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時代を見通す日本の基礎情報

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南シナ海問題でまさに四面楚歌の中国 必死の強弁

国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所が南シナ海を巡る中国の主張を全面的に否定する判断を出したことで、厳しい立場に追い込まれた中国。政府機関、メディアは一体となり自国の主張を繰り広げるが、国際社会の目は冷ややかでまさに四面楚歌の状態だ。

■米国務省、仲裁判断の尊重促す

 米国務省は12日、南シナ海問題で仲裁裁判所が判断を示したことについて「中国とフィリピンの双方が義務に従うことを期待する」とのカービー報道官の声明を発表し、判断を尊重するよう促した

 米政府は中国が南シナ海に防空識別圏を設定するなど対抗措置を取ることを警戒しており、声明で「全ての当事者が挑発的な言動を慎むよう求める」と、中国をけん制した。

 声明はまた、仲裁判断は「南シナ海問題の平和的解決へ重要な寄与をする」と強調。関係国に国際法に基づいて海洋権益を主張するよう求め、「脅しや圧迫」を行わずに問題を解決すべきだと訴えた。

 一方、ロイス下院外交委員長は中国が仲裁手続きを拒否したことに「極めて失望した」とする声明を発表した。

豪外相、判断に従うよう呼び掛け 「評判を大きく落とす」と警告

 南シナ海問題を巡る国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所の判断を受け、オーストラリアのビショップ外相は12日夜、判断には「法的拘束力がある」として、中国とフィリピンに対し従うように呼び掛ける声明を出した。

 ビショップ氏は、今回の判断について「地域が(領有権を巡る)対立を平和的に扱うことができるかどうかのテストケースになる」と指摘。全ての関係国が対話を再開し、領有権問題を平和的に解決する「好機」になると訴えた。

 また13日のラジオ番組で、中国が判断を無視すれば「国際的な罪として、評判を大きく落とす」と警告した。

比前大統領「国際法順守を」とけん制 ドゥテルテ大統領は

 南シナ海問題を巡り国連海洋法条約に基づく仲裁手続きを在任中の2013年に申し立てたフィリピンのアキノ前大統領は13日、仲裁判断について「この問題について意見を述べた全ての国は、国際法順守を表明しているはずだ」と強調し、仲裁判断受け入れを拒否している中国を強くけん制した。

 南シナ海問題で中国に対し厳しい姿勢で臨んできたアキノ氏に対し、中国との2国間対話を模索するドゥテルテ大統領は依然、見解を示していない。アキノ氏は仲裁手続き申し立てについて「(中国が反発し)事態の大展開を招くと見なされていたので、簡単な決断ではなかった」と、3年前を振り返った。

■印外務省「脅しや武力使うな」

インド外務省は12日、南シナ海問題を巡り仲裁裁判所が中国の主張を退ける判断を示したことについて「脅しや武力ではなく平和的に紛争を解決するべきだ」と表明した。名指しは避けたが、中国に批判的な姿勢をにじませた。

 声明では、国連海洋法条約など国際法を尊重するよう関係各国に促すとともに「南シナ海を通るシーレーンは平和と安定、発展のために非常に重要」と指摘した。

 インド外務省は当初「注視する」との短い声明を出していたが、その後踏み込んだ

パキスタンは中国支持

 パキスタンの英字紙エクスプレス・トリビューンは13日、南シナ海問題で中国の主張を全面否定した仲裁裁判所の判断を受け、パキスタン外務省報道官が「中国が成し遂げてきた努力を十分に尊重すべきだ」と述べ、中国への支持を表明したと報じた。

 パキスタンは隣国インドとの対立により、中国とは緊密な関係にある。

 報道官は声明で、仲裁判断に対する評価は避けながらも「直接関係する国同士の交渉などにより平和的に解決されるべきだ」と主張した。

マレーシア外務省、判断「支持」言及せず 中国と良好な関係

 南シナ海で一部の領有権を主張するマレーシアの外務省は13日未明、仲裁裁判所が出した判断を「留意する」とした声明を発表した。仲裁判断を支持するかどうかには言及していない。

 声明は12日付で「マレーシアは全ての当事国が、外交や法の手続きを尊重して平和的に争いを解決することを信じる」と強調した。

 マレーシアのナジブ政権は中国と良好な関係を保っており、対中強硬派のフィリピンとは距離を置いている。政権の影響下にある主要紙の電子版は12日夜時点で、通信社電を掲載、自社の論評や解説は伝えていない。

■NHKニュースは2度も真っ黒に

 南シナ海問題で中国の立場を「法的根拠がない」などとした仲裁裁判所の判断を伝えたNHK海外放送のニュース番組が12日夜、2回にわたり1分近く中断した。画面が真っ暗になり音声が聞こえなくなった。当局による検閲が行われたとみられる。

