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時代を見通す日本の基礎情報

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ニトリ、島忠買収の衝撃。もはや「家具の会社」ではない

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11月12日、ホームセンター業界大手の島忠がニトリホールディングスによる買収提案を受け入れることがわかりました。

 島忠は、業界2位のDCMホールディングスのTOB(株式公開買い付け)提案に賛同していましたが、DCMより3割高い買い付け価格を提示したニトリの提案を支持した形です。

 ニトリ側はあくまで友好的としていますが、この一ヶ月間はDCMとニトリの二社が島忠の株式を買い付けようとしているTOB合戦が勃発していました。

 では、どうして島忠はこんなに“モテる”のでしょうか。そして、ここまでニトリが島忠を買いたい理由とは?今回は、ニトリが見据える2021年以後の未来について3分で解説します。

 もはや、ニトリは家具屋さんではないのです。

◆ニトリの財務体力はDCMの3倍

 買収劇で敗れたDCMの現預金は8月末でニトリの約3分の1の746億円。1324億円あまりの有利子負債も抱えていることから、ただでさえ財務コストがかかるため、TOB価格の吊り上げは厳しい状況でした。

 また、ニトリの似鳥昭雄会長は「島忠をTOBで完全子会社に成功すれば売上高が1500億円増え、長期目標の達成も可能になる」と話しています(11月5日の日経新聞の報道)。

 ニトリの島忠を仲間に入れたいという並々ならぬ意欲がにじみ出ていました。

◆島忠は「お、ねだん以上。」

 では、なぜ島忠はこんなに人気なのでしょうか。理由の一つが、良好な財務内容であること。

 一般的に、自己資本率は通常40%だと倒産しにくい企業と言われます。

 島忠の8月末の自己資本比率は76.5%、手元資金は約200億円に上り現預金が潤沢なのです。

ちなみに、DCMによる買収額は1600億円規模と島忠の純資産(1815億円)を下回っていました。

 ここにニトリが目を付けたのです。

「お、島忠が安いじゃないか。お、値段以上の勝ちがある!」

 そう思ったのでしょう。

 日経新聞の報道では、島忠を手に入れることで、「都市部でまとまった土地を確保するのが難しいなか、島忠の店舗を活用すれば独自に用地取得して出店するよりも早期に展開できる」と、お値段以上の価値を島忠が持っているのではという見解が示されています。

 自社物件の多い、島忠は首都圏を中心に約60店を展開しています。これで、首都圏でのニトリの店舗網は一気に拡充され、ドミナントを形成できることになります。

 ここまでの大規模なM&Aの経験のないニトリは、この先、どのように島忠ブランドとの融合を進めていくのか、目が離せないです。

コロナ前から絶好調だったニトリ

 そんな島忠を仲間に入れたニトリですが、コロナ禍の勝ち組企業として知られています。2021年2月期も、37期連続で増収増益を更新する見通しです。

 コロナ流行前の2020年2月期時点で、売上は6423億円、営業利益は1000億円を超えています。

 さらにコロナ禍でも、ニトリの2020年3~8月期の売上高は前年同期比12.7%増の3624億円、営業利益は同45.0%増の805億円、経常利益は同43.4%増の810億円、純利益は同35.1%増の497億円と増収増益です。

 簡単に言えば、絶好調なのです。

 背景にあるのは、在宅勤務・巣ごもり消費が拡大したため、住居家具やオフィス家具の需要が伸びたことです。

 4~6月には最大110店が臨時休業したにもかかわらず、売上・利益ともに伸ばしていることは、誰の目から見ても驚異的な数字と言えます。

 しかし、ニトリの絶好調ぶりは“コロナバブル”以前から起きていたことでした。ニトリは企画から製造、販売を手掛ける製造小売業(SPA)を取り入れています。

 つまり、販売する家具や雑貨のほとんどが自社ブランド。そのため、店頭の販売動向に応じて、生産量を増減少させたり、柔軟に在庫を調整できるのです。以前、私馬渕磨理子が「ニトリは家具業界のユニクロ」と表現したのもそのためです。

