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時代を見通す日本の基礎情報

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韓国には高く感じられる先進国への壁

韓国の社会統合指数は経済協力開発機構(OECD)のうち下位圏にある。社会政治的な葛藤がOECDの平均より激しいということだ。これによる経済的な損失は少なくない。それだけではない。もっと深刻な問題がある。国全体が葛藤の混乱の中でもがき、抜け出せずにいる。そのためか、ダンテの神曲が識者の間で話題になっている。

  ダンテの神曲に出てくる地獄の門。その前には「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」と書かれた紙が貼られている。もちろん韓国は地獄でない。しかし韓国社会の葛藤を見ると、これが非常にリアルに感じられる。セウォル号の解決法はまだ先が見えず、国会は始まったが与野党の葛藤はまだ解消のきっかけが見えない。本当に希望を捨てなければならない状況だ。

  民主化以降、韓国では選挙で大統領が6人も交代した。政治学研究によると、民主的な選挙で政権が2回ほど交代すれば民主主義は成熟段階に入るという。このため今ごろ韓国は与野党の妥協政治で成熟した民主主義が可能だと期待した。与野党が国の問題を協力して解決する「脱党派的」政治の時代が訪れるということだ。しかし我々は今、目撃している。そのように期待した脱党派的時代が韓国でどのように展開しているかを。

  朴槿恵大統領は「国民大統合」と「非正常の正常化」を叫び、任期を始めた。しかし2年近く経過した今、我々には国民大統合と非正常の正常化が現実でどのように現れているかをよく知っている。国家のための統治よりは戦利品政治がだんだん激しくなる姿だ。赤十字社総裁をはじめとする最近の人事を見れば分かる。

  新政治民主連合はどうか。妥協自体を反逆と見る極端の動きが広がるようだ。このためセヌリ党との超党派的な協力は口にも出しにくいのが実情だ。対話のパートナーとして見ていない。朴大統領と青瓦台がより大きな問題と考えているためだ。

  なら、我々には希望がないのだろうか。どこの国で社会的な葛藤はあるものだ。米国や英国のような先進国も韓国より激しい。白黒葛藤に人種・移民・階級葛藤が激しく対立しているからだ。しかし韓国とは違い、こうした葛藤を解決する制度的なしくみが作動している。そのため先進国と呼ばれている。

【中央時評】韓国には高く感じられる先進国への壁(2)
米国の場合、留学時代に目撃した場面がまだ脳裏から離れない。学生が座り込みをしている大学本部の建物。学生を説得するのに疲れた大学当局が選択したのは、裁判所から座り込み禁止命令書を受けるというものだった。反発が強まると考えた。しかし裁判所の座り込み禁止命令書が朗読されると、学生たちは黙って解散した。韓国の大学の総長室占拠事態に慣れている我々には衝撃的な事件だった。法の支配がどういうものか実感する瞬間だった。

  英国での経験はよりリアルだ。英外務省の招待を受けて訪問の時期を調整する時だった。夏休み期間に訪問したいと伝えたところ、招待できないという回答を受けた。理由は簡単だった。夏に議会が休むためということだった。英国に招待するのは議会を見せるためということだった。英国議会は閣僚の席と野党の席の距離が短い。妥協の芸術をいかすためにそのように作ったという。大声で喚けば妥協を引き出す知恵が飛んでいくためだという。ウィリアム・ブラックストン卿が有名な言葉を残した。英国議会は男性を女性に変えること以外は何でもできるところだと。妥協ですべての問題を解決できるという言葉だ。大きな声で喚かなければいけない韓国の国会とは対照的だ。

  法の命令に従う社会、議会の決定を尊重する社会。このような国が先進国ではないのか。しかし不幸にも韓国社会では法も通じず、議会も尊重されていない。ある民間研究所の信頼度調査によると、国会が最も低く、その次が司法府だ。

  このため先進国への壁を越えられないのではという懸念が少なくない。とはいえ、そのまま座り込んでいるわけにはいかない。昨今の葛藤は先進国へ進む過程で経験する痛みでもある。上手くやればより高次元の新しい秩序を作り出せる新陳代謝の原動力になる可能性がある。それだけに我々はもう決めなければいけない。極端を排除して法と議会が支配する社会を作るために何をするのかを。

  張達重(チャン・ダルジュン)ソウル大名誉教授・政治外交学

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