 中国当局はチベットなどの少数民族問題や人権、領土問題などで外国の衛星放送を検閲しており、米国や日本の海外放送が中断することは珍しくない。

■統計発表遅らせて南シナ海問題を主張

 中国政府は13日、今年上半期の貿易統計を発表する記者会見を、通常より5時間遅れの午後3時(日本時間同4時)に開いた。時間変更を前日夜に突然公表し「午前中に南シナ海に関する記者会見が入ったため」と説明。国際的に注目される重要統計の発表を後回しにし、南シナ海での主権を主張することを優先させた。

 中国政府は3カ月に1度、中国税関総署の幹部が貿易総額などを発表する会見を、午前10時から開いている。ただ13日午前は同じ会場で、国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所の判断を批判する会見を急きょ開いた。

 中国の貿易統計は、減速している中国経済の状況を見る重要な指標として注目を集めており、各国の株式相場にも影響する。主要国ではこうした重要統計は時間通りに発表するのが一般的だ

南沙で試験飛行 領有権を誇示する狙い

 中国政府は12日、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島のミスチーフ(中国名・美済)礁とスービ(渚碧)礁に造成した飛行場で、民間の軽飛行機を使った試験飛行を実施した。国営通信、新華社が伝えた。国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所が同日、中国の主張を否定する判断を示したことに対抗し、領有権を誇示する狙いだ。

 中国はミスチーフ、スービ両礁のほか、ファイアリクロス(永暑)礁も埋め立てて人工島を造成し、3千メートル級の滑走路を整備。ファイアリクロスでも1月に民間航空機を使って試験飛行している。

 新華社電によると、今回の試験飛行を通じ、二つの飛行場では旅客機が安全に運行できると確認。南沙諸島への人の往来や医療救護のほか、南シナ海上空を通過する航空機の緊急着陸にも利用できるとしている。

■南シナ海博物館オープンへ

 中国英字紙チャイナ・デーリーは12日、南シナ海での中国領有権主張の根拠を示す資料を展示する「国家南シナ海博物館」の建設が南シナ海に浮かぶ中国・海南島(海南省)で進められていると報じた。同省で来年開かれる国際会議「博鰲アジアフォーラム」の年次総会に合わせてオープンするという。

 同紙によると、プロジェクト責任者は「博物館は領有権を示すプラットフォーム(基盤)となる」と発言。仲裁裁判所の判断後も領有権の主張を続ける姿勢を示した。 昨年11月に着工、今年末に完成する。中国と東南アジアやアラビア半島、アフリカ東岸を結んだ海上シルクロードの歴史的資料を展示し、中国が進める現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」の研究などにも活用する計画だ。

■米国に強烈な不満

 中国外務省の陸慷報道局長は13日までに、南シナ海を巡る仲裁裁判所の判断について中国とフィリピン双方が従う義務があるとしたカービー米国務省報道官の声明について「強烈な不満と断固とした反対」を表明、「米国側に厳正な申し入れを行った」と述べた。

 報道局長は、米国が「南シナ海問題での挑発行為」を中止するよう求めると強調した。

■日本の大使館幹部に抗議

 中国外務省が12日夜、南シナ海問題を巡る仲裁裁判所の判断に従うよう求めた岸田文雄外相の談話を受け、北京の日本大使館の公使を呼び出し、抗議していたことが分かった。複数の日中関係筋が13日明らかにした。中国は米国にも「厳正な申し入れ」をしており、仲裁判断の受け入れを迫る日米両国との対立が深まった。

 中国国務院(政府)新聞弁公室は13日に発表した南シナ海問題に関する白書で「中国人民は南シナ海で2千年余り活動してきた歴史があり、中国の主権と権益は歴史的にも法的にも十分な根拠がある」と改めて強調、中国の主張を否定した仲裁判断は「無効だ」として実効支配を正当化した。

■米主要紙は実効性に疑問を呈すも、中国に苦言

 国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所が南シナ海を巡る中国の主張を全面的に否定する判断を出したことについて、米主要紙は12日、実効性に限界があるとして、南シナ海の緊張が高まらないように米国などに外交努力を求める論評を掲載した。中国には過激な対抗措置を取らないよう促した。

 ニューヨーク・タイムズは社説で、中国の習近平国家主席が、南シナ海での人工島建設の強化や、防空識別圏設定などの挑発的な対抗措置を取れば「愚か」で、軍事衝突の危険性が高まると指摘した。

 ウォールストリート・ジャーナルの社説は「米国が唯一(判断に従わせる)強制力を持つ存在だ」と強調。外交努力のほか、中国が領有権を主張している島々の周辺に艦船を派遣する「航行の自由」作戦の範囲や頻度の強化を提言した。オーストラリアや欧州による作戦参加も可能だとした。(共同)
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