出資を求められ、割の合わない利権の現実にさいなまされるのでは-と危惧を抱かなかったのか、不思議に思います。


平和なインフラ融資と経済圏共有といった美辞令句の表看板の裏に、第二シルクロードというユーラシア大陸支配と、西太平洋からインド洋に至る港湾と海洋支配をもくろむ安保・覇権の目的を隠さない習主席の発言や、西側諸国のまだるっこい民主主義ルールでなく、共産党独裁方式によるAIIB設営方式を示唆する財務省首脳の強弁などを警戒する経験値を持つのは、どうも日米(と今のところカナダも)しかいないようです。もっとも日本にも、平和ボケの経済至上主義者がかなりいるらしく、財界、学界、ジャーナリズム界などから、AIIB加盟を迫っているようで、外交下手、諜報・情報力の弱さを露呈しています。

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 目下判明している情報に基づき、AIIBを既存のADPと対比してみますと、資本金は当初500億ドルとADB(1531億ドル)の3分の1でスタートするようですが、出資率で中国が最大50%(最小でも40%)を握って議決権を抑え、本部を北京に置くほか、総裁も中国から出すことも決めているようで、意思決定権を一手に握る算段が明白です。一方、ADRの場合、最大出資国は日本と米国が等分の15%強を担っておりますが、本部をフィリピンのマニラに置き、その議決権は、出資率の高い国には相対的に少なく割り振り、出資割合の少ない国にも議決権を多く割り当てすることで、恣意的な判断がなされないよう、極めて公平無私な観点で調整されています。

 AIIBは、近日中に創設メンバー国の承認作業を終え、6月をめどに、中国以外の諸国の出資比率や組織運営法、融資制度、入札制度、評価法などを取り決めるようですが、審査基準の不透明さ、乱開発の歯止めを欠くなどといった懸念、多くの矛盾と公平性を欠く諸条件が取り除かれなければ、ADBからの協調融資や補完の実行は到底不可能というほかありません


いずれにせよ、いかな中国とて、世銀、IMFやADBを完全無視して国際社会にエゴを無理強いすることは許されませんし、日米安保、TPPの進捗具合も絡む日米(加)にとって、ここは静観を決め込むことこそ、得策ではなかろうかと思量する次第です

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世界を席巻する中国マネー2400兆円 危うい“錬金術”の中身

東京や大阪ばかりではない。2015年2月下旬、中国の旧正月「春節」。世界の主要都市がチャイニーズ・マネーに席巻された。

 中国人旅行者の「マナーの悪さ」は海外に暮らすチャイニーズが「中国人の恥だ」と怒り出すほどだ。なるほど、銀座のあるデパートでは、中国人の若者がブランド品や宝飾品をウインドー・ケースから次から次へと取り出しては、スマホでパチリ。本国の家族や仲間に見せてどれがいいか、大声上げて相談。

 店内は喧騒(けんそう)に包まれる。地元客からは苦情が殺到する。さりとて、中国人を締め出せば売り上げを増やせない。ニューヨークの高級デパート、メーシーは苦肉の策をとった。一般客用の閉店時間午後9時を午後5時に繰り上げ、5時からは中国人団体客向け「貸し切り」とした。何しろ、中国人客は一人が買えば、それをみた者がそれよりも高い物を買いたがる。メーシーの思うつぼだ。

 いったい、中国人のマネーパワーはどの程度か。


主要国・地域の現預金総額【拡大】



 中国人の買い物はもっぱらデビットカード「銀聯カード」による。円代金は中国の銀行に持つ預金口座から相当額の人民元が引き落とされる。そこで、中国の現預金総額(M2)はどのくらいあるか、ドル換算してみると驚くなかれ。14年末は20兆ドル強(約2400兆円)に上る。日本の7・5兆ドル(約840兆円)、米国11・6兆ドルを圧倒している(グラフ)。年間増加額は中国2兆ドル(約240兆円)で、日本30兆円強、米国0・66兆ドルは比べ物にならない。
14年末の中央銀行の資金発行の年間増加量1に対するM2増加量の割合は中国5・3、日本0・42、米国1だから、中国人民銀行が刷るカネによる現預金創出力は爆発的で、人民銀行を支配する中国共産党は空前絶後の世界的錬金術師だ。

 では、どのくらいの数の中国人がマネー・パワーをエンジョイできるのか。総人口は13億人だが、農民を中心に底辺の階層はまだまだ多い。中間所得層以上の数は総人口の約1割と筆者は推計する。例えば、乗用車は税金が高く、ガソリン代も高価なので中間層以上でないと買えない。その保有台数は昨年末で約1億2000万台である。中間層の現預金シェアを約7割と仮定し、そこから中間層以上1人当たりの現預金をラフに見積もると、日本円換算で約1400万円になる。この水準は日本の全国平均よりも高い。ならば、海外旅行ができる中国人中間層の購買力の高さに納得がいく。観光庁の訪日旅行者1人当たり旅行消費額は14年で24万円超で、米国人旅行者の16・5万円など他国人を圧倒している。

 本欄で既報の通り、国際通貨基金(IMF)は人民元を「国際通貨」として今秋までに認定する公算が大きい。となると、北京は大手を振って人民元を増殖させては世界にばらまくだろう。そんなペーパー・マネーに振り回される世界は本当に大丈夫だろうか。歴史が示すとおりマネー・バブルは突然消失するのだ。 

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14年末の中央銀行の資金発行の年間増加量1に対するM2増加量の割合は中国5・3、日本0・42、米国1だから、中国人民銀行が刷るカネによる現預金創出力は爆発的で、人民銀行を支配する中国共産党は空前絶後の世界的錬金術師だ。

 では、どのくらいの数の中国人がマネー・パワーをエンジョイできるのか。総人口は13億人だが、農民を中心に底辺の階層はまだまだ多い。中間所得層以上の数は総人口の約1割と筆者は推計する。例えば、乗用車は税金が高く、ガソリン代も高価なので中間層以上でないと買えない。その保有台数は昨年末で約1億2000万台である。中間層の現預金シェアを約7割と仮定し、そこから中間層以上1人当たりの現預金をラフに見積もると、日本円換算で約1400万円になる。この水準は日本の全国平均よりも高い。ならば、海外旅行ができる中国人中間層の購買力の高さに納得がいく。観光庁の訪日旅行者1人当たり旅行消費額は14年で24万円超で、米国人旅行者の16・5万円など他国人を圧倒している。

 本欄で既報の通り、国際通貨基金(IMF)は人民元を「国際通貨」として今秋までに認定する公算が大きい。となると、北京は大手を振って人民元を増殖させては世界にばらまくだろう。そんなペーパー・マネーに振り回される世界は本当に大丈夫だろうか。歴史が示すとおりマネー・バブルは突然消失するのだ。 

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