 さらに、今回のコロナ禍によって「家の中」にコストを払う人が増え、業績の追い風となりました。特によく売れたものが、収納付きベッドフレーム家具や、新生活向けの家電。

 そのほか、フラットデザインの多用途収納ボックス「Nインボックス」や、ネジや工具を使わずに組み立てられる収納ケース「Nクリック」などがよく売れ、さらに、パソコンデスクやワークチェアなど、テレワークに必要な商品のニーズも拡大しました。

ニトリは「日本で一番売れてる食器屋さん」

 しかし、ここで疑問が生まれませんか? ベッドやリモートワーク用の机は一度購入すれば、しばらく数十年は買いません。業績を支える要因にならないのでは? そう思った方、鋭いです。

 実は、ニトリの店舗売上の過半数は、キッチン用品やカーテンなどの低価格雑貨なのです。購入機会が多いため消費者データが集まりやすく、在庫の回転率を高めやすいのです。

 実は、ユニクロは「家具業界のユニクロ」であり、「日本で一番売れてる食器屋さん」というのが正しい表現なのです。

 話をまとめます。ニトリがコロナ以前から強い理由は…

1:ユニクロと同じ生産性(製造から販売まで引き受けるので在庫ロスが少ない)
2:日本一の食器屋さん(家具屋さんのふりをして、日用雑貨を売る)
3:正確に需要予測ができる(日用雑貨は需要予測がしやすいため

 この3つと言えるでしょう。

◆コロナで増えた「近所で買う」と「一軒目で全部買う」

 さらに、コロナ禍での需要の伸びに貢献したのは、テレワーク需要や巣篭もり消費に加えて、ニトリが郊外の店舗が多かったからです。都心部の店舗に人が出かけなくなったものの、郊外店では昨年同月比平均売上120%以上と好調な数字となっていました。

 加えて、色んなお店を回り、購入する家具を決めるという「ディスティネーションストア」を避ける消費者が増えたことも挙げられるでしょう。

 最初にニトリに行って、他のお店に行かず、ニトリでほしいものを全部買ってしまうということです。さらに、2020年度ニトリは64店舗の新規出店を予定しています。コロナ不況で空き店舗となったショッピングモールのスペースにニトリの売り場が増えていくのは間違いないでしょう。

 また、ECサイトも堅調で、売り上げの10%程度を稼ぐまでに成長しています。今後は店舗拡大に加えてECでも売り上げを積み上げていくでしょう。

◆「ニトリは何の会社?」答えは…

 以上がニトリの2021年以降の展望ですが、もうひとつだけ言及しておくべき新たな戦略があります。それが、ファッション。意外かもしれませんが、ニトリは「N+」(エヌプラス)という働く女性のための洋服を企画し、通販サイトも立ち上げいます。

 2021年2月期第2四半期(2020年2月21日~8月20日)の決算説明会で、似鳥昭雄会長は「Nプラス(N+)」の取り扱いを200店舗まで広げる構想を明かしています。現在は、ららぽーとやイオンモールといった一部商業施設に展開していますが、これがさらに広がるのです。

 他にもアクセサリーといった小物も販売しており、コート類以外の価格帯は税込4000円以下の低価格に統一。ここでも「お、ねだん以上。」が発揮されています。

 今後、小売業業界で起きるのは、取り扱う商品を横断した店舗展開です。アメリカでは、アマゾンが食品雑貨大手ホールフーズなどの実店舗を買収し、ウォルマートがネット企業を買収しています。

 ECも店舗も、家具も、食器も、服も、ぜーーんぶ一緒の場所で、あるいは一緒の企業が売る。そんな未来が待っています

 もはや、「ニトリは何の会社?」「アマゾンは何の会社?」という質問が見当違いな時代が訪れているのです。

【馬渕磨理子】









































































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